丹沢・イイハシノ大滝、水棚沢大滝、滝郷の滝


4月2日(土)晴れのち曇り。
寄沢にある、イイハシノ大滝、水棚沢大滝、滝郷の滝を見に行く。
久しぶりに寄大橋にきて見たが、道路脇のトイレ&建物がきれいになくなっていた。 しかし、心配はいらない、旧キャンプ場内に立派なトイレが残っている。
橋の向こうに駐車場があるんだが、トイレあとにも数台止まれるので、ここに車をおく。 ここは、キャンプ場が閉鎖されてから、静かになり、ここから登る人もまれだ。
支度をして、歩きだそうとしたとき、タクシーがやってきた。 中年おばちゃんグループが降り、鍋割方面へ向かうらしい。

滝郷の滝を見るのは帰りにして、登山道から水棚沢に入る。 広大なガレ沢を適当に歩いていく。
堰堤を幾つか越えると、沢はやっと狭くなり、滝らしい流れが見えてくる。 大滝がある核心部が近づいてきた。
滝壷が少し埋まったF1を越え、右に山形の5M滝を乗り越えると、二段16Mの大滝がでてくる。 丹沢の滝にふさわしい、立派な姿をした滝だ。
写真では、なかなかあっとうするゴルシュと滝は、うまく表現できないが、近くで見ていると、うっとりする。 まだ少し水量が少なめながら、両岸切り立った壁を割り、垂直に落ちている。 残念なのは、最近伐採したらしい木が、無造作に滝壷へ落とされていることだ。
まずは、滝壷の掃除、水を含んだ木は重たい、へたをすると落石をおこしたり、手を挟んで怪我をするので、注意深く作業をしなければならない。
木と共に、滑って一緒に落ちてしまう、なんてこともありうる。 やっと、数本の伐採木をかたづけた、結構重労働だ。

少しザレを登ってみて見ると、さらに続く滝が見える。 それらを含めると20Mを越える滝だ。
下段の左側に残置ザイルが垂れていた。 下は登れても上段はかなり難しい、このゴルジュを突破できるのは、一部のエキスパート達ができる技である。 我々は鑑賞することのみだ。
ここまでは、水に入らず辿りつくことができる。 出会いまでに戻り、腕時計を見てみると、10時40分、簡単にいってこれると見ていた大滝までに、以外と時間がかかってしまった。
次は表丹沢随一と言われる、イイハシノ大滝だ。 本流から登山道を登る。

新しい道標と古い道標が交互にでてくる。 沢近い登山道は、濁流にあらわれたりして、かなり変わってきている。
清衛兵の滝上部を遠く眺めながら、沢を横切り、右に登山道を登っていく。 また、沢近くなった、そろそろ分岐だなと思っていたら、正面に青ザレの沢。
またやってしまった、最初に訪れた時と同じ失敗である(最初は、本流の沢中を歩いていても見逃した)。 分かっているんだけれど、うっかりするとやってしまう、分岐の見過ごしだ。
沢に降り、少し戻る、あったあった、水量比1:1で本流の寄沢が直角に交わっている出会いだ。
なぜ、簡単に見逃してしまうのか、それには、幾つか理由があるが、まず地形がはっきりしないからだ。
まず、本流のような青ザレの沢が広く、真っ直ぐに続いている。 本流の沢は狭く、直角に合流し、すぐに右に曲がるので、V字形の谷が見えない。
登山道が沢から離れる先に出会いがあり、木々が芽吹けば、流れの姿さえ見えなくなってしまうからだ。
F1の滝を眺める、とても登れそうもない。 以前は、小さく逆層に恐怖心を持ちながらなんとか巻いたが、もうそういう度胸はない。
大きく、巻きながらF1の上に立つ(それでもロープを使う)。 次の5M滝はなんとか右側からクリア、さらに続く5M滝の前でしばし考えてしまった。
どうしても、この滝は越せそうもない、両岸も急傾斜の崖で潅木までちと遠い。 二度ほど小さく巻こうとしたが、ポロポロ剥がれる岩と落石しそうな崖に阻まれ、リタイア。
無理をせず、F1上まで戻り、大きく巻くことにした。 結構、この巻きもハードだ、かなり上まで登り、イイハシノ大滝目指して、急ザレをトラバースしていく。
滝が俯瞰出来るところに出た、すばらしい景観である。 なかなか全体が見はたせるところがないこの滝だが、上段の複雑に落ちる姿、下段の一直線に落ちる姿とが眼前に広がる。
落差45Mはだてではない。 以前、上部の姿は良く見えなかったのでなおさら感激だ。
滝下までは降りず、写真を撮って休憩し、戻る。 帰りは、尾根を青ザレの沢方向に真っ直ぐ降りる。 以外と楽で簡単に降りられ、降りた対岸には丁度登山道がある、大滝だけを見に行くのであれば、断然安全で早く行ける便利なルートだった。
あとは、登山道を利用し、下るだけ、鼻歌気分で降りる。 旧キャンプ場内対岸に落ちている、滝郷の滝をゆっくり見学してから帰途についた。

車――水棚沢大滝――イイハシノ大滝――滝郷の滝―――車

8:25  9:30   12:30      14:50    15:10

 

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