痛い作品だった。
とてつもなく痛い作品だった。
病魔に人が冒されたとき、人の内から何が生まれだすのか。
何を見つめるのか?
イザベル・クリステル・ツァヘルトの「わたしの天国でまた会いましょうね」(集英社文庫)と比較すると、「わたしの〜〜」が光で「ぼくの命を〜〜」が暗だと思う。
身震いするほど、恐い話だ。
そして痛い。
決して助からない不治の病HIV。もしあなたやあなたの大切な人がこの病気にかかったら、僕たちは何を見て、何を感じ、何ができるのか?
僕たちにも降りかかる問題だから、一層考えさせられる。
無力感を覚えながら、人は先をどう見つめるのだろうか?
生き方の根本的な問いかもしれない。
|