中秋の名月と槍ヶ岳


9月19日(木)〜20日(金)快晴。
9月19日の夜は中秋の名月と満月が重なる。
中秋の名月と満月が一致するとは限らないが、今年は重なり、次は8年後になるそうだ。
そろそろ天候も良くなり、丁度槍ヶ岳のてっぺんにも落ちる時期になってきた。
撮影する場所をカシミールで探り、松本市保福寺町へ行くことにする。はたして見える場所があるだろうか。
今週は有給を取ったこともあり、5連休だ。
天候のほうは、台風一過からずーっと快晴の日が続き、なんとか持ちそうだが。
18日の深夜出発し、0時1分すぎに高尾山インターから高速に入る。
あまりに時間ぎりぎりだったため、ちゃんと0時すぎになったかちょっと心配。
談合坂SAまで走り、一杯飲んですぐに寝た。
19日(木)早朝、明るくなったところで目が覚め、起きてみると、雲ひとつない快晴。
今日はどこに寄る目的もなく、ゆっくり走る。

双葉SAでほしいと思っていた車中泊用マットを発見、通常21000円で高いと思っていたが、その半額で売っている。
残念ながら手持ち金が足らず、買うことが出来なかった。
しょうがない、松本で銀行により、帰りにでも買っていくか。
林道の事前調査をしなければならないが、あまり早く行っても時間をもてあますだけ。
塩尻北インターで降り、ゆっくり19号を走る。
雲ひとつない快晴のため、北アルプスの山波も良く見えている。
時間があるため、まずは朝風呂と、途中にある日帰りの湯に寄る。
安曇野市にある、豊科温泉(湯多里山の神)、10時に着いたが営業は10時半からになっている。
駐車場で、車の中を整理しながら、営業まで待つ。
おばあちゃんが一人やってきた、一番客だ。
男風呂は誰もいない、自分が一番のり、料金は450円と安い。
やや褐色がかった、肌がつるつるする温泉で感じが良かった。
内風呂と露天風呂がある、こじんまりした温泉だが、温泉100%で気持ちが良かった。
金曜日ということもあり、もう一人入ってきただけだった。

さあー、さっぱりしたところで飯、行く途中にセブンがあった。
一服したところで、さー出発、保福寺の林道を目指す。
由緒ありそうな保福寺の前を通り山道へ入って行く。
途中にゲートでもあれば、そこから歩いていくつもりだ。
民家が終わり、道は狭いが舗装は続く、何処まで行けるかわからないが、林道を登っていく。
途中のキャンプ場跡地まで、舗装されていた。
ここから先はダートで注意しながら進む。
どこまでもゲートらしきものはない、周囲の山はマツタケでも取れるのか、テープや入山禁止の看板がうるさい。
鉄塔前の分岐まで登った。ここに車を置き、槍ヶ岳が見える場所があるのか、林道を歩きながら登る。
ここからは、地形図にプロットした3箇所の地点までは、500Mほどだ。
見晴らしのいい場所を探しながら歩いて行くが、樹林の中の林道のため一向に見える場所がない。
なんとか木々の間からでも望める場所はないか、振り返りながら登るが、見える場所はなし。
3箇所のポイントを過ぎたが、槍ヶ岳がどの方向かもさだかではない。
ここは、失敗だったのか。今度は下りながら、少しでも木々の間に空間が見える場所に行っては槍ヶ岳を探す。
やっと狭い枝と枝の空間に槍ヶ岳を見つけることが出来た。

しかしながら、かなり枝の葉がじゃま、もう少し良く見える場所はないか、チョット下ってみる。
すると、かなりの空間がある場所になった。林道から10Mも上がると、丁度槍ヶ岳方面がすっきり見える場所に出た。
やったね、この場所が最適だ、地形図に着けた2番目のポイントとほとんど同一場所30Mも離れていない。
ここを撮影場所に決め、三脚をセットする。
林道から三脚までの間を少し整理、登り口にマークの小枝をたてておく。
さぁー撮影場所は確保できた。車まで戻り、昼寝をしながら、のんびり夕方まで待つ。
この林道はかなり上まで車で行けるのか、地元の軽トラが何台も通過していった。
鉄塔から先の林道は少し荒れており、なれない地元以外の車は行かない方がいいだろう。
日没の太陽がこの場所で槍ヶ岳に落ちるのは4日前の15日、同日で同じ場所から見られればいいが、そんな都合のいいわけはない。
それでも、中岳付近に沈むため、300mmの視野範囲だ。
日没時間近くになって、三脚セット場所まで10分ほど歩く。
常念から槍まで良く見えている。ちょっと太陽光が強いが贅沢はいえない。
5時半過ぎ、中岳に太陽が沈みだした、シャッターを切る、日没は難しい。
しばし、夕焼けを眺めてから、車まで戻った。
暗くなってから林道を下るのも少し面倒だったので、そのまま車に入り、一杯飲んで寝ることにした。
ビールが飲みたかったが、しかたない、酒で我慢するか。
夜中1時過ぎ目が覚めた。満月が煌々と輝いている。
時折薄雲が通過していく、朝の天気はどうだろうか。
ラジオ深夜便を聞きながら、うつらうつらしていた。
突然地震報道に変わる、震度5強の地震があったらしい、ここでは感じなかった。
さー明るくなってきた、明るくなったので、セット場所近くまで車で注意しながらゆっくり登る。
果たして、月は、槍は、見えているだろうか。
快晴の朝だ、昨日の夕方同様良く見えている、心配なさそうだ。
さて、槍の穂先に月は落ちてくれるのだろうか。
どんどん満月は落ちて行く。
日の出の方が先なので、山なみがうっすらと赤くなってくるのが分かる。
月はどんどん槍ヶ岳に近づく。槍の穂先に月がきた、予測通りに落ちて行く。
すべて終了、天候と撮影場所に恵まれ、無事ミッションは完了した。
しっかりと予定通り終わったため、すんなり帰ることにした。
安曇野にある田淵行雄記念館をゆっくり見学し、満足感を胸に高速に乗り帰途に着いた。
日没には、あとでフィルター効果の線を入れました。

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