-ゴスドラマ過去ログ:16701-16800- |
安岡優「北山サンも・・・わかってくれた?あまり怒らずに・・ゆっくり事実をあかしていこうよ」 北山陽一「あぁ。そだな。あまりにも怒りをぶつけすぎたよな。皆にも嫌な思いさせたな・・」 酒井雄二「そうやってどうしようもない気持ちになったときに助けられるのが友達です。嫌な思いなんかしませんよ」 安岡優「そだよ!気をとり直して♪」 ト書き「その後北山はなにも喋らなかったが、その変りに、満面の笑みを2人に向け部屋を後にした」 ナレーション「村上・黒沢の絆を羨むばかりだったが、自分たちにもソレがしっかり存在していたことを少し誇りに思うのだった」 村上てつや「うっ・・・ごほごほっ・・・けほっ・・・」 ト書き「その頃、もう自分の部屋でくつろいでいた村上はちょっとキツそうに咳込んでいた」 村上てつや「ごほごほおほっっ・・・ハァハァ・・・・・やべ・・・・」 ト書き「bedに寝転んでいた村上はカバンの中に手を伸ばし、慌てて吸入器を探る」 ナレーション「咳が激しくなっていくにつれて、村上の顔が苦しそうにしかめられていく」 村上てつや「・・・・・っはぁ・・・・・」 ト書き「ようやく吸入器をあてられて村上は溜息をついた」 村上てつや「(まさかマジで吸入器を使うことになるとは・・・)」 効果音「コンコン」 ト書き「誰かがドアをノックする。村上はあわてて布団に入り息を潜める。吸入器を使ってるところがばれれば全て台無しである」 効果音「コンコン」 ト書き「更にノックが続く」 北山陽一「村上さん・・・もし聞こえてたらでいいです。聞いて下さい。さっきはほんとに申し訳無かったです。でも嘘をつかれていたことは本当に心が痛いです。」 ト書き「村上は吸入器をあて、静かにめを閉じたまま北山の声に耳を傾けていた」 北山陽一「でも。本当に村上さんが病気でないならそれは嬉しい事です。それに気づいてあんなに怒りをぶつけたことを反省しました。」 ナレーション「北山は更に続けた」 北山陽一「ただ・・もう本当に嘘はなしですよ。嘘というものは人の心に傷と溝を作ります。絶対にもういらない気まわしやなんかで嘘つかないで下さい。みんなあなたを思っています。」 村上てつや「(北山・・・おまえなんか悟ってるのか?)」 ト書き「心の中で呟く村上。」 北山陽一「じゃぁ・・これで・・・」 ト書き「北山の足音が小さくなって行くのを確認すると、無意識に深くかぶっていた布団をめくる」 村上てつや「なんだよ・・皆俺の芝居分かってるのか?まさかなぁ・・・。」 ト書き「村上はちょっと不安になった。「でも自分がコノ芝居をやり通せばいい」そうおもうことにした」 村上てつや「アイツに迷惑かけねぇようにするにはこれしか方法がねぇからなぁ……。」 ト書き「吸入器を枕もとに置くと村上はまた布団に潜った。」 酒井雄二「村上さん…何か言ってましたか?」 北山陽一「イヤ…何も反応がなかった。部屋にいる事は確かなんだが…。」 安岡優「寝てるのかなぁ…。」 北山陽一「さあ…中に入らないで扉越しに声かけただけだから…。」 黒沢カオル「村上は?」 ト書き「なぜか何処かしら絶対に集まる人々ゴスペラーズ。村上を除いて、リビングのイスに腰をかける。」 安岡優「ねぇ・・・・」 酒井雄二「何ですか?何か言いたいことがあるのでは??」 安岡優「…この世で1回だけ願うが叶うとしたら…みんなは何をお願いする?」 ト書き「さっき村上に質問されたものをみんなに問う安岡。」 酒井雄二「…そうですね…たくさんあり過ぎて…。」 北山陽一「言われてみれば…いきなりの質問だけどどうしたの?」 安岡優「ぅん…チョットね…黒ぽんなら何をお願いする?」 