-ゴスドラマ過去ログ:1001-1100- |
北山陽一「安岡…もう、俺の事は嫌いなのか…?」 ナレーション「北山落ち着き払った、深刻な表情でつぶやく。その眼は暗く、その声は低かった」 安岡優「北山…さん?(あまりの深刻な北山の顔色に驚いて)」 北山陽一「そうか…好きな人が幸せなら相手が俺じゃなくても…(さらに低い声)」 安岡優「いやぁぁあぁぁあ!?何言ってるのっ!?北山さんっ!ちがっ…違うよっ!誤解だよ!ミスアンダスタンディング〜!!」 黒沢カオル「安岡の動揺っぷりが…(笑)」 安岡優「安岡は手足をばたつかせながら、北山に意志を伝えようと必死である」 黒沢カオル「自分で言うな(笑)」 ナレーション「そのとき、安岡と北山の様子を見ている酒井の表情がかすかに変化した」 酒井雄二「俺の幸せの予感が…」 北山陽一「本当は、俺が幸せにしたかったけど。ずっとずっと想ってるから。さよなら(涙を残して走り去る)」 安岡優「いやぁあああああ〜!北山さーーん」 ナレーション「走り去ろうとする北山の前に、何者かが立ちはだかった」 村上てつや「ばかやろう」 効果音「ばしーーん」 北山陽一「????(殴られた頬をおさえ見上げている)」 村上てつや「本当に好きなら、あきらめるな!俺なら絶対にあきらめない。絶対に…」 黒沢カオル「(てつ・・・かっこいい。かっこいいよぉ〜)>後ろで瞳をきらきらさせながら見つめる」 村上てつや「お前…安岡のこと好きなんだろ!?じゃあさらってでも幸せにしてやれ!!!!」 安岡優「えっ・・・(もしかしてまたさらわれる??)」 酒井雄二「いやぁ〜いいですねぇ〜。その通り!」 黒沢カオル「おい、いいのかよ・・・」 村上てつや「っつうか酒井!お前もだ!」 酒井雄二「・・・へ?」 村上てつや「お前も何さらわれようとするのを応援しているんだ!好きなら体を張ってでも止めるのが男だろうが!」 黒沢カオル「てつ〜… 楽しんでる?これ以上ややこしくするなよー」 酒井雄二「あれ???そんなこと言うわけ?そしたら言わせてもらうけどさ?」 村上てつや「なんだよ!?」 酒井雄二「安岡はひとっつも悪くないのかな?あっちに行ったりこっちに来たり…はっきりしないんだぜ?」 黒沢カオル「あ…。しかも、楽しんでる…よねェ?」 安岡優「え?・・・えーっと」 村上てつや「それもそうだよな。…安岡ぁ?」 黒沢カオル「一体どういうつもりだ?」 安岡優「そ・・・それはその・・・」 村上てつや「いい加減にしろよ?お前がはっきりしないからこんなことになったんだろうが!」 安岡優「え・・・っと・・・、その・・・」 ナレーション「村上に詰め寄られ、安岡はなぜかおかしいくらいに動揺しだした」 黒沢カオル「なんだよお前?まさか二人とも本当は好きでもなんでもなかったとか言わないだろうなぁ?」 北山陽一「な、なに!!!(めちゃめちゃショック)」 酒井雄二「・・・(顔に出さないまでも、結構ショック)」 安岡優「ち、違うよ!俺二人とも好きだよ!」 黒沢カオル「「二人とも」じゃない!一番好きなのは誰か、って聞いてんだ!」 安岡優「・・・(ボソッと)言えるわけないじゃんか」 ナレーション「その声は、いつもの安岡からは信じられないほど弱いものだった」 村上てつや「え?どう言う意味だよ」 安岡優「・・・(無言でうつむく)」 黒沢カオル「安岡!」 ナレーション「その言葉に顔をあげた安岡の目には、なんと涙が溜まっていた」 安岡優「一番好きなのはてつだなんて・・・言えなかったんだよ!」 ナレーション「叫ぶようにそう言うと、安岡はドレスを翻して走り去ってしまった・・・」 村上てつや「・・・え?」 黒沢カオル「・・・てつを?安岡が?」 ナレーション「確かめたくとも安岡はこの場にはいず、呆然と呟くしかできない」 村上てつや「今の・・・あ、安岡流の悪い冗談・・・か?」 黒沢カオル「・・・いや、違う・・・あの目は本気だったと思う・・・」 酒井雄二「はっ!