夕滝のある沢・芦沢・穴ノ平沢


10月20日(土)、今日も性懲りも無く世附川右岸の沢。
今日の水量は通常水量、いつものように浅瀬ゲート近くに駐車。 先週まで釣りのシーズンだったが、10月15日から禁漁となったため、 止まっている車は数台のみだ。
林道を芦沢橋まで歩く。 橋の先から沢側に入ると、木材搬出用の林道が上に続いている。 沢音が聞こえるので、林道から適当なところに入り、芦沢に降りる。 沢に降りると藪がうるさく、堰堤が続く。
あまりに歩きにくいので、右側の植林地帯に上がり、沢沿いに進み、堰堤を巻いていく。 7つくらいの堰堤を巻き、もうこれ以上堰堤は無いだろうと思うころになると、沢も大分近くなり、 我慢が出来なくなって沢に降り立つ。 しばらくゴーロの沢を歩いていくと二股になる。
水量は同じくらいなのでまず左俣に入る。 高度を上げ、だんだん水量が少なくなるころ、やっと5Mの滝が出てくる。 ホールドがあり、簡単に登れそうな滝だ。
上の様子や水量を見て、これ以上はあきらめ、右側の植林地帯を斜めに下りながら、今度は右俣を目指す。 水音が聞こえ、少し滝らしいような音がするので沢を覗くと、上の方に滝らしき姿が見える。 沢に降り、滝下まで行き、6Mほどの滝を眺める。
水量、沢幅からするとこちらが本流らしい。 もう少し沢の上も探ってみたが、もう変化がないので適当なところで引き返す。 今回、あまり期待していなっかったが、そのとうりだったので少々がっかり。
帰りは二俣から植林帯の中を降りたが、すぐに下からの林道にぶつかり、苦労して藪の堰堤を 巻いたのが馬鹿みたいだった。
時間があまりにも早かったので林道を歩きながら考え、”そうだ夕滝を登ってみよう” と思い、夕滝の少し下、堰堤の上あたりに降りる。
先週はものすごい水量だったが、今日は普段の水量のためそれなりに落ち着いた滝に見える。 はたして、何段あるのか、高さはどのくらいあるのか、どんな姿の滝があるのか、非常に楽しみ。
最初の1段、2段目は簡単に水流沿いを登る。 3段目は少し立ってきて、登りにくいが、注意して登ればそうきつくはない。
4段目は15M、幅広の立派な滝でとても登れそうもない。 滝下へも出られそうも無いので、左の急斜面を立ち木をたよりに登る、ここが一番きつい。 もう一度滝の姿を見ようとして、トラバース気味に滝近く行くと、なんとか下に降りられそうだ。 下に降り、眼前にせまる滝を眺めると結構大きなすばらしい滝だ。 これだけで一つの立派な滝になる。
もう一度左から巻き、4段目の滝落ち口に降りる。 5段目も末広がりの美しい12Mの滝が続く。 ここは右に上がり、沢沿いの尾根を巻いて登る。
少し、けもの道的な道が出てきて、6段目の滝下に続いている。 6段目の滝も15Mの立派な滝、本当にどこまであるのだろう。 ここは滝を眺めながら右尾根を巻いていく。
6段目の滝上に出ると、さすが続いた滝も終わり、緩やかな流れになった。 夕滝もここでおしまいだ。下の林道から眺める姿はここまで見える。
少し先に一つ滝が見える。 夕滝と較べると小さな5Mほどの滝だ、ここは簡単に越え、水流沿いを登って行くと、 沢を横切る登山道に出た。
そこでは年よりの登山者が一人、写真を撮っていたが、私がのこのこ出てきたものでビックリしたようだ。 聞くと、バスで来て、浅瀬まで歩き、不老山に登るとのこと。 今日は天気がよく、バスは非常に混んでいたようだ。 ここで靴を履き替え、浅瀬に下る。
車に戻ったが、さて、まだ時間がある。 地図を眺め、何かありそうな気がする、小川谷手前の穴ノ平沢に向かう。 穴ノ平橋に着いたのがお昼ころなので、コンビニで買ってきたおにぎりをほうばり、まだ紅葉の 早い周囲を眺めながら、ゆっくり休んだ。
昼食後沢に降り、歩き始める。 最初の堰堤上、左から少し水が流れているので、その先を追って見ると、一筋の滝がかかっている。 右側にロープが垂れていて興味をそそるが、水量があまりないので上は止める。
本流のゴーロに戻り、堰堤を越す。 堰堤を2つほど越えると、右岸に本流と同程度の水量の水が流れ込んでいるのが見えた。 入り口は暗く、先が見えない。 入り口まで行くと右奥に滝が落ちている。 井戸の底から覗いているような錯覚にとらわれる不思議な滝だ、丹沢ではあまりみかけない形の 美しい滝である。
やはり、湯の沢から続くこの辺一帯は、にたような急峻な谷を作っている。 この先は行けそうも無い。 本流に戻り、堰堤を越え、沢の奥を目指す。
ゴーロが終わると沢は急に狭まり、ゴルジュが出てくる。 最初の3Mの滝は釜が深い。 落ちないように、左右に手と足をつっぱって、何とか登るが、つるつるのスラブだ。 その上も、その上も深い釜を持ったスラブの小滝が続いている。 沢は左に曲がっていて見えそうもない。
さて、この上の小滝が越えられない、流木を使ったり、登れそうなところを少しトライしてみたが 行けない、降りるのも登っては見たが、まともに降りられない。 ここで30分くらい悪戦苦闘、流木を水流の岩の両サイドに引っ掛け、ロープをたらし、なんとか 下に降りる。
上は”水があまりないぞ”と自分に納得させながら、水流沿いはあきらめる。 それにしても、左に曲がっている先はどうなっているんだろうと、気になるので、 なんとか姿だけでもと思い、右の藪を漕いで尾根を登る。 左側が見える地点で先を見ると、5Mくらいの斜瀑が見え、今度は右に曲がっている。 下には降りられないので、遠くから眺めただけで満足し、下に降りる。 それにしても、つくずく、湯の沢一体は急な谷ばかりだというのを、改めて感じた。 出足はスムーズに行ったが、思わぬところでつまずき、今日はかなり疲れた。

 車―――芦沢出会(登り)――芦沢出会(下り)――夕滝下―――登山道―――車

 6:50 7:15     9:00     9:15 11:00 11:50
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