黒沢カオル「そうだな……。」 ト書き「考え込む黒沢、固ずを飲んで見守る安岡・北山・酒井。」 黒沢カオル「その時にもよるよ。」 ト書き「ぽつり、と黒沢は独り言のように呟く。」 黒沢カオル「…本当に、綺麗事じゃない事を願うかもしれないし、願う必要なんてないかも知れないじゃないか…。」 ト書き「は、と黒沢は我に帰り、3人に両手を振った。」 黒沢カオル「いやいや……え〜と、あ、はは…なにまぢになって考えてンだろ、俺ってばさ。」 ト書き「俺、夕飯の買い物してくるね…散歩がてら行ってくるから。」 黒沢カオル「…俺の言う言葉なんだけど…。」 ナレーション「黒沢は買い物をしに家を出た。」 安岡優「俺、黒ぽんと一緒に行ってくる!」 黒沢カオル「いいよ!!…たいした買い物じゃないから。」 安岡優「そう…わかった。いってらっしゃい。」 ト書き「扉越しに黒沢を見送る安岡。」 酒井雄二「黒沢さんがあんな事言うとは…驚きました。」 北山陽一「しかも買い物に一緒に行くのを強く断りましたしね…。」 安岡優「ちょっと心配だね。」 北山陽一「いや、かなりです。」 酒井雄二「普通の時よりもかなり…なんてーのかな、何か…こう、ブラックな部分が…。」 安岡優「浮き彫り…って感じ。」 北山陽一「……ヤバいですね。ああいう時程人間、何しでかすか判りません。」 酒井雄二「それはさっきのお前にも言えることだ、北山…。」 安岡優「やっぱり俺、黒ぽんの後をついてってみるよ!」 酒井雄二「俺も行きますよ。」 北山陽一「あぁ。たのむよ」 酒井雄二「その間、北山はリーダーをちゃんとみててくれよ!」 北山陽一「大丈夫です。そちらも気づかれないように気をつけてね」 ト書き「安岡・北山は黒沢を追って外へでた」 ナレーション「すみませ〜ん”安岡・酒井”が後を追いました。北山さんはペンションで待機です。」 ト書き「ひょうひょうとした足取りで歩いている黒沢に、一定距離離れてついていく2人。」 黒沢カオル「イェ〜〜〜〜〜〜!!」 安岡優「うわあぁぁ!」 黒沢カオル「なぁ〜んて…東京じゃ外で出来ないもんなぁ…。」 安岡優「…ビックリしたぁ…。」 酒井雄二「軽井沢のココでしか出来ませんね…あんな事。」 安岡優「くるったのかとおもったよ。」 黒沢カオル「もしも願いがかなうなら。か。」 ナレーション「うつむく黒沢。」 黒沢カオル「願いがかなうなら。もしも本当にかなうなら。てつにはずっと健康でいて欲しいし・・・・・こんな状態になる前に・・・・時がもどればいいのに・・・」 安岡優「くろぽん・・・・・」 酒井雄二「複雑なんですね…黒沢さんの心の中は。」 黒沢カオル「出来ない事は願っても仕方ないか…。……って、あれ?」 ト書き「唐突に立ち止まると、手の平に拳をぶつける。」 黒沢カオル「…ナレーションにお願いする……ってのは駄目だろうな、やっぱり。一発効きそうだけど何となくブラックジャック並みに報酬請求されそうで恐いし。」 ト書き「その言葉に周囲を見回す酒井雄二。」 安岡優「…どうしたの?」 酒井雄二「いや・・なんか・・見られている気がして・・」 ト書き「露出している肌の部分に、びっしりと鳥肌が立っていた。」 酒井雄二「過去はあまり思い出したくないんだが…。」 安岡優「……何?」 黒沢カオル「酒井?」 酒井雄二「オオオ・・・・思い出したああっ!!」 安岡優「うわっ!黒ぽん…気がついてたの…。」 黒沢カオル「俺が声出した時驚いたの安岡だろ?」 安岡優「ゴメン…心配だったから…。」 黒沢カオル「ありがとう…でもさ、悪いんだけど…1人にしてくれるかな?頼む。」 |
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