-ゴスドラマ過去ログ:16901-17000-
村上てつや「薫……。俺…。」
黒沢カオル「何年一緒にいる? 俺は数学不得意だけど、そんくらいは数えられるぞ。」
ト書き「『数学』以前に、『算数』の問題だ。」
安岡優「黒ぽん、てっちゃんだって悪気があってやった事じゃないんだよ…。」
黒沢カオル「安岡は黙ってて!…何が”自分の事より優先したい”だよ、俺はいつそんな事、村上に望んだ?頼んだ?」
ト書き「黒沢の静かな怒りにただ耳を傾ける事しか出来ない村上。安岡も黙り込んでしまった。」
北山陽一「黒沢さん・・・。」
ナレーション「酒井・北山も黒沢の様子をうかがいに村上の部屋に来た。」
黒沢カオル「悪いけど、俺はいつでも村上のスネをかじって生きてる人間じゃないから…俺だって考えてるんだよ…。」
村上てつや「わかってる。だからこそ俺…。」
黒沢カオル「わかってないよ、お前は」
ト書き「村上の肩口を握った手の甲で叩き、黒沢は少し安堵したような表情を取った。」
黒沢カオル「心配するのは俺の勝手だし、その勝手に自分が潰されても仕方ないし、責任は自分にあるって俺は思ってる。」
酒井雄二「黒沢…。」
黒沢カオル「だからその事を、お前が自分の非に感じる事はないんだよ。」
ト書き「黒沢の手首を掴み、村上はその双貌を見つめた。」
黒沢カオル「…ほら、自分で悪い事したら、なんて言うか……知ってるだろ。」
村上てつや「……。」
ト書き「『俺は悪い事してない』、と両眼が物語っている。」
黒沢カオル「俺は、てつに嘘つかれたのが、今の処一番イタかった。…それが、もしかしたら周りから見て良い事でも。だから…」
北山陽一「村上さん。免罪のチャンスですよ。」
酒井雄二「五年に一回ぐらいは真っ正直に生きても良いんじゃないですか?」
安岡優「てっちゃん。」
ト書き「渋々、といった風体で村上は口を開いた。」
村上てつや「…………『ゴメンナサイ』………。」
黒沢カオル「ん。」
北山陽一「はぁあ…、ホントだ。酒井さんの言った通りだ。」
酒井雄二「へ?」  (12/14 23:04) [ 202.216.98.93]
北山陽一「あそこで怒りに任せて殴ってたら…自己嫌悪と後悔のタッグに一人で挑んでなきゃなりませんでした。」
酒井雄二「人間性の向上に一役買えて嬉しい限り、とでも言っとこうか。」
安岡優「にしてもホントにてっちゃんって、おっきい駄々っ子だよねぇ。大きくなるとちゃんと自分の事喋れなくなるんだぁ。」
黒沢カオル「駄々っ子?…じゃあ、ちゃんと『御免なさい』が言えた御褒美に“良い子イイコ”してあげよっか?」
酒井雄二「何ですか。そりゃあ。」
黒沢カオル「簡単に言うと、手握って、頭撫でて抱き締めてあげる。」
北山陽一「いや、ここでそれをやるのは…ちょっっと、止めて下さい。」
村上てつや「んだよ…みんなして俺を子供扱いすんなよぉ。」
黒沢カオル「良い子イイコ♪(笑)」
酒井雄二「おわおぅぅ」
安岡優「ある意味スッゴイ絵面だねぇ…(笑)」
村上てつや「(俺・・・すっかり悪者?なんでこんな事に・・・)」
ト書き「複雑な心境を隠せない村上だった」
安岡優「これからどうする?」
酒井雄二「そうですなぁ…。」
北山陽一「取り敢えず事は一段落したようですしね…。」
黒沢カオル「そうだなあー」
村上てつや「・・・・・・」
黒沢カオル「?」
酒井雄二「何かしたい事アル?」
ト書き「悩み込む五人のえずら・・・」
酒井雄二「せっかく軽井沢来たんだから、なんか楽しい事したいよね」
安岡優「ね!久々に路上ライブなんてドウ?」
ト書き「少し驚く4人・・・。」
北山陽一「いつもとは違う楽しさがいいかと思うよ安岡・・・。」
安岡優「そうだヨネ!二人も仲良くなったんだし、何する?」
ト書き「再び考え込む五人・・・。」
安岡優「・・・てっちゃんは何かしたい事ないの?」
村上てつや「黒澤と騒げればソレでいい」
酒井雄二「またそんな自分勝手なこと言って仕方ないな。。。」
ト書き「酒井はお手上げというように両手を挙げて伸びをした。」
村上てつや「あ!そういう酒井こそ何やりたいんだよ」
安岡優「ゴスで料理して見る?黒ポン先生で!!」
黒沢カオル「おっ俺ー!」
ト書き「といつもの裏返った声で自分を指さすポン」
村上てつや「あーたまには外に出ないで中でワイワイやるのも良いジャン」
酒井雄二「そうだよ!黒澤さんみんなに教えてよ!お料理を!!」
北山陽一「黒澤さんは見ていて俺たち4人で勝利合戦ってのは?」
ナレーション「あのー文字で料理合戦は無理じゃない・・・・・。」
北山陽一「うるさい」
ナレーション「だってどうするの・・・・。くすん」
安岡優「いいねやろうよ!やろう」
ナレーション「後先考えずに楽しさだけが先行する五人であった・・・。」
黒沢カオル「オ・・オレ・・」
村上てつや「どうした黒澤?何か言いたい事でもあるんだろ(笑)」
ナレーション「なんでそこで笑ってるのリーダー?ポン好きだからって」
酒井雄二「ナレーションなんだから意見は無しでしょ」
ナレーション「酒井さんまで・・・。さみしい」
安岡優「ねぇ〜、やるの?やらないの?どっち?」
黒沢カオル「あ…あのさ……。」
村上てつや「どうした?(微笑)」
黒沢カオル「オレ、てつに、うた、うたってほしい!!!!」
村上てつや「は?」
黒沢カオル「オレだけのために、てつのうたが聞きたいんだ。」
酒井雄二「いいねぇ。仲直りもしたことですし。歌ってあげて御覧なさい。(笑)」
北山陽一「黒澤さん何を歌って欲しいですか?」
黒沢カオル「俺が歌ってるパートをてっちゃんやって、俺は高見の見物」
安岡優「ソレじゃ意味無いよ!リーダー参宮橋なんてどう?ピンで」
村上てつや「考えても考えきれないからそれでいくわ」
ナレーション「そしてリーダーはポンの隣で歌い出す・・。シュルルワ」
ト書き「黒澤感激の嵐・・・。他の3人はひそひそと何かしべってます」
安岡優「ねえねえ黒ぽん目がウルウルしてるよ・・。」
酒井雄二「ああーもう二人の世界だねあれは」
北山陽一「…良いですね…こっちまで涙が…。」
酒井雄二「『感無量』ですな…。」
ト書き「酒井・北山の両人の目にも涙。それを見て逆に笑顔になる安岡。」
黒沢カオル「てつもっと歌って(うるる)」
安岡優「僕も歌いたいなー」
ト書き「と中に入ろうとするが北酒に首をつかまれる」
北山陽一「もう少し二人の世界にしてあげましょう」
酒井雄二「そうだよ安岡今日は色々大変だったんだし・・・。」
ナレーション「かなりほのぼのとした絵面です事・・・。」
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