「徒然虫」
13号
里山だより11「梅にミツバチ」
「春の訪れ・第2番」
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立春を過ぎると、春の訪れが実感できるようになりますね。2月の花というと「梅」でしょうか。母は、梅の花が好きで、早春に梅のつぼみを手折って花瓶に挿し楽しんでいたのものです。私はというと、春の訪れを知らせる梅より、春爛漫を感じさせる桜の方が好きでした。中学生の時に作った木のレリーフは「桜の花にやってきたミツバチ」だったと記憶しています。この頃は「ニホンミツバチ」のことなど知らず、図鑑に載っていた「セイヨウミツバチ」をまねて彫ったのでした。今の私は、梅の花も大好きです。年を重ねたからからでしょうか。「ソメイヨシノ」の魅力が弱くなったからでしょうか。いろいろ考えてみましたが、どうやら「ニホンミツバチ」と関係がありそうです。
今年のような暖冬の年は、どちらのミツバチも同じように飛びまわるようですが、普通ニホンミツバチの方が寒さに強く、早春から姿を見せます。もともと黒っぽい色をしているニホンミツバチは、冬になるとクロスズメバチ(ジバチ)のように真っ黒になります。(育つときの時の気温などによって成虫の色が決まるのでしょう。)熱の吸収に適した色になるためか、セイヨウミツバチよりも1〜2℃低い温度でも活動するようです。梅の花が咲く時期は、まだまだ寒い日が多いので、セイヨウミツバチよりもニホンミツバチの方が梅の花をよく訪れるのでしょう。こういうことが分かってくると、春の訪れを知らせる梅の花が待ち遠しくなります。梅のあの香りとともにミツバチのプーンという羽音が聞こえてくると、もうワクワクして早起きになってしまいます。大塩湖の西側にたくさんある梅畑では、置いてある巣箱からニホンミツバチが盛んに出入りし、梅の受粉に役立っているらしく、おじさんたちに喜ばれています。(もっと喜んでいるのはミツバチや私なんですがね。)この時期出回るイチゴは、ミツバチたちの活躍あってこそなのだそうです。受粉には低温でも敏捷に飛びまわるニホンミツバチの方が向いていると思うのですが、温室の中ではどうなのでしょうかね。
2007. 2. 25 斎藤 靖明(abusaito)
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