青春18キップで八ツ淵の滝へ


8月28日(日)晴れのちくもり。
”青春とは人生のある期間ではなく、心の持ち方を言う。
ときには、20歳の青年よりも60歳の人に青春がある。・・・・”サムエル・ウルマンの青春の詩より。
なるほどなるほど、我々中年族にとって、心強い味方、感動の詩だ。
JRのキップに”青春18キップ”というのがあるということは、知っていたが、深く調べたことはなかった。
ちょっとネットや本で調べたら、詩にあるような、まさに夢のようなキップで、これは使えると思い、チャンスを伺っていた。
丁度、夏休みに、家族が田舎に行く用事が出来たので、「青春18キップで行ってこい、三回使って二回分は残して」と言って、 この計画は始まった。
キップは、五回分11500円、田舎へは片道220円のお徳、ジュース代が出る。おまけに、一日乗り放題だから、駅近くの観光地に寄り道出来る。
とりあえず、万が一、電車が遅れたことを考慮し、往復2回分だけを残してもらった。 あとは何処へ行くか決めるだけだ。
京都滞在7時間(8:44着〜15:58発)、横浜から日帰り旅行が、一回分で可能と書いてある。
日帰りで行け、普段、とても行けそうもない滝はないか、お気軽の日本100選滝の中で探してみた。

滋賀県にある”八ツ淵の滝”が行けそうだ。 早速、情報収集、電車、バス、滝への道、行動時間等々。
高島市役所から、バスの時間表を、ファックスで貰う。
丁度、土曜、日曜、祝日運行のバスがあり、しかもガリバー村直行だ、これで時間短縮になる。
万が一のための保険に、ネットで、カプセルホテルや24時間営業のサウナ等を調べておく。
さあ、実行の日がきた、8月27日(土)の深夜出かけ、28日(日)の深夜に帰着予定。
行動予定書は、ワードで一枚紙に作成、はたしてどうなることやら、電車が遅れないことを祈る。
行動計画
自宅23:30藤沢0:27→小田原1:01、1:04乗り換え(ムーンライトながら)→大垣6:53、6:58乗り換え→山科8:48、8:52乗り換え→近江高島9:38。
近江高島10:28(バス)→ガリバー村10:52→貴船の滝往復(撮影時間含め2時間)→鹿ヶ瀬道バス停(徒歩50分)13:56→近江高島14:16。
近江高島14:23→山科14:55、乗り換え15:09→米原16:13、乗り換え16:14→大垣16:45、乗り換え17:10→浜松19:45、乗り換え19:54→静岡21:05。
静岡乗り換え21:13→熱海22:30乗り換え22:34→藤沢23:30→自宅0:20。
いくつかポイントがある。
まず、近江高島発10:28分、ガリバー村直通のバスに乗る必要がある。
食事やお土産を買う駅を確認しておく。

電車が遅れないこと、予定の乗り継ぎが、できなくなってしまう。
下りのムーンライトながらは、小田原まで全車指定のため、普通電車で小田原まで行く必要がある。
上りのムーンライトながらは、熱海まで全車指定のため、普通電車で熱海まで行く必要がある。
長時間、電車に乗るため、冷房に気を付け薄い長袖を一枚、出来れば事前に仮眠を取っておく。
以上のような計画でいざ、出発。
2、3時間仮眠し、自宅を23:30分出発、予定より一つ前の電車で藤沢に出る。 0時すぎ、駅員に8月28日(日)の日付印を押してもらい改札をくぐる。
プラチナペーパーである指定券は、当然取れないと思い無視、小田原で乗り換えるため、直前の最終小田原行に乗る。
小田原で降りると、自由席に乗れるホームには、一列20人くらい並んでいて、深夜にもかかわらず人の波だ。 すぐに快速ムーンライトながらが入ってくる。
早い人は、1時間前にきて並んでいるそうだが、早くきても無駄、小田原で降りる人はいない。
デッキは一杯なので、車内の中ほどに入ったが、これでも多少いつもより空いているらしい。
ここでしばらく人間ウォッチング、ほとんどの人は靴を脱ぎ、目を閉じてお休みモード、早く降りそうな人は、眠らないように本を読んだりしている。
三島、沼津、静岡と数人降りたが、立っている周りの人は動きそうもない。

もはや、立っている人は、私一人、デッキでも中の通路でも皆、しゃがんで、目を閉じている。
ビールを飲みすぎてトイレに行こうとする人は大変だ、通路に寝ている人に気を使いながら、トイレの車両まで行かなければならないからね。
仮眠してきたため、全然眠くない、そろそろ立っているのも限界で、通路にしゃがもうとしていたら、浜松で降りそうな人が横にいた。
ラッキーラッキー、ようやく座れた(かなりの人は名古屋まで座れなかった)。 座ると、やはり疲れがあり、少し眠れた、特急用シートはありがたいなー。
浜松、豊橋で長時間停車、ようやく快晴の空が現れ、日の出を迎えた。 名古屋に5分遅れ、名古屋止まりの車両に乗ったため、前の車両に乗り換える。
ここからは、始発が多いため、比較的楽に座れていける。 遅れもなくなり、大垣着、網干行に乗り換える。
途中、米原で予定になかった新快速に乗り換え、山科には予定より10分早く到着。
駅前のコンビニで買出しする時間が出来た、朝、昼食を買い、ホームのベンチでパンをかじる。

