「徒然虫」
16号
里山だより14「ミゾコウジュ」
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5月13日に行われたCS自然観察会には、70人ほどの親子が参加して下さいました。スタッフをはじめたくさんの方々のご協力によって楽しい一時となりました。「里山を使って守る」というと、ずいぶん苦労が多いのでは・・・と思われがちです。しかし、今回の観察会も「使って守る」取り組みなのです。小さな子ども達がたくさん来るというので、保全会の方たちはいつも以上に気をつけて草刈りなどを行っていました。たくさんの方が来て歩くと、そこには立派な道ができます。こうして里山が守られていきます。毎年恒例となったCS自然観察会が、里山保全活動そのものになっているありがたさ、感謝です。前回紹介した春のリンドウなども、こうやってできる道の端にそっと咲くようになるのです。
翌週の20日、同じ里山で、県立自然史博物館主催の自然観察会が開催されました。この日は第3日曜日で、里山保全会の活動日と重なったため、私たちも参加させていただきました。講師は、里見哲夫先生、堀越武男先生です。(二人ともかぶら理科研究会の顧問で、植物や地質などのスペシャリストです。) 普段、虫取りばかりに夢中になっている子ども達も、わかりやすくしかも専門的な植物の話を聞きながら、大人の参加者たちと一緒に観察していました。
さて、里見先生のお話しを聞いてびっくり! 私たちが車を駐めた広場に「ミゾコウジュ→」という小さな花が咲いていました。この植物は、群馬県の調査で「絶滅のおそれのある種」とされています。CSの観察会で集まった時、足下に咲いていたのですね。 また、これも絶滅のおそれのある「エビネ←」が咲いているのも見つかりました。皆その美しさにうっとり・・・。私たちが数年かけて取り組んできた保全活動の結果、それまでシノが茂って暗くなっていた場所で、貴重な植物たちが花をつけている喜びは、どれほどだったでしょうか・・・。
地球を守るために(私たちの未来を守るために)地域の自然と共に生きる生き方の一つとして里山保全活動に取り組んでいる私たちに、神様がご褒美を与えて下さったのでしょう。あの里山での活動に参加して下さった全ての方に感謝します。
2007. 5. 27 斎藤 靖明(abusaito)
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