丹沢・湯口沢とシロヤシオ


5月4日(日)くもり。
休みはあれども、行く先が定まらない。さーてどこにしようか。
とりあえず、湯口沢二俣にある滝でも見に行き、上流を詰めて、尾根まで歩いて見ようか、と思って出かける。
息子に車を取られてしまったので、原付で出発。
運転に神経を使うあまり、湯口沢出会いに着いたところで何も買って来なかった事に気がついた。
まあいいか、沢に水はあるし、昼飯くらい食わなくっても大丈夫だろう、さあ、出発だ。
旧道から、本流である右の滑滝を登り、ゴーロの沢を辿る。

以前は無かったが、割合に新しい、取水パイプが、上流へ延びている。
どこまで続いているんだろうか、滝の上まで行っていて、景観をじゃましてないか心配だ。
1時間ほどで、二俣に到着、心配していたパイプは滝壺下で終わっていたので一安心。
あらためて、両俣にかかる滝をゆっくり撮影する。
F・NOを付ければ、国道下にF1の滝があるので、本流の滝は、湯口沢F2・大滝(2段13M)、右俣は2条・8Mの滝になるだろう。
大滝の巻きは、右俣の滝を登って巻く。
せっかく右俣に入ったのだから、少し奥を歩いて見る。
300Mほど歩いて見たが、滝の上はゴーロだけ、また滝上に戻る。
大きく巻いて、本流に入る。大滝の上は、右俣同様ゴーロが続く。
やっと一つ滝が出てきた、F3・5Mの滝だ。壁がグリーンの苔で覆われ、なかなか綺麗だ。

滝の上で、一旦伏流になる。また水音がし、流れは戻るが、少し登ると、また水がなくなる。
しばらく歩いて見たが、もう水は戻らないだろうと思い、そろそろ尾根に上がる事を考える。
靴を履き替え、右尾根に乗る。登ったところの木には、黄色いテープがやたらベタベタと張ってあった。
”水源の森林”と書かれた境界杭が打ってある。
尾根の右側は、植林帯、沢沿いは、自然の広葉樹林帯だ。
境界杭沿いに、尾根を登って行く。比較的登りやすい、気持ちのいい尾根だ。
沢から水音が聞こえてきた。水が戻り、滝がある音がする。音がする方に進み、もう一度沢に降りてみる。
降りた所は、三方を岩壁に囲まれた、袋小路のような所。地形図上では、950M付近のごちゃごちゃした所だ。
沢は直角に曲がり、少ない流れながら、25Mの大滝がかかっていた。

丹沢の最後は、きついガレで終わるところが多いので、このご褒美はうれしい。
もう一つうれしい事があった。滝の撮影を終え、尾根に戻ったところ、何やら、白い花の塊が目に着いた。
おおー、シロヤシオだ、こんな早い時期に咲いているのを見たのは、初めてだ。
周囲を見回して見ると、かなり咲いている株がある。
夢中で写真を撮りまくる。よく見ると、岸壁にも白い塊が付いている。今年の花付きは、かなりいいようだ。
食料もなく、つらい巻きの尾根歩きだと思っていたのが、うれしい誤算。
尾根の上部になると、獣道らしい道が出てくる。
上から見たところ、滝の上部にも、穏やかな流れは、まだ続いているようだった。
平成14年設置の鹿柵ネットが出てきた。
忠実に尾根を辿ると、境界杭は続き、煩雑に黄色いテープが出てくる。

少し、藪がうるさいところもあるが、尾根と同等の高さになると、傾斜もゆるやかになる。
少し、左に回り込むと、登山道に出た。
上部は、さすが、シロヤシオは咲いていないが、代わりにアカヤシオが咲いていた。
登山道脇で写真を撮っていると、高年グループが下山してきた。
登山道を右に5分も歩けば、傾いた道標の平丸分岐。
見晴らしは無いが、植林帯の中の気持ちのいい道で、足にやさしい登山道。
654Mピーク手前から、橋津原、東野方面への分岐がある。
途中、犬連れの二人とすれ違い、沢沿いに降りて来た。
出たところは、ブルドーザーが置いてある石の作業場。
国道から20Mくらいの旧道で、入り口に道標があり、なおかつ、北丹沢トレイルランの案内があるところだった。
国道に出ると、平丸のバス停があり、時刻表を見ると、休日は2本しかなかった。
500Mほど、国道を歩き、バイクまで戻る。
国道沿いには、旬の竹の子売りが一杯出ている。安そうな所を選び、1本買い、帰途に着いた。

車――尾根登山道――平丸分岐――車

7:40  12:50   13:10  14:30

 

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