-ゴスドラマ過去ログ:13901-14100-
黒沢カオル「ん〜?ちょっと待っててて〜。」
北山陽一「…?親父ナニやってんだよ…まさか!?」
ト書き「予感的中…村上は自分好みの服をカオルに渡した。」
黒沢カオル「これ?…スゴイ短いよ、このスカート…しかも胸元も開きすぎじゃない?」
村上てつや「頼む!買ってやるから1回だけこれ着て…。」
黒沢カオル「良いけど…じゃ〜チョット待っててね。」
ト書き「カオルは村上からセクシーな服を受け取ると、試着室に入っていった。」
黒沢カオル「どお?」
ト書き「試着室のカーテンを開き、黒沢は村上に意見を求めた。」
村上てつや「カ、カオルぅ…。」
ナレーション「…うわ〜村上さんのあの顔…って、あれ?北山さん!?!?」
北山陽一「………っは。は、はい?」
ナレーション「すいません、…だらしない顔しないで下さい。」
黒沢カオル「これも良いんだけど露出度高いからなぁ…どう思う?…てっ、てっちゃん!??!」
村上てつや「…ぇエッェッ!!?」
ト書き「カオルのセクシーな姿にすっかり見惚れていた村上、恥ずかしそうなカオル。」
北山陽一「…想像していた以上に…ぁあぁ…我ここに在らん。」
酒井雄二「…兄貴…鼻の下伸び過ぎですぞ。」
北山陽一「ぅうわぁぁっ!!…雄二!お前なんでココに居るんだよ?」
酒井雄二「あんまりにも3人が遅いものでね…優も退屈しちゃったんでここに来た訳。」
安岡優「よーいちにぃちゃん♪パパとママは?一緒じゃないのぉ?」
ト書き「あたりを見回す優、慌てて優の視線を戻す陽一。」
北山陽一「んんっ、親父と母さんは本屋に行ったよ、そっちに行こうなぁ〜優。」
酒井雄二「…??母さん???!!!!!!!」
黒沢カオル「あらっ!雄二…優も…。…?!うわぁっ。」
ト書き「カオルは慌てて試着室に入り、村上は柱の影の3人の姿を見た。」
ナレーション「そりゃ〜酒井さんも開いた口がふさがらないですよね…北山さんと村上さんはだらしない顔していたし…。」
安岡優「ままカッコいい〜っ!」
黒沢カオル「ゆっ、優!?」
ト書き「目をキラキラさせながら、安岡はそう言った。」
安岡優「この前ね、こんな服着てた人がね、カンフーやってさっ。ママその人と同じ格好してるから…ママもカンフーやるのっ?」
(管理人ミスによりログ一部消失、って結構大変な場所で…)
北山陽一「取ったよ。けど『大丈夫だから』って言ったら納得した…。」
安岡優「てっちゃんだしね…。でもビックリしたよ〜急に倒れるんだもん!」
北山陽一「医者が言うには『疲労とストレス、悩み…色々溜めすぎたんだろう』って…さ。」
酒井雄二「後は検査結果待です。」
黒沢カオル「あの汗と苦しそうな顔…凄かったよね。なんでも無いと良いけど…。」
安岡優「でもさ、”検査”したって事は…入院とか手術とか…目も覚めないし…。」
ゴスペラーズ「………。」
ト書き「ピクリともしない酸素マスクを付けた、村上の眠った顔を見ながら、4人の沈黙は続いた。」
北山陽一「はぁ…(言うべきか…それとも言わざるべきか…。)」
酒井雄二「はぁ…(あの凄い症状…黒沢さんとヤスには伏せておくべきだよなぁ…)」
北山陽一「…(ちゃんとした結果が出てからでも…)。」
酒井雄二「…(遅くないですよね…本当の事2人に言うのは…)。」
安岡優「2人ともどうしたの?」
黒沢カオル「そうだよね、さっきから溜息とかついちゃって…深刻そうな顔はしてるし…。」
北山陽一「イヤ…別に…。」
酒井雄二「なんでも…俺コーヒー買ってきますが…。」
安岡優「俺も行くよ!」
ト書き「酒井と安岡は静かに部屋を後にした。」
黒沢カオル「北山、検査結果はいつ出るって?」
北山陽一「さぁ…早ければ明日かなぁ…ともかく村上さんが目を覚まさないと…。」
黒沢カオル「村上…どうしちゃったんだよぉ…。」
ト書き「黒沢は肩をガックリ落とし村上に語りかけた。」
ナレーション「うぁぁっ!どっどうなるのか…芝居の行方と、村上さんのこの状態…心配だ!!」
酒井雄二「そこ、うるさい。ビシーッ。(指差し)」
ナレーション「…(涙)だって本当に心配だったんですよぉ〜!!!」
