山梨県・赤薙の滝、中ノ川大滝


9月21日(金)〜22日(土)晴れ。
10年前、写真集で見た赤薙の滝は立派だった。
広く大きな釜に、豊富な水を落とす直瀑の姿は、あこがれでした。
2年前は、工事中で林道に入れず、はがゆい思いをしたものだった。
最近、ネットを見ていると、崩落部分をなんとか通過できそうだ。
連休に+1日を加え、挑戦してみることにした。
早朝に出発、大武川林道ゲート前には、8時前に着いた。ゲートは閉まっているが、工事中の気配はなし。ゲート横の広場に車を止め、林道を歩き出す。
篠沢から大武川本流沿いに出る。真新しい砂防堰堤の完成年月日はつい最近だ。
道も新しく付け替えられ、先には立派なコンクリートの橋が掛かっているのが見える。
右岸に渡る橋まで30分ほど歩く。橋の手前に崩落箇所があり、車が入れてもここまでだ。

右岸に渡ると、古い林道となる。ニノ沢までは、比較的楽に歩いて行ける。
ニノ沢を巻き、本流沿いに出ると、崩落箇所が多く、だんだん怪しくなる。
最後の堰堤上へ降りる道までは、比較的楽だったが、少し先から、トラロープに導かれたアップダウンが続く。
細トラなんで、注意する必要がある。落石でダメージを受けてないか、確かめながら、補助的に利用し、崩落箇所を通過。
最後は、懸垂下降で沢に降り立つ。持って来たロープを使うことはなかったが、結構疲れた。
降りた所から正面先に滝が見え、あれが勘五郎滝だと思いがっぐりこ。
なぜならば、赤薙の滝はさらに右岸高みを巻いていかないと、行けないからだ。
まあ、しゃあない、滝下まで行くか。右岸をぎりぎり運動靴で進むと、まてよ、本流は右に曲がっているではないか。
本流に滝はない、すると、直進した枝沢は、赤薙沢だ。もしかしたら、先ほど見えた滝は、赤薙の滝だろうか。
出会いから、少し左に回り込むと、滝が再び見えてきた。これが、あこがれていた赤薙の滝だろうか。
あまりにもイメージが違いすぎる。落差15〜20Mくらい、滑るように落ち、滝壷は石で埋まっていた。
この上には簡単に行けそうもなく、位置からして、赤薙の滝と決める。

左右、正面と写真を撮り、一応、ここまで来れたことに満足。また、トラロープの道に戻る。
下を見ながら歩くと勘五郎滝らしき滝があった。すぐ下に降りられそうな、踏み跡がかすかにある。
降りて見ると、やはり、勘五郎滝だった。落差は5、6M、大きな滝ではないが、本流の滝なので水量がある。
この上あたりの崩落箇所が一番厳しいところ。登山道に上がり、少し進むと、前方から人がやってきた。
測量師らしい二人組、こんな大変なところへ、重い物を背負って来てご苦労さんだ。
安全な林道へ出ると一安心、ぶらぶら帰るだけだ。
石積み等を見ると、赤薙の滝近くまで、かなり古くから、立派な道があったようだった。
さて、時間はまだ早い、次は桑木沢へ行こう。
車に戻り、桑木沢林道に入るが、すぐにゲート、500Mも走らない。
ゲート前から、桑木沢探勝道まで30分ほど林道を歩いて行く。沢には、東屋と案内板があった。
探勝道は、かなり古くなり、あまり手入れがされてない、昭和4,50年代に作られたものだろう。

昔は入口近くまで車で入れたが、ゲートが出来、さらに訪れる人が少なくなってしまった気がする。
桑の木の滝を過ぎ、岩壁から勢いよく湧き出る水の前で、昼食休憩。
ここの水は冷たく、非常に美味、丹沢の水と遜色ない美味しい水だ。すぐ上には、黄門の滝もあり、休憩地には最高だ。
その上あたりから、遊歩道というよりか、沢沿いの石ころ道が多くなる。
鎖が出てきたり、滝の横を登ったりと遡行していく感じだ。
水に濡れることはないが、何回も沢を横切るので、足元に注意が必要だ。
最後の黒戸噴水滝下あたりは、ハイキングというよりは、遡行モードだ。
途中から、上の噴水が良く見える。滝は70Mと大きく、すばらしい、来た甲斐があるというものだ。
何とか、もう少し上が見えないかと眺めたら、後ろの小尾根が目についた。
少し戻り、反対側からのガレ場から取り付くと、簡単に登れた。
ヒョングリは良く見えるのだが、丁度滝上の手前に松があるようで、写真写りは悪い。
一部始まった紅葉もあり、なかなか見ごたえがあった。
さあ、時間もおしてきた、たんたんと戻ろう。今宵の宿は、道の駅白州の予定だ。

