『 週刊 Hanko 』 714ー2号

生かされた経験

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◇生かされた経験◇
 実は、今回の火災の通報に、昔の経験が役にたちました!

@火を眺めていてはいけない!
 私が火事の第一通報者になったのは、実は2回目。1回目は2000年の春、家の裏山で、たき火が山火事になったとき。(「週刊Hanko」 No.402)
 もともとたき火だったので、火は見えていたのですが、その火が大きくなった時、想定内のたき火なのか、想定外の火事なのか、判断できなかったのです。え、え、何?と思って見ている間にどんどん炎が山肌をなめて広がって行く光景を、とてもよく覚えています。「火は、眺めていてはいけない」というのが、その時の教訓でした。

 だから今回、火を見てから電話に走るまで、何秒もたっていないと自信があります。調書にも、火災が起きたのは通報の1分位前、と断言しました。
 特に今回は爆発だったし、その瞬間を見てしまったんだし、とにかく1秒でも早く通報を!と思いました。でも、10年前の経験がなかったら、動揺してすぐには動けなかったかも。経験が生きました。

A「火災か、救急か」
 私が初めて119番に電話をしたのは、結婚した年。
 旦那のおじいちゃんが脳梗塞で倒れた時です。家に私しかいない時で、どうしていいかわからず、おろおろしながら119番しました。

 119番通報をしたことがある人はご存知と思いますが、電話に出た人がこう聞くんです。 

「火事ですか、救急ですか?」

 初めての私は、この質問の意図が理解できませんでした。
 は?こっちはおじいちゃんが倒れて困って電話してるのに、火事って何??

 冷静に考えると、救急車を呼ぶ時も、消防車に来てほしい時も119番だから、そう聞かれるのは至極当然なんですが、ここに電話する時って基本的に動揺してるから、いきなり質問されると戸惑うんですよね!!
 でも今回、火事の通報は2回目ということもあり、もう聞かれる前に叫びました、火事です、火事です!!! (^^ゞ)

 皆さんも、119番する時は、火事か救急か、ちゃんと答える準備をして下さいね!

 でも今回も、やはり動揺は隠せず。
 その後、場所はどこですか、と聞かれて、とにかく端的に!と思い、「○○の駐在所の裏です!」と答えたのです。そしたら、「ってことは、斎藤さんのお宅ですか?」と聞かれてビックリ。
 「あ、いや、斎藤さんはうちです!火事は、そのもう一軒裏で…!」

 もし、通報の電話が録音されていて、冷静に聞き直したりしたら、かなり笑えるかも!?(^^ゞ)  でも、火事で慌てない方がおかしいですよねぇ!?

 でも、なんで一瞬で「斎藤さんち」って、わかったのかなぁぁ。
 もしかして、あの時の担当者、知り合いのSさん?? 今度聞いてみよ!

 それにしても、年末から何度か地元の消防団の方々に感謝の意をこめてこれを書いて来ましたが、新年早々、こんなにもお世話になろうとは思いませんでした。仕事の途中に消防の帽子だけかぶって駆けつけてくれた人もいたし、ホースのつなぎ方が悪くてはずれた所から、高圧の水を思い切りかぶっている人もいました。(◎-◎;)
 「昼間だったから良かったよ、夜は地面の段差がわからなくて足をくじくことがあるんだよね」という話も聞きましたし、色々ご苦労があると思います。それに何より爆発を繰り返している現場に飛び込んでいく勇気に脱帽です。(._.)

 本当にありがとうございました。
 今後も、皆さんのご活躍と、無事を祈り、それ以前に火事を出さないよう努力しつつ、消防団員として、防火防災活動に力を入れていきたいと思います。

 お世話になりました。m(._.)m

火の用〜心!! カチカチ!!

2010. 1. 18  斎藤 範子(Hanko)



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