富士見ファンタジア文庫 <卵王子>カイルロッドの苦難 @ 旅立ちは突然に

著:冴木 忍 挿絵イラスト:田中 久仁彦

 あらすじ 

  城塞都市ルナンの王子カイルロッドは、<卵王子>と呼ばれていた。
  彼は母親から、卵として生まれたのだ。そのショックで母親は彼を生んですぐに死亡してしまった。
  しかし父王の愛情に包まれ、王子はいたって暢気な青年に育っていた。

  唯一の悩みは生まれのせいか、嫁の来手がないこと。今日も今日とて、やっと決まった婚約者にも逃げられてしまった。
  うさばらしに城を抜け出し、街の酒場に行ったカイルロッドは、つい飲みすぎ、酔いつぶれてしまう。

  翌朝目覚めた時、彼の前には、異常な光景が広がっていた。ルナンの人々が石と化していたのだ!!
  呪い!? 誰がなんのために……。
  謎を解明し、人々を救うため、カイルロッドの遥かなる旅が始まった!

 登場人物 

        カイルロッド

   主人公。ルナン国の王子。少々のほほんとした感があるが、
  優しい青年。
  本人は質素な生活を好むが、裏腹に褐色の肌・青い瞳・銀髪
  と、目立つ外見で広く知られてしまっている。
   特異な生い立ちの為<卵王子>と呼ばれ、婚約者に逃げ
  られる事数回・・・不幸度は相当高い。趣味・盆栽。
        ミランシャ
     発火と鳥寄せだけ出来る魔女見習いの少女。
    ぽんぽんと毒舌も飛ばすが、いつも明るく元気に振る舞い
    王子を励ます。
     捜し物をする旅の途中らしい。
        イルダーナフ
    謎の凄腕剣士。その一流の剣技以外にも多くの特技を
   持っており、また博識。
    しかし、非常に頼れる存在でありながら、言動はおちゃら
   けてばかりである。大の酒好き。


イルダーナフ、もっともっと格好良いのに・・・描けなんだ〜

   「もー、やめた!あたしは魔女で、剣士じゃないんだから!」

    短剣を振り回しているものの、まるで役にたっていないので、ついに武器で闘うことを放棄し、
   ミランシャは小さな火をつくった。
   夜空の星に負けないほどの多くの火が、漆黒の空間にうかぶ。
   「蛍みてぇだな」

    宙を見る余裕のある大男が呟いたが、カイルロッドは目の前の化物と闘うのに精一杯で、
   とてもよそ見する余裕はない。

2巻・出会いは嵐の予感 へ

 卵王子の入り口へ 

この小説に出会えて良かったなと思います。
熱心な読書家というワケでもないのですが、そんな私が複数回読み返している程お気に入りの本であります。

富士見ファンタジア文庫もこの本で初めて買ったんだなぁ・・・(=▽=)
今は無き地元TS○TAYAの本売り場で、まずタイトルと冴木氏の名前の漢字が好みだったので、
背表紙を引っ張り出し。次いで現れた田中氏の絵に魅入ってしまって買ったのでした。

上記場面は1巻「旅立ちは突然に」より抜粋させて頂きました。
初戦闘シーンでイルダーナフも初登場という場面を選びました。
ホントは挿絵で描かれてない所を描こうと思ってたのに、ちょっとかぶってます・・・
ちなみに王子の髪の長さは腰まで!あるんですが、この絵では束ねてるので分からないですね;
そいうえば私の銀髪好きって、ここから始まったのかもしれない。