奥秩父・和名倉沢


8月12日(木)快晴。
あちぃあちぃ、涼しい沢を歩きたい、最後に残った大物、和名倉沢の大滝を見に行く。
影森のセブンでおにぎりとビールを買い、一路秩父湖を目指し、走る。 そろそろお盆休みのため、釣り人が入っているんだろうな、とちょっと懸念しながら二瀬ダムに着いた。
関東周辺の沢ベスト50の遡行図を見ながら、沢への降り口を走りながら探す。 三峰道路との分岐まで来たが、降り口がわからない。

もう一度、埼玉大学山の家まで降りて見るがよくわからない。
湖を渡る吊橋が見えるが、地図をみると、あれは和名倉山へ行く登山道らしく、目的の吊橋とは違うようだ。
またゆっくり走り、和名倉沢らしき沢が見える位置付近に車を止め、道を探して見るが、どうもよくわからない。
遡行図には単純に、道路の分岐付近からただたんに真っ直ぐ沢へ降りればよいとあったが、それほど簡単ではなさそうだ。
あせる、入り口探しに時間をくっては、こんなことなら、もう少し、下調べをしておくんだった。 しょうがない、簡単に降りられそうな、植林帯横に車を止め、直接大洞川本流に降りた。
幸、本流は浅い流れが続くので、簡単な渡渉で歩いていける。
右岸に5Mくらいの滝がかかっている。
たぶん、上に見返りの滝がある沢の出会いだろうと思う。 ちょっとした、寄り道で一つ余分に滝が見られ得した気分だ。
すぐに和名倉沢の出会いに出る。豊富な水量だ。 本流先を見上げると目的の吊橋があった。
和名倉沢の直接遡行は本意でないのでパスし、本流から吊橋に上がった。
道路からの入り口は、帰りにじっくり確認することにして、仕事道を和名倉沢目指し、登って行く。 すぐに、和名倉沢を渡る木橋にでる。
さあ、あとは”すうじいさん作成の地図”を見ながら、トラバース道を連瀑帯の上まで、道を見失わないように登って行くだけだ。
わかりやすい地図のおかげで、分岐を間違えなく、進めた。
この800Mトラバース道は、ほとんど水平道なのでとても歩きやすく、足にやさしい。
伏流の石津窪、山の神、たんたんと歩いて行くと、沢音が近くなり、連瀑帯を見下ろす上の道になる。 道はその連瀑帯の上で沢に降りた。
帰りの目印は、派手にあるから、見失わないだろう。 ここで渓流足袋に履き替える。
ここまでは大分汗をかいたが、沢の中はひんやりして涼しいくらいだ、Tシャツの上に長袖のシャツをはおる。
しばらく平凡な流れを右に左にと歩く。 やがて、左岸に連続する二条の沢を分けると、正面に15Mくらいの滑滝が出てきた。

遡行図を見ると、通らず手前の15M、10M、10Mの滑滝群らしい。 どう巻くか書いてなかったので、両岸をよく見てみるが、どちらもきつそうだ。
かろうじて、右が巻けそうに見えたので、滝の様子を見ながら登る。 水量が少なければ、中間から左へ逃げ、壁沿いに登れそうな気がするが、足元をすくわれると滝壷へ滑り落ちる。
微妙に巻きながら、最後の滝の下に出る。 足元を確認しながら、沢を横切り、右岸の上に出ると、なんか上の方に大きな滝が見えてきた。
あれー、ひょっとしてあれは大滝ではないか、すると、今登ってきた滝は”通らず”だったのかぁ・・・・。
遡行図では、滑滝群と通らずがくっついていたので、勘違いをしてしまった。
通らずだったら、右岸にしっかりした巻き道があるはずなのにー・・・。
まあいいか、割合簡単に通過できる左岸の巻き道があったし、いいアングルの写真も撮れたし。
大滝手前の滝下へ降りるのに、トラロープがあるが、細いので自分のロープを出して降りる。 ここで落ちると、一気に通らずの下まで滑り落ちそうだ。
大滝手前の滝も慎重に登らないと滑る。 大滝前に立つと瀑風スランプだ。
右のアングルから撮ろうとしたが、すぐに水滴が付く、おまけに広角でないと全部入らない。
ぎりぎり、正面からでやっと全体が入る写真が撮れた。 水量はかなりある、途中で跳ね上がって落ちている。
下から見上げていると、落差40Mあるとは思えないが、巻き道から見ていると、しっかりありそうだ。 滝前が狭いので、なかなかいい位置での写真が撮れなかった。
さて、左岸の巻き道を登る。
きつい登りだが、ところどころに赤テープがあり、迷わず登れる。
落ち口近くの小尾根を乗っ越し、対岸を見ると、小沢が滝となって落ちているのが見える。
沢に降り、滑滝を巻いて上がると、船小屋窪の大きな滝がホール状のところに堂々と落ちている。 この滝も見事な跳ね滝で、40Mの落差がある。
写真映りとしては、大滝より船小屋窪の大滝の方がずーといい感じだ。 しばらく写真を撮り、最後の目的の滝、直瀑を目指す。
20分ほど何もない沢を歩いていくと、沢が左に曲がるところで直瀑が出てくる。 落差は15Mくらいか。
咲き終わりの紫陽花を前景として、幅広く落ちていた。
今日はここで終了、ゆっくり休憩と食事を取る。 ビールを飲むタイミングを逃したのは残念だ。
この沢は釣師が入るのかゴミが目立つ、特に大滝上にあったビールの缶とカップめんがまとめて置いてあったのには腹が立つ。 帰りは、大滝の巻き道を慎重に降り、通らずの滝は右岸の巻き道を使い下る。
あとは平凡な沢を下るだけなので安心だ、このへんにビールを冷やしておけばよかったなあなんてあとで思うけど、ちょっと読み違った。
山道も安心して下れる道なので非常に助かる。 逆に、吊橋から道路にでるまでの山道がきつかった。
入り口はガードレールに切れ目があり、ガードレールに小さくテープが巻いてあった。 沢での注意書きがある、小さな看板があるところだ。
ちょっと雑草が茂っていてわかりにくい、対岸には丁度和名倉沢が見えるところでもあった。
車まで歩いて10分ほどで着いた。 今日は汗をかいたので、道の駅大滝の温泉に浸かり、ゆっくり帰路についた。

車――吊橋――連瀑帯上の沢――大滝――――20M滝―――連瀑帯上――吊橋――車

7:40 8:10   9:50    10:50  12:20(13:00)  14:40  16:10  16:45

 

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