-ゴスドラマ過去ログ:14501-14600-
安岡優「【現実】だと思うけどなぁ…。」
北山陽一「あのね。一つ良い事教えてあげようか。」
安岡優「なに?」
北山陽一「前の前の『ゴスドラマ』でヤスが女の子になって、死んじゃったでしょ?」
安岡優「うん。そういう話だった。……それがどうかしたの?」
北山陽一「ヤスが『死んだ』っていうカラクリがどうしても判らなくて、後で話し聴いてみたんだけど…あれ、何にも小細工してなかったんだって。」
安岡優「……ゴムの膜…じゃないの?」
北山陽一「あれ一応『抗菌』…らしいよ?………お花畑見えた?」
安岡優「は…ははは。……直ぐに寝ちゃったからわかんないや。」
北山陽一「………。」
ト書き「流れたジト汗をそのままに、二人は暫しの間見つめあった。」
酒井雄二「やっと真里さんと繋がったよ〜。今すぐ、こっちに来るって。」
ト書き「とその間に酒井が病室に飛び込んできた。」
黒沢カオル「えっ?真理さん来るの?!…間に合うかなぁ。」
北山陽一「…後30分ぐらいですね…。」
安岡優「…”麻酔”してる時ってさぁ、寝てるのと同じなのかなぁ?」
ト書き「村上の顔を覗き込む安岡。」
酒井雄二「どうですかねぇ…少なくとも意識は無いでしょうが。」
北山陽一「まぁ、感覚も麻痺している訳ですしね…気持ち良い気分なのかもな。」
佐々木真理「チョットぉ!なんでそういう事はもっと早く言わないのよ?!」
ゴスペラーズ「(村上以外)>えぇ〜〜〜〜っ??!早くない?真理さん。」
佐々木真理「たまたま近くだったのよ、大体今日すぐ手術なんて聞いてないわよ?!」
酒井雄二「そりゃ…今さっき教えましからねぇ…。」
北山陽一「…真理さん、失礼な事をお聞きしますが…”身体”は元に戻りましたか?」
佐々木真理「見てわからないの?この私の”ナイスボディー”を!!」
安岡優「…ほらぁ〜、やっぱり【現実】なんだよぉ。」
酒井雄二「…はぁ〜私の完敗です!!」
黒沢カオル「と言うかそこの3人はさっきから何話してるんだよぉ〜?!」
安岡優「な、なんでもないよぉ〜。…ねっ、酒井さん?」
酒井雄二「そうですよ気のせいです気のせいです。」
黒沢カオル「何だよ、皆で俺のこと仲間はずれにして〜!うわぁぁん、真理さぁ〜ん!」
ナレーション「たまりにたまった不安に耐え切れなくなったのか、黒沢は真理さんの腕の中で号泣した。」
佐々木真理「アララ…泣いちゃったぁ…よしよし、黒沢くん。」
北山陽一「黒沢さん、別に仲間外れにしていたんじゃないですよ…だから泣かないで下さい。」
安岡優「黒ぽんがこんな事で泣くなんて初めてだよね…。」
酒井雄二「…情緒不安定なんでしょうな…。」
一般人(女)「【看護婦】>失礼します…時間ですので、手術室に運びます。」
ト書き「3人来た看護婦のうち、1番偉そう看護婦が一言言った。」
北山陽一「あっ…もう時間ですか。よろしくお願いします。」
黒沢カオル「…っうっん…村上…頑張れよ…っ。」
ト書き「涙声で黒沢は寝ている村上にそっと呟いた。」
安岡優「てっちゃん、待ってるからねっ」
ト書き「看護婦たちが村上を乗せたベットを運び出す。」
酒井雄二「…んっ?…ヤス、服が7分袖になってるぞ?」
安岡優「…?!ホントだ…なんか短いよね、全体的に…。」
北山陽一「そう言う酒井も俺より背高くなってるぞ…。」
酒井雄二「アラッ!?…って事は…。」
ト書き「酒井・北山・安岡は黒沢の胸を凝視する。」
黒沢カオル「えっ…なに?3人して……。」
ト書き「3人の視線の先を見る黒沢。」
黒沢カオル「あっ、胸が小さくなってる…と言うか戻ってる!!」
北山陽一「……と言う事は……」
酒井雄二「……本当の……」
安岡優「しゅじゅちゅ!じゃん!!」
黒沢カオル「…なんだよ3人して…しかも、”手術”だから、安岡…。」
ナレーション「…2時間後…」
ト書き「4人は術後、容態を見るための大部屋で、村上の麻酔が解けるのを待っていた。」
酒井雄二「【現実】でしたね…。」
北山陽一「まぁ、無事手術が成功したんですから良しとしましょう…。」
安岡優「てっちゃんが手術するなんてねぇ…予想もしてなかったもん、無理ないよ。」
黒沢カオル「ったくぅ…3人とも村上を何打と思ってるんだよ?!いくらなんでも酷いよ…。」
酒井雄二「スミマセン…体が元に戻らないとかがあったものですから…。」
北山陽一「前のヤツのヤスの事とかもありましたし…てっきり今回もかと…。」
安岡優「やっぱり黒ぽんはリーダーのよき理解者だよね、改めて感じだよ俺。」
ト書き「再び村上を見る4人。」
村上てつや「…ぅ…っ。」
DJバリ"K"〜ん「♪どっきどっきが〜とまらない〜」
効果音「すっぱ〜ん!!」
酒井雄二「普通に登場してこんかいっ!?こんなシリアスなシーンに…!!」
ト書き「酒井は何処からか持ってきたハリセンでバリを突っ込んだ。」
DJバリ"K"〜ん「悪い、悪い。村上が手術したって聞いてさぁ…。」
黒沢カオル「ちょっと静かにっ!今、村上が…!!」
村上てつや「…っぅ…っ…。」
北山陽一「目…覚ましましたか…?」
村上てつや「…く・くろ…黒沢…?」
黒沢カオル「てっちゃん!?」
村上てつや「…俺…。」
ト書き「何かを言おうとするが意識が朦朧として上手く話せない村上。」
一般人(男)「【医者】>目、覚ましましたか…。」
ト書き「医者は村上に近づき診察をはじめた。」
一般人(男)「【医者】>うん、もう大丈夫です。後は麻酔が完全に切れれば…。」
ゴスペラーズ「(村上以外)>ありがとうございました。」
ト書き「医者は笑顔で部屋を後にした。」
村上てつや「…俺…よく寝た…。ココ…ドコだぁ…?」
安岡優「そりゃ〜よく寝たでしょう。ざっと5時間ぐらいは寝てるからねぇ。」
北山陽一「手術したんですよ。もう大丈夫です。」
酒井雄二「明日、あさってには退院ですと…まぁ、喘息の治療で通院はするみたいですが。」
DJバリ"K"〜ん「村上〜仕事キャンセルでビックリしたぞ…!しかも手術ってなぁ。」
黒沢カオル「でも本当に良かったよぉ…寿命が縮んだね…。」
村上てつや「…そうか…、俺…助かったんだ……そうか…。」
ト書き「うつろな目の村上、それを見守る5人。」
北山陽一「どこか、傷んだりしますか?」
村上てつや「nn」
北山陽一「え?」
村上てつや「ん…喉が…少し…。」
黒沢カオル「もう少し眠ればきっと治ってるよ。ね。」
酒井雄二「にしても…、なぁ…。」
安岡優「どうしたの?酒井さん。」
酒井雄二「奴が喘息持ち、というのがね…。」
村上てつや「なんだよ…、俺が…喘息持ちじゃ…いけねぇのか…?」
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