cC0 Celeron566-SL4PC- Stability

cC0コア Coppermine-Celeron566(SL4PC)。1020MHz安定化。
  2000.10.15 Takapen Signed  UPDATE 2000.10.18 


前回の耐性テスト結果からの、安定常用のためのヒント。

前回のテストで、2つのヒントをつかみました。
1) P2B-Fの方が、低い電圧で、Winを起動できる。通りがよい。
2) 2.1Vまで、電圧UPに追随して、耐性がFSB1〜2MHz分、素直に上昇するCPU。

これをもとに、具体的対策を考えます。

1)のP2B-F での使用については、設定FSBの壁が立ちはだかります。
P2B-Fは、FSB115 -> 977MHz の次は、FSB120 -> 1020MHz に跳んでしまいます。
実は、この事態を想定して、P2B-Fを新たに手配し、「原発乗っ取り改造」をしていたのですo(^-^)o。
ところが、先週クロック注入用のコードを引っ掛けてしまい、ランド・パターンを剥離切断してしまいました(^^ゞ
もう一枚、改造用のP2B-Fを物色中ですが、間に合いません。
FSB120 -> 1020MHz で安定するところまで、引っ張りあげるしかありません。

2)は、発熱の問題が立ちはだかります。
CPUの発熱は、動作クロックに比例し、電圧の2乗に比例すると言われています。
仮に、533Aの定格動作から比べると、566 2.1V 1020MHz は3.75倍も発熱することになります。
現在安定している533A 1.9V 960MHz と比べても、566 2.1V 1020MHz は30%増しの発熱になります。
確実な冷却が、Vcoreアップ → 耐性上限アップに不可欠です。

 <発熱量の指数>

533A 1.5V 533MHz 100 ---
533A 1.9V 960MHz 290 100
566 1.7V  566MHz 136 ---
566 2.1V 1020MHz 375 130


1ギガ安定常用のために、考えた対策は以下です。
1)マザーを通りのよいP2B-Fに変更。
 事前のテストでの、Win起動の限界が、
 P2B-F 2.00V FSB120 1020MHz
 BX6SE 2.00V FSB118 1004MHz でしたから、P2B-Fの方で、常用を狙います。 
2)コアとシンクの密着です。
 コアが、かなり斜めになっていますので、グリスの跡がどんぴしゃになるように、
 PEP66の足の高さを、メンディングテープを重ねて調整します。
3)シンクはPEP66でほぼ最強ですから、ファンを山洋6cm低速−>高速の準備をします。
 それ以外にも、「夏をのりきる冷却の工夫(1)-(3)」で施した空冷対策が、効果を発揮するでしょう。
 ( いいことはしておくもんですねo(^-^)o、ご利益ご利益! )
4)そして結果として、コア電圧のさらなるUPが目的です。



狙いどおりP2B-Fで、2.20V−1020MHz安定!。

さっそく、対策3)のファンの変更を除き、対策を施してテストです。

テスト環境は、
cC0:566(SL4PC) P2B-F MS-6905M PEP66+山洋低速ファン ケース閉

CoreVolt FSB

CPU

BIOS Win98 Win2k Superπ FinalReality 3Dmark2K  

1.90V

115

977MHz

×

×

×

 

2.00V

115

977MHz

π2’18”
 

120

1020MHz

×

×

×

 

2.05V

115

977MHz

 
 

120

1020MHz

×

×

×

 

2.10V

120

1020MHz

 

π2’12”
 

124

1054MHz

×

×

×

×

×

 

2.20V

120

1020MHz

超安定
 

124

1054MHz

×

×

×

 

FSB120 1020MHz で、PAI/FRとも完走できるようになりました。
πは、ケース閉の状態では、1677万桁でエラーがでることがあります。
Vcore:2.20V まで上げると大丈夫でしたが、さすがにそれは(^^;;

いずれにしても、2.10Vまで上げると、さすがに発熱が気になります。
コア横のシンク温度が、533A-992MHz-1.90Vと比べて、連続負荷ピーク時に、4度は高くなってしまいます。
PEP66のコアからの吸熱性能は、いけているようですが、ファンによる廃熱が追いついていない感じです。
今のシンクファンは、山洋の直径6cm2.5cm厚の低速型ですから、手持ちの〃高速型に替えれば、
落ち着くとは思いますが、あまりに五月蝿いので、常用の妨げとなり今回は却下です。

電圧については、2.10Vというのは怖い気もしますが、急激な電圧や温度変化さえ与えなければ、
突然死などの、急激な問題は起きないのでは、と思っています。

その後、常用テスト中、2.10Vではウィルスバスターがこけたり、画面が一瞬ブラックアウトする
不具合に遭遇しました。やむなく、2.20V にすると、超安定状態に入りました。

浜ちゃんからも、「GIGA PC」のBBSとメールでコメントをいただきました。
引用させていただきますm(._.)m

2.2Vはちょっと電圧 高めですが、
ただ、私は電圧を上げる=発熱する=冷やす=安定する
と思っていますので、ある程度、電圧が高めでも
安定さえしていれば問題ないようにおもいますよ。
とくに、これからの季節は涼しいですからね。

なるほど。1677万桁も蓋の状態でいけるのなら、
エージング次第ではさらに上を狙えるかもしれませんね

わたしが、冷却とグリスアップにこだわるようになった、きっかけになるアドバイスをくださったのが、
浜ちゃんでした。(師匠のお言葉に、少し安心σ(^_^))
この当たりの問題は、「コラム  オーバークロック時の電圧昇圧と寿命の問題」をご参照ください。
(危険な電圧領域ですから、真似をされて壊れても知りませんよ(^^ゞ)



ベンチ結果と、温度状態。

では、566(SL4PC) FSB120 1020MHz 稼動時の、テストデータを紹介します。

cC0 Celeron566 (SL4PC) Vcore2.10V -2.20V常用 cC0 Celeron566 (SL4PC) Vcore2.20V Win98SE起動限界


  566 (SL4PC) 2.10V FSB120 1020MHz (2000.10.14: 2'12") (10.17:2'09")







おかげ様で、2.20Vという超イレギュラーな電圧ですが、
1020MHz安定の常用マシンを手にいれることができました。
浜ちゃんに、あらためてお礼を申し上げます。

次の記事は、私の533A(SL46S) は、実はギガCPUであった!という驚きの報告です。
今回のテストで得た、うれしい副産物です。