(ふと我にかえり)俺、何してたんだ?」 北山陽一「そ、そうだ!こんなところでボーっとしている場合じゃない!安岡を追いかけなくては・・・」 酒井雄二「そ、そうだな。取り敢えず真意だけでも・・・」 村上てつや「ああ、待てよ!俺らも行くって・・・」 ナレーション「4人は慌てて安岡の後を追いかけた」 北山陽一「安岡〜 どこだぁ〜」 村上てつや「俺には黒沢がいるのに・・・」 黒沢カオル「てつ…。もしかして、安岡のこと…」 酒井雄二「あぁー…。うぅー…。なんだかなァー…。」 ナレーション「4人のさまざまな思いが交錯する…」 北山陽一「安岡!今行くからなぁ!!!」 ナレーション「さて一方の安岡はというと・・・」 安岡優「・・・あーあ。言っちゃったよ・・・」 ナレーション「なんと!「ほくそえんでる」という大方の予想とは裏腹に、シリアスに悩んでいたのであった」 安岡優「言う気はなかったんだけどなあ・・・黒ぽんにも悪いし・・・」 ナレーション「ドラマ始まって以来のしりあすのな展開のようだ」 安岡優「・・・ああ!でも言っちゃったもんはしょうがないか!・・・頑張るしかないもんね」 ナレーション「「・・・何を?」という突っ込みはよそに、誰も見ていないというのに百万ドルの笑顔を浮かべる安岡だった」 黒沢カオル「(小声で)俺、てつに捨てられるのかなぁ・・・」 ナレーション「そうつぶやく黒沢の目には、涙がにじんでいた・・・」 村上てつや「(小声で)なんだかなァ…気持ちのベクトルがなァ…」 北山陽一「雄二、そっち探して!俺 こっち探すから」 酒井雄二「お、おう」 黒沢カオル「・・・なんだよ、北山と酒井仲良くなってんじゃん・・・。」 村上てつや「まァ、事情が事情なだけにねェ・・・。」 ナレーション「その村上の言葉をきいた黒沢の表情は、困っているようでも拗ねているようでもあり、複雑なものだった」 北山陽一「安岡ー!」 酒井雄二「北山いないぞ。どうする?」 安岡優「どうしようかな?怒ってるかな2人とも・・・まだ出ていけないしな・・・・・・・・・」 DJバリ"K"〜ん「あっ、こんなとこにいたのか〜♪やっとみつけたぞぉ」 ナレーション「なんと!いなくなったと思われていたバリけんは真剣に安岡を捜索していたのだった。」 村上てつや「あっ、あの茂みから見え隠れするみなれたアフロはもしや・・・」 DJバリ"K"〜ん「あっ、もしもし〜?小林社長?まずね、一人捕まえたから。ハイ、ハイじゃ、また後ほど」 ナレーション「どうやら、バリk〜ん社長に携帯で連絡を取っているようだ!」 村上てつや「やべぇ。このままじゃゴスペラーズ全員売られちまう・・・」 北山陽一「おい、雄二向こうからリーダーが思い詰めた顔でこっちに歩いてくるぞ・・・。もしや、安岡の身に何かあったんじゃ…」 酒井雄二「おまえ・・・。まだあいつのこと気になってるのか?ホントに好きだったんだな・・・。今俺は罪悪感でいっぱいだー!許せ、北山!!」 ナレーション「とか何とか言って二人が再び友情を深め合っているうちにも、ゴスペラーズには魔の手が忍び寄っているのであった・・・!」 黒沢カオル「えっ、魔の手ってなんのこと?」 ナレーション「あんたそこにいたの?ダメダメ、しっしっ!あっちいってなさい!オジちゃん今仕事中で忙しいの。イイ子だから!わかった?」 村上てつや「おう!みんな集まってるな。大変なことになったぞ。安岡が・・・!とにかく四人で力を合わせてあいつを取り戻すんだ!」 ゴスペラーズ「おう!合点だ!!」 ナレーション「ン〜、さすがグループ!すばらしい団結力だぁね〜(志村けん風に)」 村上てつや「あっ、それから黒沢。さっきは突然の出来事で混乱してたけど俺が大切にしたいのはおまえだけだよ。お前とのハモリが一番気持ちいいんだ…(うっとり)」 黒沢カオル「ありがとう!てっちゃん」 |
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