-ゴスドラマ過去ログ:6301-6400-
北山陽一「そうですね、用意はもう出来てますからでましょうか。」
黒沢カオル「あぁ・・・・ごめん・・・・・」
村上てつや「よし、じゃぁ、俺は車回してくる。裏の入り口の所で待ってろ。それから・・・。ヤスは酒井と。黒沢は北山とで、2手に分かれて行動しろ。大人数で動くと目立つだろ。」
ト書き「5人は互いに顔を見合わせ頷くと、早々と部屋を出た。」
安岡優「酒井さん、何か大変な事になっちゃったね。」
酒井雄二「ですな。しかし、なぜ我々が『グラシアス』に狙われなくてはいけないのだ?・・・これはもしかしたら、黒沢さんだけではなく、我々4人の忌まわしい過去にも関係あるのかもしれませんね・・・。」
安岡優「僕たちの過去まで関係・・・。過去にグラシアスと接触があったって事かな・・・?」
酒井雄二「その可能性もあるというだけですよ。それに、まったく接点の無い私達が、全員グラシアスと関係を持っていたなんていうのも、考えにくいですし・・・。」
安岡優「そうだねえ・・・ま、ともかくこれからどうしなきゃいけないか考えないとね。」
村上てつや「(怪しい人影に気付き)チッ、早速付けられてんな。」
ナレーション「カンがよろしいこと・・・。」
村上てつや「おぅ、ナレかぁ。びっくりさせるなよなぁ。」
ナレーション「私をただのナレだと思いますか…?」
村上てつや「・・・なっっ?!(振り向く)」
効果音「ドカッ!!(殴る音)」
村上てつや「お前・・・まさか・・・グラシアスの・・・・。チクショウ・・・(気を失う)」
北山陽一「(裏口に着く)おかしいですね。村上さんがいません。いったい何処に・・・?」
安岡優「(落ちてた手紙を見つけ、読み出す)!?みんな!これ見て!!この手紙!!」
黒沢カオル「なになに?(手紙を見て)・・・えっ!こ、これって・・・・・」
北山陽一「貸してください!!・・・えーと、「村上てつやは預かった。返して欲しければ、今日の夜、4人でグラシアスまで来るんだな。はははははっ!!グラシアス幹部、ナレ」・・・何だって!!」
酒井雄二「あのヤロー・・・絶対に許さん!!(3人に向かって)私は絶対に行きますよ!!誰がなんと言っても行きますからね!!ナレの奴、ぶっ殺してやる!!」
安岡優「僕だって!!黒ポンも先生も止めても無駄だよ!!あいつら・・・絶対に許せない!!」
黒沢カオル「雄二、ヤス落ち着け!村上の車に乗ってグラシアスに着くまでに作戦をたてよう。ここはもう危険だ。ヤス!運転お願い!!」
安岡優「・・・OK・・・。(だいぶ怒っている)とばすよ!!」
酒井雄二「それで、どうするんですか!!?(こちらもキレぎみ)」
北山陽一「とりあえず、村上さんを助け出すのが先決ですね。(いたって冷静に、しかし、どこか怒っている様子)」
安岡優「っと、とにかく、車に乗ろう!(車に乗って)とばすから、つかまっててよぉ〜!」
黒沢カオル「村上、無事でいてくれ…!!」
安岡優「黒ポン・・・大丈夫だよ・・・だから・・・(安岡の目から涙がおちる)」
酒井雄二「でも、何故俺たちの中で「一番強い」村上さんをさらったんだ…?」
北山陽一「(突如震え出す)…まさか、俺たちを殺すために…?(急に子どものように泣き出す)嫌だ…どうして…父さん…?母さん…?」
黒沢カオル「みんな落ち着いて!俺達がここで泣いてたって解決にはならないよ?」
酒井雄二「(北山の肩を揺さぶって)北山、しっかりしろ!(北山の過去と関係あるのか?」
北山陽一「…は、はい。すみません、取り乱して…。」
黒沢カオル「さあ早く、作戦を立てよう!もう時間はないのだから。」
安岡優「そうだね、黒ポン。先生も落ち着いて。とりあえず僕たちは今「グラシアス」の本拠地に向かっているんだよね?(…先生の…過去…?)」
酒井雄二「急げぇぇぇぇい!!」
北山陽一「(だめだ・・・そこへ・・今行ったら・・・・間違えなく・・・殺される)←震えている北山」
ト書き「車を運転しながら、バックミラー越しに北山の姿を捉える安岡。普段、冷静さを失う事のない北山が震えているのを見て不安を覚える。」