近江高島駅には、予定通り着き、駅前を少し歩いて見たが、あまり買出し出来るところがない、山科が正解だった。
バスは15人ほど乗り発車、ガリバー村11時到着。
入村は、滝見物のみと言うと、無料で通してくれる(車の場合駐車場代金400円、100Mくらい手前には、道路に路駐出来る場所があった)。
さて、どのくらいかかるか分からないので、手前魚止めの滝方向はパスし、一気に貴船の滝まで行く。
滝が見えるところまで、30分くらい、しかし、ここで誤算、なんと中高年30人くらいのグループで鎖場が大渋滞。
一人、一人ゆっくり降り、滝前を渡るところで補助者が、手伝っている。 これは、どうみても3,40分はかかる。
少々いらいらしたが、しかたない、まずは手前に降り、滝の写真を撮り始めた。
中々人が切れないので、滝の下に降りるのはあきらめ、貴船の滝を撮り、下の屏風の滝が見える位置まで戻る。
帰りは、時間を計りながら、屏風の滝、大摺鉢、ワサビ谷出会いの滝、 唐戸の滝(登山道からは見えないが、多分大摺鉢下の滑滝帯か?、沢登りしているグループが見えた)と見て行く。

そのまま、魚止め滝のコースまで戻り、時間があるため、滝を見に行く。 沢に下り、沢沿いを5分、割合綺麗な感じの魚止め滝に着いた。 急いで写真を撮り、また来た道を戻る。
ガリバー村12時50分、これでバスの時間には間に合いそうだ。
キャンプ場内の水場で顔を洗って一息つき、昼食も食べず、鹿ヶ瀬道バス停まで、早足に下った。
13時30分、余裕でバス停に着いた。 分岐道のところにある施設で着替え、ようやく落ち着いて昼食を食べることができた。
一息ついたところで、バスが登ってきた、そのバスが折り返しで、畑地区からくるバスになるんだろう。 10分ほどして、定刻にバスが下ってきた。
車内は誰もいない、そのまま駅まで貸切で、ぱっぱと着いてしまった。 電車には余裕で間に合う。 これでどうやら、今日中に帰れそうだ。
京都の駅にも寄って見たかったのだが、買い物出来る時間がないため、山科の駅で降り、キヨスクで新発売の生八橋とビールを買い、ホームに戻る。
予定時間とは違った、少し早めの新快速15:04分長浜行に乗る。 米原で乗り換え、始発の快速浜松行に乗る(4両のため始発でしか座れない、トイレあり)。 この時間、観光帰りや万博の客で結構込む。
大垣から快速運転、JR西日本は快速が多く快適だ、シートも前向き2列の柔らかいシートで、関東の通勤電車と比べると、座り心地がいい。
スピードが出ているなあと感じ、速度計を眺めて見ると、直線区間は120KM走行だ。 順調に浜松に着き、浜松始発静岡行の普通電車にのる(以後トイレなし)。
このころになると、さすがの日曜日でも人はまばら、気楽に景色を眺めたり、居眠りをしながら乗って行ける。
静岡到着20時丁度、乗り換え時間の間に、うどんでもと探し、隣のホームのうどん屋さんに飛び込んだが、20時に終了とのこと。
むむー残念、おでん屋さんとお酒はあるんだが(30分以上ないと持たないしなー)、ここはあきらめ、トイレにより、静岡始発20:13分熱海行に乗る。
もう、これで今日中に家に帰れる目処がついた。 電車はたんたんと各駅に止まって行き、3分遅れで無事熱海に着いた。
ここも乗り換え楽勝かと思っていたら、ホームは人の波、なんだなんだこれは?。
乗り換え時間2分、階段を下り、隣のホームなので急がなくちゃ、人ごみを掻き分けながら、駆け上がり、なんとか間に合う。
さあ、最後の電車東京行だ、ようやく開いていた席を見つけ座ったら、まだまだ人が一杯乗る。 どうやら、花火大会が終わったあとのようだった。
藤沢着22:36分、ようやく長いJRの旅は終わった、自宅着23:30分、丁度まる24時間の旅でした。
総括
かなり長時間電車に乗ったが、それほど疲れは感じなかった。
ムーンライトながらには、正直いってあまり乗りたくない、指定券が取れれば別だが。
JR駅に近い目的地に行くには、かなり有効な手段だと思う。
やはり、青春は年齢に関係なかった、行動あるのみ。
かかった費用。
JR青春18キップ1回分2300円、バス代1080円、小田急480円、その他飯代など。
これでまだ1回分が残ったため、9月10日までに、また何処かに行く計画をしなければ・・・。
八ツ淵の滝は日本100選の滝のうち、滋賀県で唯一選ばれた滝だ、ガリバー村から往復3時間あれば、ゆっくり見られるのではないか 貴船の滝は落差20Mほど、形の整った美しい滝でした。
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