-ゴスドラマ過去ログ:12001-12100- |
ト書き「慌てて、髪の毛に手を突っ込んだ酒井の手に伝わる感触は昔のさらさら天使の輪」 ナレーション「…の状態だったり。」 黒沢カオル「心無しか皆微妙に若くなってるね。」 村上てつや「あれ?ヤスは?」 ト書き「見回した村上に、北山が人差し指でその肩を小突いた。」 北山陽一「てっちゃんてっちゃん…こっち。」 安岡優「目線がひくぅ〜〜いぃ……。」 ト書き「北山の片腕に抱きかかえられて、金髪のお子様がぼやいた。」 酒井雄二「あらま、かわゆくなって。」 安岡優「こんなのって、ちょっと予想外じゃない?」 黒沢カオル「うわっ!ヤスかっわいいなぁ!」 安岡優「えっ?!可愛い?!・・・♪・・・って、そーじゃなくってぇ!!!」 黒沢カオル「ヤスこっちおいで!抱っこしたげる〜♪」 安岡優「ままぁ♪」 村上てつや「チビッちゃいなぁ〜、まっ、良いか可愛くないガキよりはましだ。」 黒沢カオル「しかしヤスの場合は若くなりすぎだよなぁ。何歳?」 酒井雄二「見た目から言うと5〜6歳とか?でもこれぐらい小さい12歳とかも居るしねぇ。」 ト書き「黒沢の腕に抱えられた安岡を見て酒井は首を傾げた。」 安岡優「ボク、たぶん12才ぐらいだよ…ランドセルの中の教科書小6だったし。」 北山陽一「声も喋り方も幼くなったな…。」 村上てつや「確認するけどよ、みんな歳いくつだよ?」 酒井雄二「ヤスが12歳だとすると…歳は近いほうが良いの?北山と酒井は。」 黒沢カオル「歳が離れてても良いと思うよ。」 北山陽一「俺はあんまり変わってないしなぁ…酒井は…まぁ変わったけど。」 安岡優「センセは大学生で、酒井さんは高校生で良いんじゃない??」 村上てつや「オイ、そうすると俺らいくつだよ…歳…。」 ゴスペラーズ「……。」 黒沢カオル「俺とてっちゃん20代…だよね?ってことは北山、酒井の年齢を変えるしかないね。」 安岡優「と言うことはボクも5〜6才になるのぉ??」 佐々木真理「ごめんごめん♪ちょっと用事があって…。ってアラッ!ヤスくん可愛いわねぇ☆黒沢くん代わって。」 ト書き「黒沢の腕から安岡を受け取ると真理嬢は頬擦りをした。」 安岡優「うひゃあああ…。」 村上てつや「…とりあえず、考えられる可能性は…随分と若い時にお子様産んだ…か、異常に老けないか、どっちかだろ?」 黒沢カオル「随分と若い時って…?」 村上てつや「俺が知る限りじゃあ、13歳。」 ト書き「その場にいた全員が絶句する。」 北山陽一「…となると、お二人が29だったとしても、位置付け『長男』の俺は16もしくは15歳ですか?」 酒井雄二「その前にまず、犯罪だろ…小学生だぞ?」 北山陽一「中学生でしょう」 酒井雄二「しょうがないんですね。じゃあ村上さんと黒沢さんは実年齢より上になってもらって、『気持ちはまだ新婚』夫婦ってのはどうですか?」 黒沢カオル「そっちが無難そうだよね。」 村上てつや「んじゃ、『異常に老けない夫婦』案を賛成する奴手ぇ挙げて?」 ト書き「無言でみんなが手を上げる。」 佐々木真理「問題解決ね☆じゃ、さっそく初めてちょうだい。ハイ、黒沢くんヨロシク♪」 黒沢カオル「えっ…あぁ…ヤスおいで。」 安岡優「ふにぃ。なんか小さい子がうらやましくなってくるなぁ〜。」 村上てつや「ずっとそのままだったらな…楽だけどよ。」 安岡優「どう言う意味だよぉぉ??!てっちゃん。」 黒沢カオル「ヤスも村上も、始めるよ…ったくもぉ。」 酒井雄二「じゃ、配置につきますか。」 効果音「カシャン!!」 北山陽一「おふくろ〜!」 黒沢カオル「なぁに?陽一、今手が離せないのよ。」 北山陽一「化学の実験で使った白衣どうした??」 黒沢カオル「アイロンかけて置いてない?!陽一の机の上よ?!」 北山陽一「置いてなかったけどなぁ…。」 ト書き「北山は居間からまた自分の部屋に探しに戻った。」 酒井雄二「母上、俺のゲームソフトどうしました?」 黒沢カオル「今度は雄二?知らないわよぉ〜…あっ…(もしかして昨日優がイタズラしてたやつかしら?)。」 酒井雄二「あれ今日友達に返さないといけないんだよな…まいったなぁ。」 ト書き「雄二も部屋に戻る。」 ナレーション「日曜の朝だというのにドタバタと忙しそうな村上家。」 安岡優「まぁまぁ??」 黒沢カオル「あら、1人で起きたの?エライわね♪どうしたの?」 安岡優「パパのいびきで起きちゃったの…抱っこして。」 黒沢カオル「ママね、今ご飯作ってるからお兄ちゃんにしてもらって、ねっ良い子だから。」 ト書き「こくんと頷くと安岡は目をこすりながら北山と酒井の部屋に向かった。」 安岡優「おにぃちゃん…。」 北山陽一「ヤスかぁ、おはよう。どうした?」 安岡優「優だよぉ…抱っこして…。」 北山陽一「あっ…そうか…ゴメン。」 ト書き「北山は両手で安岡を抱き上げると頭をぽんと軽く叩いた。」 酒井雄二「陽一兄貴!俺のゲームソフト知らないか?…って、あれ?優?起きてたのかぁ、おはよう!」 安岡優「うん・・・おっはー。」 ナレーション「ああ、例のテレビ番組のヤツですね。>おっはー」 酒井雄二「マヨネーズばっか食うなよ!」 北山陽一「…番組ネットされてないトコじゃ何が何やらワカンナイだろ。」 酒井雄二「それはそうと…っかしいなぁ。ソフトはいずこへ…。」 ト書き「あたりをうろうろする酒井。」 安岡優「なんて言うソフト探してるのぉ?雄二にぃちゃん。」 酒井雄二「心当たりあるのか?」 安岡優「ん〜〜……。僕のPS Oneに入ってるかもしれないし…。」 酒井雄二「お前また持ってったのかぁ?」 安岡優「違うもんっ!お父さんかもしんないじゃんっ!」 ト書き「この家族、大概のゲーム機体は揃えていそうである」 黒沢カオル「みんなぁ〜ごはんよ。」 酒井雄二「はぁ…とりあえず、飯喰ってから探すかぁ。」 安岡優「うんっ。」 北山陽一「ほら、先に行ってお母さん手伝ってきなよ。」 |
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