黒沢カオル「今頃どうしてんだろうな、村上。」
村上てつや「ん・・・?ここは・・・?」
ナレーション「あら、気が付きましたか。それにしても「えさ」ってあなたの事だったのね。ふふふ…「オイシイえさ」に釣られて、のこのことやってくる奴らを一網打尽にしてしまえと、ボスからの命令なの。あの裏切り者も…ぬくぬくと教授として生きているアイツもね!それにアノ子が生きていたのも意外だって言ってたかしら。」
村上てつや「あぁ〜?黒沢があんな事で死ぬわけねぇだろ!お前らなんかに殺されてたまるか!黒沢も俺も、他の人間だって。・・・俺らはお前らを絶対に暴き出してやる!」
ナレーション「ふふふ・・・本当に何も知らないのね・・・(微笑)自分の事も、仲間の過去の事も・・・。」
村上てつや「なに!?どういう事だ・・・?おまえら・・・・俺達の何を知ってるっていうんだ!!」
ナレーション「それは、もう少ししたら嫌でもわかるわ ふふふ・・・(からかうようにいった。)」
黒沢カオル「(震えている北山の頭を優しくなでなでする)北山、大丈夫だよ。心配すること無いよ。俺が、みんながついてるから何も怖くないよ。(やがて、安心したかのように北山は眠りにつく)・・・テツ、大丈夫かなぁ〜・・・?」
酒井雄二「村上さんなら人質を取られない限り、やられる可能性は低いですね・・・。それにしても、北山さん大丈夫でしょうか?いつもはあんな姿みせないのに・・・。」
安岡優「うん・・・心配だね・・・って、あれ・・・。黒ポン!あの建物でいいの?あの建物の地下があいつらの本部だね?・・・ここからは歩きの方がいいな。」
ゴスペラーズ「来たわね…。ねえ、村上くん、あなたがあいつらを攻撃したら、あいつらどんな顔をするかしら…?」
村上てつや「(おいナレ、間違えてるぞ!!)何を・・・。あいつらに手を出すな!!お前ら何が目的なんだよ!!(怒)」
ナレーション「(催眠術をかけ始める)あなたはあいつらと戦うのよ!ただし、殺さないでね…。」
ト書き「村上は催眠術のせいで、ナレに武器を持たされた。ちょうどその時にゴスペラーズの4人が建物の前にたどり着いた。」
安岡優「…着いたよ。ここでいいんだね。黒ぽん。(…先生の取り乱し方は普通じゃない…。先生がここまで追い詰められるなんて…先生の過去に一体何が?…僕は先生ほど敏感じゃないけど、嫌な予感は確かにする…。)」
北山陽一「これは・・・どこから入ればいいんでしょう・・。とにかくはやく村上さんを助けないと!僕たちの中で1番強い村上さんがとられてしまった以上こちらは知能でいくしかないですね・・・(泣)」
酒井雄二「・・・っ?!北山さん!危ない!!」
北山陽一「え?!うっ・・!!・・・・・・。(突然頭を打たれ、意識を失う)」
酒井雄二「(北山に駆け寄って抱き起こそうとする)北山さん!!一体誰が…?えっ?うっ!(突然、ロープが巻きつく)」
ゴスペラーズレディース「ふふふ。…残るは裏切り者と…死にぞこないのあのボウヤってわけね。ふーん、あの子がまだ生きてたってワケだ。」
ゴスペラーズブラック「ククク…酒井と北山には酷い目にあわされたからな。こいつらもあの事件の生き残りか…。さて、村上、出番だぞ。」
ト書き「黒沢・安岡の目の前に村上が現れる。」
村上てつや「…………(無言で黒沢と安岡を攻撃する)」
黒沢カオル「くそ・・・攻撃をよけるので精一杯だ。隙がまったくない。」
安岡優「テツ!!どうしたんだよ、俺達がわかんないのか!!」
ト書き「村上は反応せず、安岡の足を銃でうった。あまりの速さに安岡はけられなかった。」
黒沢カオル「ヤス!!(安岡にかけより)テツ・・・一体どうして?(ん?テツ・・・?)」
ト書き「そのとき黒沢は、村上の一瞬の変化を逃さなかった。その変化は、まるで「俺は正気だ。でも、今は仕方ないんだ・・・」と、言わんばかりのアイコンタクトだった。」
黒沢カオル「(テツ・・・良かった・・・正気なんだ。わかったよ!)←村上にアイコンタクトを出す。(小声で)ヤス、テツは大丈夫。俺達を助けるために、催眠術にでもかかった振りをしてるんだ。」
