-ゴスドラマ過去ログ:11401-11500-
安岡優「さてとっ…これからどうするの?北山さんは。」
北山陽一「私ですか?…そうですね、病院で医者でもやろうかと…今回の事で色々学びましたし自信も付きましたから。」
安岡優「ふぅ〜ん…俺はどうしようかなぁ〜、アメリカにでも行って情報関係で働こうかな。酒井さんとカオルちゃんは?」
酒井雄二「私はまた東京で同じ仕事しますよ…。」
黒沢カオル「私…私は酒井さんの側で助手として働きたい…。」
北山陽一「それは安心でしょう、ねぇヤスくん。」
安岡優「そうだね…それをてっちゃんも望んでると思うよ…。」
ト書き「4人はそれぞれ村上の事を思い出していた。」
黒沢カオル「てつ兄ちゃん・・・」
酒井雄二「よーしっ!!!」
北山陽一「どうしました??」
安岡優「ビックリするでしょ〜う、酒井さぁ〜ん。」
酒井雄二「腹ごしらえでもしまか!」
北山陽一「…しますか…でしょう。 別に良いですけど…。」
安岡優「ちょうどお腹空いてたところ!カオルちゃんは??」
黒沢カオル「んっ??うっ、うん…。」
ト書き「酒井は思いっきりアクセルを踏むと、一気に城下町を抜けた。」
効果音「ヴンっ」
北山陽一「…何の、音だ?」
酒井雄二「ん?」
安岡優「…ナニ?」
黒沢カオル「…あ。あれ?」
ト書き「喉元をしきりにさすっていた黒沢が、目を丸くする。」
黒沢カオル「もうそろそろ、終わりの筈なのに…まだ戻ってない…。」
安岡優「それってさぁ…多分コレだよね。」
ト書き「安岡は久し振りに取り出した台本の最期の部分を指差す。」
ゴスペラーズ「村上以外:<あどりぶ>。」
酒井雄二「これが残ってたか…。」
北山陽一「雄二さん、前を見て運転しましょう。」
安岡優「事故って終わりなんて、最悪だよ〜」
酒井雄二「いや、事故ってもおかしくないくらいの運転をしないと……」
ナレーション「バックミラーで後ろを見ながら呟いた。」
北山陽一「え?」
安岡優「どうして……」
ト書き「北山と安岡が後ろを振り向くと、数台の車が付いてきているのに気が付いた。」
安岡優「どこでばれたんだよっ!」
酒井雄二「(……絶対は、ありえない……か……)」
黒沢カオル「これからどうするの?」
北山陽一「最低限、お2人の幸せは保証しますよ。」
安岡優「それが、僕らの最後の仕事になってもね。」
ト書き「2人は忍ばせておいた武器を取り出し、構えた。」
黒沢カオル「え、ちょっ……!」
北山陽一「雄二さん、カオル君……じゃないですね、カオルさんを頼みます。」
ト書き「鏡を通して、酒井と北山が視線を交差させた。」
安岡優「酒井さんについていけば、大丈夫だからね。」
黒沢カオル「ヤス……」
ト書き「穏やかな笑みを浮かべて、安岡はカオルに言った。」
北山陽一「不思議だな。」
安岡優「そうだよね。俺達2人って、てつや酒井さんに比べたら、頭脳派だったのにさ。」
北山陽一「最期の最期で…ツケが廻ってくるか。」
安岡優「『ツケ』じゃなくて、『見せ場』にしようよ。せめてさ。」
ト書き「そう言葉を交わすと、2人はドアを開けて、車から飛び下りた。」
黒沢カオル「ヤスくん!北山さん!!」
酒井雄二「しっかりつかまっててっ!」
ト書き「酒井は更にアクセルを踏み込んだ。」
黒沢カオル「まって!ちょっとまって酒井さん!!」
酒井雄二「…………」
ト書き「カオルの言葉を無視して、酒井はなおも車を走らせた。」
安岡優「痛って〜…金輪際、走ってる車から飛び下りないぞ、と。」
北山陽一「賢明な判断ですな。」
ト書き「安岡は苦笑した表情を一瞬曇らせ、走り去っていく車を振り返り見送った。」
黒沢カオル「……。」
酒井雄二「…仲間ってありがたいですね…。」
黒沢カオル「うん…(ありがとう、ヤスくん、北山さん…)」
ト書き「酒井はバックミラーを黒沢は後ろを振り返り、安岡と北山を見た。」
安岡優「…待って!北山さん。」
北山陽一「えっえぇ!!?あれって…村上さん???!」
ト書き「安岡と北山は追ってきた車の中の1台に村上の姿を発見した。」
安岡優「捕まったの??ったく、最後まで馬鹿なんだからてつは。」
北山陽一「ヤスくん危ない!」
安岡優「わぁ!!」
効果音「バン!」
ト書き「車の中から何者かが泰阜に向かって弾を撃ったが、ミスに終わった。」
安岡優「怖いなぁ〜〜!」
北山陽一「ひとまず、酒井さんの車が追われないように車を止めて村上さんを助けましょう。」
安岡優「うん! 車だから…タイヤをパンクか、何なら感電させちゃう!!?」
北山陽一「感電…って」
ト書き「『それはちょっと…』と言う顔で北山は安岡を見て肩をたたいた。」
北山陽一「一回、視界を塞ごう。周囲は…無人だから、気にする必要もない。」
ト書き「そして何物かを放り投げる北山。」
安岡優「な、なに?」
北山陽一「はい、ちょっと失礼。」
ト書き「北山は遮光眼鏡をかけると、安岡の目を自分の手で覆い、横道に除けた。」
安岡優「えっ…えー!?」
ト書き「日光以上の光量が瞬間、発せられる。」
北山陽一「カウント3で二手に別れよう。ヤスは村上さん救出。俺は体力の限り頑張って敵を減らす。OK?」
安岡優「お…おーけいっ。」
ト書き「正確なテムポでリズムを刻み、きっちり3秒後二人は離れた。」
効果音「どぉんっ!」
ト書き「先頭の車が壁にぶつかると、次々障害物が出来上がっていく。」
安岡優「…てっちゃんっ!」
ト書き「安岡が車のドアを開けると、一番後ろの座席に村上が転がされていた。」
安岡優「あらら…目回しちゃってるよ。ってあたり前かぁ〜あの光じゃ。」
ト書き「そう呟くと、すばやく車からに村上を連れ出した。」
安岡優「しかし何なんだろう…なんでてつが捕まるわけ?しかもコイツラ誰だよ…。」
ト書き「またも呟き、村上の腕に縛られていたロープを解き始めた。」
北山陽一「はぁ…はぁ…(なんて手強い人たちなんでしょう…)」
一般人(男)「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
北山陽一「ぉおっ!!」
ト書き「北山はサバイバルナイフと銃を持ち、敵」
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