-ゴスドラマ過去ログ:14301-14400- |
村上てつや「ヤベッ!……はっ、はい…。」 ト書き「慌ててベットにもぐりこむ村上。」 黒沢カオル「…村上…?寝ちゃってる…?」 ト書き「恐る恐る部屋に入りベットに近づく黒沢。」 黒沢カオル「村上〜……?」 村上てつや「…起きてるよ!…帰ったんじゃねぇのか…?」 黒沢カオル「起きてたんだ……ヤスと酒井と北山は帰ったよ。」 村上てつや「…ふ〜ん…。」 ト書き「無言になる2人。」 黒沢カオル「……村上、さっきは怒鳴ったりして悪かった……ゴメン。」 村上てつや「…気にしてねぇーよ…悪いな、心配かけて…リーダーのクセに仕事自らキャンセルだなんてよ…。」 ト書き「窓の外を眺め黒沢と目を合わそうとしない村上。」 黒沢カオル「頑張りすぎだよ、村上は…。」 村上てつや「…好きなんだよ、この仕事…夢が叶った訳だろ…。」 黒沢カオル「そうだけど…一生歌えなくなるより、今少しの期間歌わない方が良いだろ?」 村上てつや「まぁな…。 俺、治るよな?大丈夫だよな?黒沢…。」 黒沢カオル「大丈夫だよ、心配するなって。ただの風邪かも知れないし、弱気になるなって。」 ト書き「村上の弱気な発言に”やっぱり”と思いつつ励ます黒沢。」 安岡優「…ほらねっ、やっぱり黒ぽん部屋に行ったでしょ。」 北山陽一「…なんだかんだ言っても、やっぱり心配なんですね…。」 酒井雄二「…あの2人の友情って深いよなぁ〜感心でごあす。」 ト書き「ドアの隙間からそっと覗き小声で話す3人。」 ナレーション「3人とも怪しいです…他の患者さんもビックリですよ。」 黒沢カオル「黒沢…オマエがいてくれて助かったよ。」 村上てつや「……あぁ?お前ナニ言ってンの?…俺の心中でも察してくれてるワケ?」 黒沢カオル「ははは…誰かが選択ミスしたみたい?」 村上てつや「まぁ…本当の事だからイイけどよぉ。」 黒沢カオル「え?…それって…??」 村上てつや「だから…お前がいてくれて良かったなって思ってる。」 黒沢カオル「俺もそう思ってるよ。村上が居なかったらこの世界に入ってなかったし…今毎日が充実して楽しいのは、村上のお陰だよ。」 村上てつや「サンキュ。黒沢。」 安岡優「アッッ!!」 効果音「ズドドーン!!(人が倒れる音)」 村上てつや「なんだぁ?お前ら……。」 ト書き「ドアの所で安岡、北山、酒井が将棋倒しになっていた。」 黒沢カオル「3人とも帰ったんじゃなかったのかよぉ?」 北山陽一「ヤスが『黒ぽんやっぱり部屋行くよね?!見に行こうよ!』とか言ったんですよ…。」 酒井雄二「安岡が全部いけないんです!」 安岡優「なんでよぉ!?2人だって乗り気だったじゃない!『よし行くぞ!』とか言ってさ…。」 ト書き「首と手を振って”自分は違う!”とアピールをする北山、酒井。」 黒沢カオル「あはははっ!なんて顔してんの、ヤス?!」 安岡優「ん?なんか変かなぁ?」 ナレーション「安岡は自分の顔を撫で回してみる。」 黒沢カオル「変って言うか、引きつってたから(笑)。」 安岡優「そぉ?引きつってなんかないよぉ。」 ト書き「そう言いながら百万ドルの笑顔がどこかぎこちない安岡。」 村上てつや「ったく…お前らは…。」 ト書き「少し嬉しそうに村上は笑みを浮かべた。」 黒沢カオル「さてと、そろそろ帰るよ。村上も今日はゆっくり休め」 村上てつや「おぅ、ありがとな。…気をつけて帰れよ。」 安岡優「じゃあね、てっちゃん!また明日来るからぁ♪」 北山陽一「看護婦さんに手出したらダメですよ…!」 