布引の滝訪問記(120M)

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平成12年7月、前日早く寝たため夜中一時頃出発。首都高速、国道4号線バイパスを軽快に 飛ばしていく(高速代がおしい)。
草加バイパスで一車線つぶしての工事が何個所かあり、ふと前をみると車が一時止まって おり、ややきつめにブレーキをふむ。すると後ろにガチャンとかなり大きな音がしておかまを掘られた。
いやな感じで降りてみると案の定追突。若い学生風のあんちゃんがすいませんと頭を下げてきた。
車の状態が先と、手でさわりながら見ると、大きな音のわりには傷が小さくバンパーの上が少しへこん でいた。あまりめだたなかったので少し文句を言い、こちらも急ぐのでもういいといって別れた。
後で考えると高速代くらいもらっておくんだった。
今市をすぎると少し明るくなった。 順調に進み、国道から野門部落方面に入り、家康の湯の前の案内板を見ると、先に無料駐車場があると あるのでそこまでいく。林道は先に伸びていて行けるところまで(2KM程度)いくと施錠している門 があり、車はここまで。門の前の少し広くなった道路に路肩駐車。

さて目指す布引の滝はどういけばとしばし考え、地図もないのでとりあえず舗装された林道をどんどん 登って見る。
1時間ほど歩くと林道脇に小さな赤い鳥居があり、ひょっとするとこの道が沢から滝の方にいけるかと 思い入って見る。かすかな道は100Mくらいで無くなり、方向がわからなくなった。適当に登って行く と突然、目の前に大きなクレーンがあった。クレーンの横を通り、プレハブの建物の上に出るとなんて ことはない、下からの林道にまたでた。
この工事現場は、第四砂防堰堤工事の荷物搬入場所のようだ。この場所は開けていて野門沢と遙か向こう に滝が一筋見える。どうやらこれがめざす布引の滝らしい、これで方向と距離感がだいたいわかった。
林道を終点まで30分ほど歩くとプレハブの工事用建物があり、その横の階段下に小さな看板でこの先 布引の滝と案内がある、今まで案内らしきものは皆無で道中唯一の案内板である。
ここから山道に入り、富士見峠への道と別れ左に入り、少し行くと沢方向が開け、眼下に布引の滝が望まれる。 下りがかなりきつそうだ。
1時間ほど急な階段と小沢を2,3渡り大きな石のある箱庭のようなところを通ると、しばらくして沢 に出る。布引の滝は木の間から上部が見え、滝まではすぐのようだが、ここで渓流シューズに履き替えて行く。
5分くらいで10M程度の前衛滝の前にでる。この下からは布引の滝はぜんぜん見えない。 さて上に上がるルートはどこかと目で見回すと、手前右側から上れそうだ。かなり急な感じだが草付きと 木を頼りに登り、トラバースぎみに行くとかすかな踏跡がある。しばらく登り、小さな肩を越すと眼前に 三段に落ちる落差120Mの布引の滝がドーンと現れた。すばらしい高さである。ここからは滝方向に すんなりと降りられる。 滝の前でしばし休憩と写真を撮り、雄大な眺めにひたる。

帰路も登りと同じ道を慎重に降りる。降りてきた 急な階段を登ると思うといやになるが、ひたすら同じペースで登って行くとわりあい早く峠についたようだ。 あとは山道の下りと長い林道歩きである。
林道を歩いて気がついたのだが、朝登った鳥居の道は、やはり昔からの登山道のようで林道をショート カットしていた。朝はいなかった工事の人がおり、ダンプがひっきりなしに通っている。
天候は晴れとめぐまれ、車に着くころは雲がでて少し雨が降ってきた。 やはり山は朝早くにかぎる。
ゲートのところでダンプ二台に会い、運ちゃんに 「どこまで行ってきたんだ?」と聞かれたので「布引の滝まで」と答えると、「そりゃー大変だったなー」 といわれたので、普段ここには滝を見に来る人はほとんどいないと感じた。
家康の湯に寄り、誰もいない湯船でのんびりと行程を振り返りながら疲れを いやした、最高の時間である。帰りも時間があったので国道4号バイパス、都内の一般道路、246 とケチに徹した。


コースタイム(撮影時間含む)

ゲート前−鳥居―第四堰堤クレーン―林道終点―峠―手前の滝−布引の滝−ゲート前

6:30−−7:20−−−7:40−−−−8:10−8:20―9:20−−9:40−−12:30

沢手前より−直前の滝−尾根横から−下段の滝−上段の滝−正面より−峠からの遠望
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