林道を出て、横手から、道の駅横の信号に出る。
泊る場所を決め、道の駅白州併設のスーパーへ買出しに行く。
まずは、酒とつまみを調達し、水を空きペットボトルに入れてくる。寝る準備をして、酒を飲み出す。
失敗は、半額を狙った、食べ物のほとんどが売り切れてしまっていたことだ。
酒を買ったころにはあったのだが、7時過ぎに行ったら、ほとんど売り切れ、かろうじて残っていたマツタケごはんをゲット。寿司が食いたかったなぁ。
8時過ぎ、眠りにつく。例のごとく目覚めは早い。
12時過ぎに目覚め、もう一度うつらうつら寝る。
昇ってきたオリオンを車の中から眺めつつ、ラジオ深夜便を聞く。今日は、高橋真理子とさだまさしだ。
いつもはずれがない内容だ、桃色吐息、コスモスとしみじみ聞ける。
さて、今日も天気がいい、4時に出発だ。今日行く釜無川・中ノ川大滝へは早朝行く必要がある。
ゲート前にはうるさいガードマン(7時前に来る)がいるので、ガードマンが来る前に車を止め、林道内に入る必要があるからだ。
登山者も通行止めなので、簡単に通してくれない。2年前も早朝で、帰りに一言注意された。
台風の影響はどうだったのだろうか。先頭の車が来る前までに、尾根にとりつきたい。

前よりかなり工事中の箇所が増えた、途中に何台も車が置きっぱなしになっている。
幸、車には会わず、先に釣師が一人入っていた。橋まで6K、1時間強の林道歩きが続く。鋸岳も良く見えた。
橋を渡り、正面の尾根に取り付く。前回見たF1(30M)へ降りるロープを見送り、さらに尾根を登って行く。
F2大滝(40M)へ行くトラバース道へ入るところは、木にかすかな赤ペンキ矢印があった。
さらに周りを良く見ると、赤テープ、倒れた木に、案内板のようなものがあった。何れも古く、書かれた字は読めない。
かすかな踏跡が続く。F1のようなトラロープはなく、古い針金やワイヤーが少しある。
気をつける所はざれたトラバース地点。3箇所あり、ステップを作りながら、慎重に渡る。
滝が見えてきた、小尾根のようなところから、滝が望める。
滝下へは、この小尾根を下る。沢へ降りる所もガレテいるので注意が必要だ。
ここも持ってきたロープを使うことはなかった。
やっと来たか、大滝まで感慨深い。前回は勘違いをして、下のF1止まりだったからだ。
大滝は水量、落差があり、すばらしい。対岸に渡り、左右どちらからも撮影可能。しばらく、撮影タイムに時間を費やし、滝を眺める。
さあ、これにて、予定はすべて終了だ。あとは温泉にでも浸かって帰るだけだ。
林道途中で一人の登山者とすれ違う。あいさつしたが、死人のような顔をして前を向き返事なし。
ゲートの様子でも聞こうかと思ったが、会話はなし、ヘルメットを携えていたので、鋸岳方面だろうか。
今日は一台のダンプにも会わない、工事は休みだろうか。途中、林道の補修と測量の人達に出会った。
長い長い林道歩きもあと0.5K表示が出てくるとほっとする。ゲート前はどうだろうか。
何とゲート前には5,6台の車、丁度これから入る中高年登山グループがたむろしていた。
ガードマンがいず、今日はフリーパス。2年前だったら、もめただろう。
とりあえず車をすぐに出し、むかわの湯に向かった。ここは、ネット割引があり、告げるだけで100円安くなる。
空いている湯船に浸かり、身体をほぐす。今日は明るいうちに、帰宅できそうだ。

車――コンクリート橋―――赤薙の滝―――――車   車―――東屋――黒戸噴水滝――――車

7:55  8:25   9:25(10:00)  12:00  12:10  12:40  14:00(15:00)  16:50

車――――橋―――中ノ沢大滝―――――車

5:50  7:10  8:00(8:50)   11:00

  

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