村上てつや「バカッ!しねぇーよ、そんな事…。イイからとっとと帰れよ…。」 酒井雄二「では、お大事に。」 ト書き「4人は片手を挙げ村上に挨拶をすると、部屋を出た。」 ナレーション「良いお仲間を持ちましたね、村上さん♪」 村上てつや「まぁな…って、お前も出てけっつーの!!」 ト書き「追い出されるナレーション」 ナレーション「トホホ・・・・」 村上てつや「あー…無駄な体力使っちまった。」 ト書き「1つ溜息をつくと村上はそのまま寝てしまった。」 ナレーション「…明け方…」 村上てつや「…(メシ不味かった…あいつ等遅ぇなぁ…)……っう…。」 ト書き「胸が急に痛み出しうずくまる村上。」 村上てつや「…ぅぁあぅっ…ゲホゲホ…っうぅっ…(ヤベェッ…クッ苦しい…)」 ト書き「汗がにじみ、呼吸が乱れ始める村上。ナースコールをしようと手を伸ばす。」 村上てつや「…ぅぅっっッ…(くそっ、…と、届かねぇ…だ、だっ…誰か…)…。」 一般人(女)「【看護婦】>村上さん、お薬遅れてしまって…!?村上さん!!」 ト書き「胸元を掴み呼吸が荒い村上を見て、看護婦はすぐに先生を呼びに行った。」 黒沢カオル「村上、おはよう!!…って、えっ?ど、どうしたんだよ?!」 村上てつや「…ぅうぁっっ…くっ…くろ…さ…わ…っぅっ…。」 黒沢カオル「村上!オイ、しっかりしろよっ!村上!!」 ト書き「背中をさすりながら周りをキョロキョロする、黒沢。」 一般人(男)「【医者】>急いで酸素マスクをつけて!」 一般人(女)「【看護婦】>ハイ!すみません。奥さん退いて下さい。」 黒沢カオル「えっ、あっ、はい…。」 ト書き「看護婦は酸素マスクを村上につけ、医者は村上の脈を計ったり、何やら色々やっている。」 安岡優「おはよっ、てっちゃん!!…って…てっちゃん??!」 黒沢カオル「ヤス、村上がまた…。」 北山陽一「おはようございます…って…村上さん?!」 酒井雄二「またですか?!…どうして…?」 ト書き「不安の色を隠せない4人、ベット付近では慌しく看護婦と医者が処置をしている。」 一般人(男)「【医者】>…もう大丈夫ですよ…落ち着きましたから。」 ト書き「数分経って医者は4人に向かって言った。」 黒沢カオル「ありがとうございました。」 一般人(女)「【看護婦】>酸素マスクは付けておいて下さい。注射も打ったので今は落ち着いていますが、また発作が起きるかもしれないので、気をつけて下さい。」 北山陽一「わかりました。ありがとうございました。」 ト書き「部屋を出て行く医者と看護婦。」 安岡優「てっちゃん…大丈夫なのかなぁ…心配になってきた、俺。」 酒井雄二「原因は一体何なんでしょうね…。」 村上てつや「…悪いなぁ…心配…かけて…。」 ト書き「落ち着いてしゃべる村上を見てホッとする一同。」 黒沢カオル「てつ…そんなに気負うなよ。お前が元気にならないと……。」 ト書き「声がつまって、黒沢はそれ以上話せなくなる。」 酒井雄二「……北山、ちょっと。」 北山陽一「ん?」 ト書き「酒井が手招きして、騒然としている病室からこっそりと二人は退出した。」 酒井雄二「昨日一晩かけて…でもないんだが、多少考えたんだよ。」 ト書き「壁に背を預けて、高校生程度の姿をした酒井がとっくりと呟いた。」 酒井雄二「もしかしたら、これは今回の『ゴスドラマ』の一部なんではないのかーとか。」 |
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