安岡優「(小声で)えっ?そうなの?よ、よかったぁ〜。」
村上てつや「(声は出さず、くちびるだけを動かして)今から、お前らを気絶させる。もちろんフリだ。だからお前らも、気絶したフリをしてくれ。」
ト書き「全員無言で頷いた。」
村上てつや「…(無言で2人を攻撃する)」
ト書き「黒沢と安岡は村上に言われた通り気絶したフリをした」
ゴスペラーズレディース「さすがに強いわねぇ・・・。ブラック、村上てつやはどうやって始末するつもり・・・?あとの4人のようにはいかないわよ。催眠術だってそう長くはもたないわ・・・。」
ゴスペラーズブラック「そうだな・・・。今のうちに、奴を始末しておくか。4人はもう捕まえたから、「えさ」には用無しだ。」
ト書き「そう言って村上を呼び、銃をむけた。」
村上てつや「・・・・・左肩下から40°・・胸から下部分・・・後頭部・・・背中全範囲・・・・眼球・・・。」
ゴスペラーズブラック「なに!!?・・・お前・・・まさか・・・・・」
ト書き「村上は、ブラックが言い終わる前に、目にも止まらぬ速さで攻撃をした。ブラックの手から拳銃が離れると同時に、黒沢は起きあがって、捕まっている北山と酒井の方へ行くと、酒井の縄をといた。」
酒井雄二「ありがとうございます、黒沢さん。(そう言って、気絶している北山をかつぎ、足を撃たれて動けない安岡の方へ行く。)ヤス、大丈夫か!?その足・・・・。」
安岡優「僕は大丈夫。テツが、わざと外して撃ったみたいだから・・・かすり傷ですんでるよ。・・・でも良かった。テツが本当に催眠術にかかったんじゃなくて。」
酒井雄二「ホントですよ。見てるコッチはもう、ハラハラしてたんですから。それにしても、黒沢さんはすごいですね−。アイコンタクトだけで、見抜いちゃうんですから。」
ト書き「そう言って二人は、村上の方を見た。黒沢も近くに行っており、安岡、酒井、北山をかばうように、3人に背を向けて立った。2人の手には、ブラックの持っていた銃と、ナレから渡された武器があった。」
村上てつや「さあ、教えてもらおうか。アノ事件の生き残りって−のは何だ!?俺が「えさ」だっていうのはどうゆうことだ。俺達の過去で知っている事を、全て話せ!!さもないと・・・(銃を向ける)」
ナレーション「(建物から出てくる)そんな物騒なものを出さなくても、教えてあげるわよ。・・・あなた達5人は小さいころ、「グラシアス」の起こしたある事件に関わっていたのよ。」
黒沢カオル「ある事件・・・?」
ゴスペラーズブラック「そうだ・・・・」
北山陽一「い・・・言うな!!!」
ゴスペラーズ「北山以外)え?北山?お前・・・・・・」
北山陽一「そ、それ以上言うな!!・・・お願いだから・・・。(そう言うと、その場に、座ってしまった。)」
安岡優「(ここに来る時の先生のあの様子・・・)何か知ってるの・・・?」
黒沢カオル「北山・・・・・・・・」
酒井雄二「北山・・・・・ちょっとあっちで話そっか・・・(小声で)ちょっと北山と話してきます。後よろしくお願いします。」
ナレーション「かわいそうにねぇ・・・恐怖症になっちゃってるんだ。(笑)そうね、あのこは目の前で見ちゃったしね・・・。村上氏も銃をおろしてよ・・・。あたし達に武器はないんだからさ・・・。」
ト書き「村上は無言で銃をおろし、安岡と黒沢を守れる位置に立った。」
黒沢カオル「恐怖症とはどういうことだ・・・?!俺達が関わった事件とはなんだ・・・北山は何をみたんだ・・!!」
ナレーション「あたしたちは昔、あるものを開発したのよ。何だと思う?」
黒沢カオル「毒薬・・・・ですか?」
ゴスペラーズブラック「そうだ・・・。俺達の会社は、もともと、薬品会社だったからな。」
ナレーション「・・・・私達は、硫酸や塩酸から人を溶かしてしまうほどの毒薬を作ったわ・・・。そして、その薬の実験を一般の人でしたの。大人から子供まで、数え切れない人達で実験したわ。そして、その中に・・・幼い頃のあなた達がいた・・・。」
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