T−走塁
1 「スピィーデング・ベース・ボール」
”現在の野球は、スピードとディフェンスとピッチングのものなり、それが如何に勝つかの秘訣に通ずる”(ヨギ・ベラ)多くの大リーグの監督が目指しているチーム作りの方向は、スピードでその主たる要素はランニング・ゲームである。
ランニング・ゲームとは、ヒットエンドラン機会を逃さず次の塁を奪うバッティング。フライや内野ゴロで本塁を狙うなどそして、勿論盗塁・・・。ランニング・ゲームは、積極的アプローチを促すし、相手チームに大きな圧力をかけることにもなる。
”積極的に走れ。そして、どんなことであれ相手チームを神経質にプレーさせろ。それが、チーム全体を燃え上がらせる。”1975年のワールド・シリーズでのピート・ローズの激しいスライディングが、レッズの危機を救い、また1970年のワールド・シリーズでは、ルー・ブロックがスライディングを怠慢し、その後の戦局が悪化。シリーズまでタイガースに大逆転されたなど球史に残る好ゲームの中で、走塁は勝敗を分ける要素として大きな役割を果たしている。
このように、良いベース・ランニングはチームに弾みをつける。また走塁にスランプは少ない。しかも走塁の技術は、一度覚えてしまえば、例えば、自動車の運転と同じようにわすれることのないものである。如何に良い習慣をつけ、それを持続するかが最も大切である。