-ゴスドラマ過去ログ:16601-16700-
北山陽一「…話す言葉もありません…。」
ト書き「怒りがおさまらずついに北山はカップを投げつけた。」
酒井雄二「だから、北山落ち着けって!!」
小林社長「黒沢…!!」
ト書き「静かに席につく安岡と黒沢。居心地の悪そうにしている村上。」
安岡優「…さっき、すごい音したけど…どうたの?」
ト書き「黙って床のカップの破片を拾い始める村上。」
北山陽一「逃げるんですか??話をそらそうとして…。」
村上てつや「………。」
北山陽一「黙ってないで何か言ったらどうですか??どれだけ人を困らせたら、苦しめたら、傷つけたら、気が済むんですか?!」
黒沢カオル「なにがあったんだ?酒井?」
酒井雄二「チョット北山が興奮しちゃってね…カップ落としたんだよ。」
ト書き「そう言っている酒井の顔は少し引きつっていた。」
村上てつや「…本当に悪いと思ってる…取り返しのつかない事やったな…。」
(管理人ミスにより、ログ一部消失)
村上てつや「だから…ヤス!」
安岡優「よっつ!…本当は安心しているって顔に書いてある。…黒ぽんが苦しんでる顔をしていないから…。」
ト書き「”4つ”めの言葉に動揺をする村上。」
安岡優「ボートで2人の時に言おうと思ったんでしょ?黒ぽん怒るのわかってたけど、耐えられなかったんでしょ…?」
村上てつや「…耐えられなかった…かぁ…そうかもしんねぇな…逃げたかったのかもな、俺自身。」
安岡優「やっぱりそうだったのか・・・でも、黒ぽんは、知ってるよ。てっちゃんが今うそをついてると言うこと!」
村上てつや「えっ……なんて…。」
安岡優「だからぁ〜黒ぽん知ってるの!てっちゃんが嘘ついてるの。」
村上てつや「だって、アイツ…あんなに怒って…。」
安岡優「俺が言ったら納得したの…だから。」
村上てつや「…もう黒沢に心配かけたくねぇんだよ…もちろん、お前にも、北山、酒井にも…。」
安岡優「どうしたいの?てっちゃん自身…本当の気持ちは。」
村上てつや「黙っててくれ…頼む。このまま嘘を押し通してくれ…その方が俺自身も苦しまなくて済むし、黒沢だって苦しまなくて済む…。北山、酒井にどう思われても良い、黒沢の心大事にしたいんだよ。」
安岡優「・・・てっちゃん・・・本当にそれでいいの?」
村上てつや「あぁ…、アイツが泣くとこもう見たくねぇし……。」
安岡優「前に真理さん言ってたけど、気付いてあげられなかったって、黒ポンが後から自分を責めるのなんて目に見えてるよ?…黒ポン優しいんだから…。」
村上てつや「知ってる。んなこと、誰よりもオレがよく知ってるよ。だから…だからこそアイツの優しい心を守ってやりたいんだよ。」
安岡優「てっちゃん…。」
ト書き「安岡はなんだかとても複雑な気持ちになった・・・」
安岡優「…分かったよ。てっちゃん。」
村上てつや「サンキュ…。」
ト書き「お互いかばい合いすぎていて、もっと素直になればいいのに、と安岡は思った。」
村上てつや「なぁ」
安岡優「ん?」
ト書き「部屋に戻ろうとした安岡に声をかけ引き止める村上。」
村上てつや「この世でたった1回だけ」
安岡優「…1回だけ?」
村上てつや「…たった1回だけ願いが叶うとしたら…お前、何願う?」「…1回だけかぁ…。たくさんあり過ぎで迷うけど…たった一つ叶うなら…。」
ト書き「一呼吸置く安岡、ただ静かに答えを待つ村上。」
安岡優「…てっちゃんと黒ぽんの心が素直になればなぁ、って…ゴスペラーズの絆がもっと深くなればなぁ、って…。」
ト書き「はにかんだ笑顔を見せて先に部屋に入る安岡、その答えを聞き戸惑ってしまう村上。」
