-ゴスドラマ過去ログ:15801-15900-
佐々木真理「私もアップルパイ好きだもん。」
北山陽一「…どの道、批判する人員は居ないってのは、良い事ですよ…」
小林社長「あぁ・・しかしなんてアットホームなんだ(涙)」
田辺恵二「社長、しれっと泣かないよぉ」
ト書き「それぞれの胸にいろんな思いを抱え、複雑な状況ではあるが・・やはりアップルパイの焼けるいいニオイに反応してしまう様子・・・」
北山陽一「あぁ・・・いいニホヒが・・」
安岡優「ほんとぉ〜早く食べたいよぉ♪」
村上てつや「おまえら。俺がメインなんだからなっ!」
黒沢カオル「ほらてつ、そんなガっつかないよ。いっっぱいあるから安心しなって^^」
酒井雄二「いっっぱいあるのか・・・」
効果音「ピピピピピピピ」
黒沢カオル「あ。焼けた焼けた。みんなまってなよぉ」
安岡優「ぼく、黒ぽん手伝ってくるぅぅ〜」
黒沢カオル「出来上がりーとお」
安岡優「いいにおいだよお。」
ト書き「ほのかに香るリンゴと砂糖の香り、そしてシナモンの香りが安岡を包む。」
安岡優「ん〜ん♪この香りこの香り、最高だよなぁ〜。」
黒沢カオル「いい感じに出来てるね、良かった。」
ト書き「1つ1つ皿にわけると安岡に渡していく黒沢。」
村上てつや「ま〜だ〜かよ〜?!!」
安岡優「凄くいい香りだよ♪ほらっ。」
ト書き「手に持っていたアップルパイをテーブルに置く安岡。その香りに酔いしれる一同。」
黒沢カオル「はい、召し上がれ。あっ、好みで生クリームも用意してあるから良かったら、アップルパイと一緒に食べると美味しいからさ。」
ト書き「トレーにアップルパイと生クリームの入った入れ物を持ち台所から戻ってくる黒沢。」
黒沢カオル「はい、てっちゃんには1番大きいやつ。」
村上てつや「サンキュ!!」
安岡優「ずる〜い!!」
村上てつや「俺が”メ・イ・ン”!!」
黒沢カオル「また作ってあげるよ。」
ト書き「コーヒーとアップルパイはさっきの鍋とは違い、ゆっくり楽しく食べる一同。」
黒沢カオル「……。」
村上てつや「…?…黒沢?俺の顔に何かついてんのか?」
黒沢カオル「エッ…ぅううん!…いや、美味しそうに食べてくれてるからさ…うん…。」
ト書き「色々考えながら村上を見ていた黒沢は、急に声を掛けられて動揺を隠せない。」
村上てつや「…疲れてるなら少し休めよ…無理するなって俺は平気だから、みんな居るし。」
黒沢カオル「ぅううん…だっ、大丈夫…だから…うん…。」
ト書き「不安そうな顔色を疲れている顔と勘違いをし、心配する村上。」
酒井雄二「(小声で)>黒沢さん…どうしたんですかね?」
北山陽一「(小声で)>あぁ…なんか様子が変だよね…なにか心配な事がある時の顔ですね。」
酒井雄二「(小声で)>気のせいではなさそうですな…村上さんの事だと一目瞭然ですが。」
北山陽一「(小声で)>ずっと村上さんの事見てますしね…何か隠しているんでしょうか。」
酒井雄二「(小声で)>…もしかして…?!」
安岡優「なぁ〜に2人でコソコソ話してるのさぁ?」
北山陽一「なんでもないよ。…ヤスもう食べ終わったの?」
安岡優「と言うか、北山と酒井さんが遅いだけだよ…。ホラッ、もうみんな終わってるし。」
ト書き「全員、コーヒーをゆっくりと啜っていた。」
黒沢カオル「あんまり好きじゃなかった?アップルパイ…。」
酒井雄二「とんでもないです!!あまりにも美味しすぎるので、少しずつ食べていたんですよ。」
北山陽一「みんなはガッツいて食べすぎなんです…食後のティータイムはゆっくりと。ねっ、雄二さん。」
黒沢カオル「北山と酒井らしいなぁ…。さてと、食器洗いしてこよぅ。」
ト書き「立ち上がった途端、ふらっと倒れそうになる黒沢。」
村上てつや「おっ、オイ!黒沢…!!」
