雲龍瀑訪問記(160M)

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平成12年7月、ある金曜の夜、早めに寝て午前2時ころ家をでる。
またまた国道4号線バイパスをひた走り。前の日の天気予報は晴れ時々くもりだったので まあまあ大丈夫かと思い、明るくなる空を気にしながら日光市内を抜け、神橋の信号を右折し、 橋手前から稲荷川沿いの林道に入る。
一本道をまっすぐゆくとゲートのある場所(左の道) にたどり着く。その前に車三台ほど止まれる駐車スペースがある。

ゲートを押すとかぎが 壊れていて簡単にあくが、どこまで行けるかわからないので、車をここにおいて歩きだす。
舗装された道を30分ほど歩いていくと右側に観光双眼鏡のある展望台につく。ここからは 眼下に稲荷川の堰堤と女峰山方面が望まれる。朝早いので雲もなくほぼ快晴。
さらに一時間 ほど舗装された林道をあえぎながら登り、右側に沢のほうに降りる道があるので沢岸までおり、 階段を降りて沢に立つ。ここは堤防の上の広い河原状のところ。

渓流シューズに履き替え 15分ほど狭くなったゴルジュ状の沢を2、3回渡渉しながら行くと、突然前方目の前に 大きな落差をもつ雲龍瀑が現れる。160Mの落差といわれるだけあって、いままで見たこと のない大滝だ。しばしその大きな眺めに酔いしれてしまう。
雲龍瀑の前に7、8Mの前衛の滝があり、そこをなんとか 登れるかといろいろ眺めてみたがどうも登れるところがない。
その滝の上に行かないと雲龍瀑 の滝壷まで行けそうもないので周りをみまわすと、手前右からいけそうな感じがしたので 木と草をたよりにかなり急傾斜のがけを足元を選びながら登っていく。するとかすかな踏跡 が出てきてなんとなく行けそうな気がし、急な草付きのがけをトラバースぎみにしばらく行く。
もう少しで降りられそうだと思ったところで突然、道の下の草が落ちて岩がむき出しになり、 通れそうもない。これは内心やばい、と思いながらさらに上に上がり、がけ下までいくと 急ではあるが小さな踏跡がいまにも崩れて落ちてきそうな岩の下の草付きを通っている。 下を見ると恐怖感が沸いてくる道をすばやく行くと、あとは滝壷まで慎重に降りていけば簡単につく。
なんとか滝壷までたどりついたのでひと安心、ここでしばらく写真を撮りまくる。帰りの道を考えると、 先ほどの道は少し怖かったのでほかに降りられそうな道をさぐるが、ぜんぜん降りられそうなルートは無い。 しかたなく先ほどの道を慎重に通ると、なんてことはなく、以外と簡単に通れた。下に降り、 また少し写真を撮って沢を下った。

沢から上がり、上の舗装道路に出ると一般の人の車があった。 ここまで車ではいれば、雲龍瀑を見るのに、長靴でもはいて往復一時間もあれば、楽に見られるな と思いながら林道を下る。行きは晴れていて周りも見えていたが、今は雲龍瀑の上の段まで霧が降りてきて 周りの山も見えない。山に慣れた人ならばザイル等特別な道具は必要なく、見に行ける滝であった。 途中道路沿いで黒い動物が少しずつ動きながら草を食べていたので、遠くから ようすを見ていたら熊らしい。周りをみまわすと他にはいないようだ。大きさが犬程度で小熊らしい。 静かに20Mくらいまで近づいたら小熊も気づいてにげていった。 小熊だったので怖い気はしなかったが近くに親がいたらと思うとぞっとする。 こんなところで熊に会うなんて!! 天気も良く雲龍瀑の全景も見られ、小熊との遭遇、大満足の一日だった。


コースタイム(撮影時間含む)

ゲート前−展望台―稲荷川―滝眼下―雲龍瀑滝壺―ゲート前

6:30−−7:00−−8:00−8:15−8:40――――11:30

展望台から−稲荷川からの全容−下段滝壺からのアップ−下段の滝
布引の滝へ→
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