黒沢カオル「…ヤス…。」
ト書き「心配そうな目で安岡を見つめる黒沢…さっきの村上の言葉が頭をよぎる。」
安岡優「…てっちゃんも反省してるみたいだし…許してあげない?確かに悪いこ事したけど、後に引けないリーダーとしての責任もあったみたいだし…。」
ト書き「頭で考えておいた言葉を複雑な気持ちで発すると安岡は静かに席についた。」
黒沢カオル「俺の目は節穴じゃないよな・・・?」
安岡優「黒ポンの目はそんなんじゃないよ。きっと黒ポンとてっちゃんなら大丈夫。なんでも乗り越えられる」
黒沢カオル「安岡・・・・・?」
ト書き「そう言い残すと、安岡はこの部屋を後にした」
ナレーション「その頃、北山と酒井はまだ同じ場所から動けないで居た」
北山陽一「・・・・・・・・・・」
酒井雄二「・・・北山。もう考えても仕方ない。そろそろ部屋に」
北山陽一「動けませんよ・・・どしてそんなふっ切れるんだ?」
酒井雄二「ふっ切れてなんているもんか。だけど。じゃぁ北山はずっとココにいるつもりなのか?」
北山陽一「・・・・・何も考えたクありません。だいたいなんでこんなシナリオなんか・・・」
ト書き「あまりにも怒りに酒井も手がつけられない様子。でもこのままでは北山が潰れてしまうことを酒井も分かっていた」
酒井雄二「さっきからずっと気になる事が一つあるんだ」
ト書き「北山はテーブルに額をくっつけたまま、ずと顔を上げない」
酒井雄二「確信がないから言うつもりは無かったんだけど・・リーダーのあの態度、俺は不自然だと思うんだ」
北山陽一「・・・・そうですか・」
酒井雄二「あの人に、あんな器用な病気の真似ができますか?」
ト書き「ココへ来てようやく顔を上げる北山」
酒井雄二「黒沢さんを安心させるためならなんでむする人ですよ?リーダーは」
北山陽一「つまり・・・やっぱり本当に危険な状態だと?」
ト書き「そこへ静かに安岡が入って来た」
安岡優「僕は酒井さんと同感だな。てっちゃんにも迫っちゃったし」
北山陽一「安岡・・・」
酒井雄二「で・・リーダーは何と?」
安岡優「やっぱりてtっやんは」
ト書き「本当の事を2人に話そうとしたが、どうしても皆に隠したいという村上の気持ちが頭をよぎる」
安岡優「・・・てっちゃんは、嘘のシナリオで皆が悩むのを見ていられなかったって僕に言った」
酒井雄二「たしかに我々にもそう言ったな」
安岡優「ただ、さっきも言ったけど僕は酒井サンと同じ意見なんだ。病気が嘘だってバラした時のてっちゃん見た?すっごい必死な顔でさ」
酒井雄二「ああ。俺の言う事が事実だと思いこんでくれ!といわんばかりでした」
安岡優「北山さんは心配と怒りのあまりにその余裕がなかったのかな」
北山陽一「おれ・・・病気の告知をされた時のあの医者の真剣な目を忘れたようだ・・リーダーを守れ!っていうあの目」
ト書き「ようやく口を開く北山。自分だけ村上の病気を知らされたと思っていたあの日のことを思い出していたようだ」
北山陽一「俺たちが酷く心配するあまりに、リーダーにかえって気を負わせていたってことか」
安岡優「・・・・相手を思う心がこういう風になるのは悲しいね」
酒井雄二「まぁ。だから俺タチ人間なんだって気もするけどね」
安岡優「まぁそれぞれ思いはあるけど、とりあえず今はてっちゃんを安定させる事が第一だからさ。てっちゃんの言う事を信じてあげる振りをしようよ。」
酒井雄二「そだな。まだ事実がはっきりしたわけじゃないけど、我々がそんなじゃ黒沢さんがまた・・・な」
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