安岡優「病院って場所は静かにしないと駄目でしょお?…一般常識欠けてんじゃないの。」
ト書き「苛々しているのか、辛辣な口調になる安岡。」
ナレーション「…すいません。」
安岡優「ごめ…ナレーション……。僕、酷い事言った…。」
ト書き「まだドラマ内の役柄は続行されているのか、子供の姿で少し項垂れる安岡。」
酒井雄二「あのさぁ…俺は…変な話、ぶっ倒れるんなら肉体的にヤスか黒沢だと思ってたんだけど。」
安岡優「‥‥なんで?」
ト書き「自販機の取り出し口から缶飲料を出すと、安岡は酒井を見上げた。」
酒井雄二「だって、二人とも有り得ないベクトルを受けてんだぞ?身体に異常をきたす…なら、至極単純もしもの話し、確率数字は二人の方が高いんじゃないかって…さ。」
安岡優「この格好だしね。誰が26歳だって」
酒井雄二「はた目にゃ見えませんな。」
ト書き「一緒に、軽い笑顔になると直ぐに真面目な表情になる。」
安岡優「起きないのは…起きたくないって、頭の中でストップかけてるからかなぁ…。」
酒井雄二「深層意識の深いトコで、『俺はもう起きたくねぇんだぁ」
安岡優「『このまま寝かせといてくれよぉ〜〜!』って言ってたらどうする?こんなちっちゃい…親指大のてっちゃんが。」
酒井雄二「意識の中じゃあ身体の大きさは関係無いんじゃないかなぁ。」
ト書き「困った顔で、答える酒井。」
安岡優「てっちゃん…還って来て欲しいよねぇ…。」
酒井雄二「快楽が快楽に感じられるのは、いつも苦痛を感じてるから。って…事を知ってれば良いんだけどねぇ…。」
ト書き「腕の中一杯に缶飲料を買い込んでいた事に気付き、二人は顔を見合わせた。」
北山陽一「無理が祟った…しかしヤスと黒沢さんの方が…。」
黒沢カオル「ブツブツ何言ってるの…?やっぱり今回の芝居は中断だよね…。」
北山陽一「まぁ当分間は出来ませんね。ヤスと黒沢さんの身体、戻りませんかね?」
黒沢カオル「どうだろ、特に変化はないんだけど…、」
北山陽一「ヤスの場合子供の身体な訳ですから…疲労も倍だと思うんですが。」
黒沢カオル「俺はもう2回連続でこの格好だしね…慣れたって言ったら変だけどさ、大丈夫。北山の言う通り、ヤスはツライだろうね。」
安岡優「だだいまぁ〜!この病院何気に広いよねぇ。1人だったら絶対迷ってたよぉ!」
ト書き「安岡は笑いながら缶飲料の片方を北山に手渡した。」
黒沢カオル「…元気そうだね…。」
北山陽一「…心配して損した気分です…。」
ト書き「黒沢と北山は顔を見合わせ納得しあった。」
酒井雄二「まだ目覚ましませんか?村上さん。」
ゴスペラーズ「…………」
ト書き「時間は刻々と過ぎていくばかり…村上を見守る4人。」
村上てつや「…っ…ぅ…ん…」
黒沢カオル「村上?…村上、気が付いたか…?」
村上てつや「…黒…沢…?…お…れ…」
北山陽一「気が付いたみたいですね、ヤス先生呼んで来てくれ。」
安岡優「うん、わかった。」
ト書き「安岡は急いで部屋を出て、ナースセンターへ向かった。」
黒沢カオル「てっちゃん…気分の方は、どう?」
村上てつや「…良くない。」
酒井雄二「ビックリしましたよ、急に倒れるもんですから。」
村上てつや「…急に胸のあたり苦しくなってよ…そしたら頭もグラグラしてきて…息できないし…。」
北山陽一「わかりましたから、今はおとなしくしていて下さい…起きたばかりなんですから。」
安岡優「連れて来たよ。」
ト書き「安岡の後ろから医者と看護婦が入ってきた。」
一般人(男)「【医者】>ちょっと失礼しますね…まだ胸は苦しいですか?」
村上てつや「……はい、少し…。」
一般人(男)「【医者】>じゃあ、まだ酸素マスクは付けておきましょう……。」
黒沢カオル「先生、村上は大丈夫なんですか?」
一般人(男)「【医者】>今のところは何も問題ないですが…検査結果を見てみない事には何も…。」
ト書き「一通りの診察を終え、医者はそう答えた。」
一般人(男)「【医者】>ただ…。」
黒沢カオル「ただ??」
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