江戸、明治の時代に活躍した近江商人は、この近江八幡にも多かった。近江商人の基本は生活必需品の行商。「近江の千両天秤」という諺がある。天秤一本で、商魂さえ逞しければ千両も稼げる、という。また、千両稼いでも肩に食い込んだ天秤を忘れず、いつも初心であれ、ともいう。 今の時代にも、伊藤忠商事、丸紅、高島屋、大丸、西武グループ、ワコール、ヤンマー、日生、日清紡・・・近江商人生まれの企業がたくさんある。
さて、こちらは近江豪商の旧家(1800年前期)をそのまま生かした手打ちの蕎麦屋さん。建物は文化庁の登録有形文化財となっている。奥に広く、りっぱな庭がある。
蕎麦は少し太く、噛むほどに甘みが広がる。おろし蕎麦はかつおぶしの風味も豊か。のどごしの良い麺を座敷でゆっくり頂く。早く行くと10割蕎麦もある。老舗で、通りに人影は少ないのに、店内にはいっぱいの人。
|