黒沢カオル「…あぁっ…ごっ、ごめん……。」
ト書き「慌てて黒沢を抱きかかえる村上。力が抜けて目がうつろな黒沢。」
村上てつや「だから言っただろ…無理するなって。…休めよ、後は俺らがやっておくからよ…。」
黒沢カオル「だっ…大…丈夫…ゴメン…てっちゃん。」
ト書き「村上の腕の中から出ようとしたが、またふらっと倒れそうになる黒沢。」
村上てつや「ったく…。オイ、寝室連れてくぞ!」
ト書き「黒沢を抱きかかえると、村上は安岡と一緒にリビングを後にする。」
黒沢カオル「ごめんね、てっちゃん…」
小林社長「黒沢…大丈夫なのか?」
佐々木真理「かなり心配だわ・・・」
ト書き「リビングは心配の色で一杯になり、北山と酒井も顔を見合わせている。」
安岡優「俺下で片づけしてくるから…。」
ト書き「黒沢をベットに寝かせた、安岡と村上。 」
村上てつや「…俺も行くよ…。」
安岡優「良いよ、てっちゃんは。黒ぽんの側に居てあげて…。」
黒沢カオル「・・・てつ・・・」
安岡優「ほら・・ねっ?」
ト書き「苦しそうに友の名前を呼ぶ黒沢を見て、安岡はニッコリ笑った」
安岡優「じゃあ、ごゆっくり。 なんかあったら言ってね。」
村上てつや「おう、サンキュな。」
ト書き「手を振りながら部屋を出る安岡。」
村上てつや「…俺のせいだよな…ゴメンな…黒沢…。」
黒沢カオル「…村…上……大丈夫…だから…俺が…俺がついてるから…。」
ト書き「夢の中でも村上を心配しつづける黒沢。」
村上てつや「…俺、お前に迷惑掛け過ぎだよな…心配させすぎだよなぁ…。」
ト書き「黒沢の手を握りじっと顔を見つめ一人黒沢に語りかける村上。」
村上てつや「俺のからだ・・そんなに悪いのか?教えてくれよ・・みんなおかしいよ・・・」
ナレーション「『俺を心配するあまり黒沢がこんなになるならやっぱり自分は負担なのだろうか?』またそんなよからぬ事を考えてしまう村上」
村上てつや「どうしたら良いんだよ…俺に何が出来るんだよ…」
ト書き「今度は自問自答をする村上。」
黒沢カオル「…村上…?…俺、どうしてここに?」
村上てつや「目、覚ましたか…。…お前倒れたんだよ、だから寝かした。」
黒沢カオル「片づけしなくちゃ…!」
村上てつや「バカッ!…いいから寝てろよ…ヤスたちがやってくれてるから…。」
ト書き「起き上がろうとした黒沢の肩を抑え、村上は黒沢を無理矢理寝かす。」
黒沢カオル「…コレじゃどっちが療養してるんだかわからないね…。」
村上てつや「お前はそんな事気にしなくて良いから…。疲れてんだろ、今日はゆっくり休めよ。」
黒沢カオル「ありがとう…。村上も今日は…!」
村上てつや「『ゆっくり休んでよ』だろ?…わかってるよ…。」
ト書き「言いたい事を見透かされて思わず笑顔になる黒沢。それを見て同じく笑顔になる村上。」
黒沢カオル「…はぁ…(俺何やってんだろう…何が村上を守るだよ…俺が村上に助けてもらってどうするんだよ…)。」
村上てつや「…(黒沢…)…俺、下に居るから。しっかり寝るんだぞ!」
ト書き「黒沢の溜息を聞き居た堪れない気持ちになった村上は、黒沢の言葉も聞かずすぐに部屋を後にした。」
小林社長「…悪い…隠すつもりじゃなかったんだが…。」
ト書き「片付けも終わり、バリさん、田辺さん平見さんの帰ったリビングに残る人々が深刻そうに話をしている。」
北山陽一「どうしてそういう事を、黒沢さんに言ったんですか!今の黒沢さんにはツライでしょう。」
酒井雄二「ただでさえ村上さんの事、心配していたのに…。」
安岡優「黒ぽんてっちゃんの事になると、周り見えなくなるのわかってるでしょう?…悩み事だって誰にも話さないし…どうしてそんな事言ったの?!」
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