-ゴスドラマ過去ログ:17101-17200-
酒井雄二「…嫌味な人ですねぇ〜まったく…。 では、チョッくら見てきます!」
北山陽一「俺も行くよ、手伝える事はないけどさ…どんなヤツなのか見てみたいし。」
ナレーション「一方、安岡と黒沢は…。」
安岡優「んじゃあ、行こっか、黒ぽん!今度は財布持ってるよね?!」
黒沢カオル「うん、大丈夫。悪いな、ヤス…何度も何度も。」
安岡優「気にしなくて良いよ!…ところで、てっちゃんの事…よくわかったね。俺言わないで居たのに…。」
黒沢カオル「最初は俺だってだまされてたよ、村上に。でもさ…やっぱりね…。」
安岡優「…どっか引っ掛かってたんだ?」
黒沢カオル「まあね…。戻った時、ヤスが村上の部屋に居るって言ったからさ…気になって行ったんだよ。」
安岡優「それで…聞いちゃったんだ…。」
黒沢カオル「聞いてたらさ、益々わからなくなって…村上に対して、自分に対して腹立ってきて。」
安岡優「…ビックリしたよ、黒ぽんがあんなに怒ったの初めて見たから…。」
黒沢カオル「アハハ…ゴメンな怒鳴ったりして…。けどさ、村上にわかって欲しかったから…俺の状況も、北山・酒井・安岡の状況も…村上自身の状況も…。」
安岡優「無理は…禁物だよね。何事においても。」
ナレーション「そしてペンションの3人は…。」
北山陽一「はぁ〜これですかぁ…良い感じのモノじゃないですか。」
酒井雄二「そうでしょ?!まだ新しいものだと思うんですよねぇ…傷とかも目立ったものありませんし。」
ト書き「そしてリビングの村上は…。」
村上てつや「…久しぶりに見たな…アイツの本当の怒る顔…冷静すぎて結構怖いんだよな。」
ト書き「1人でぼやく村上。」
村上てつや「…ぅうっ…ゴホッ…ゴホッ…(ヤベェ…また発作が)…ゴホッ・ゲホッ…」
ト書き「胸元を抑え必死に堪える村上。」
村上てつや「…ゴホッ・ゲホッ…っうぅっ…(今日2回目だぞ…どうしたんだよ…ヤベッ、吸入器2階だった…)…ハァハァ…ゴホッゴホッ…」
ナレーション「北山・酒井の帰ってくる気配もなく、村上も全く動ける状態ではない。」
村上てつや「うううぅ」
ト書き「とりあえず2階に上がらなければ・・・と必死にもがき苦しむ村上」
北山陽一「そろそろ戻りましょうか。村上さん1人残してきちゃったし…。」
酒井雄二「もうちょっとまって」
北山陽一「何か?」
酒井雄二「もうちょっと、みておきたいなぁ〜なんて、おもったりして・・・」
北山陽一「…先戻ってますね。見るならお好きに存分どうぞ。」
ト書き「そう云って、北山は屋内へ戻った」
北山陽一「むらかみさ……?」
ト書き「取り敢えず階段の途中までは持ったものの、力を失い村上は階段にしゃがみ込んでいた…。」
北山陽一「村上さん!!」
村上てつや「…ハァ…はぁ…ゴホッゴホッゴホッ…キタ…ヤマ…ゴホッゲホッ…っぅ…。」
北山陽一「村上さん、シッカリ!!吸入器は?…村上さん!」
村上てつや「…ゴホッ…ゲホッ…ハァはぁハァ…俺の…ゴホッ…うっ…。」
ト書き「北山の問いかけに答えられる状態ではない村上。」
北山陽一「どうしたら良いんだ…。村上さん、もうょっと頑張ってください、酒井さんを呼んできます!」
村上てつや「…ハァ…ゲホッゲホッ…ゴホッ…(早くしてくれよ…苦しい…)…ゴホッゴホッ…うっっ…。」
ト書き「勢いよく外へ出る北山。倒れこんでしまった村上。」
酒井雄二「ココをこうすれば直るのかな…イヤ、こうじゃないか…コレか??」
北山陽一「酒井さん!!!大変です!!村上さんが…!」
酒井雄二「どうしたの?そんなに慌てて、しかも顔面蒼白みたいだけど…。」
北山陽一「村上さんの発作が!ともかく早く来て下さい!!」
ト書き「屋内へ駆け込む酒井・北山。倒れこんで肩で呼吸をしている状態の村上。」
酒井雄二「ともかく、北山は安岡たちに連絡を取って!早く!」
ト書き「村上のそばにより脈を計りながら冷静に対応する酒井。」
効果音「ピピピピッーピピピピッー♪」
安岡優「黒ぽん、運転してるから取れないから取ってくれる?!」
黒沢カオル「いいよ…。あっ、北山からだ。…はい、もしもし黒沢だけどどうした?」
安岡優「なんだってぇ〜?北山さん。」
黒沢カオル「ヤス、すぐペンション戻るぞ!村上が倒れたって…発作が出たらしいんだ。」
ト書き「驚き、すぐに方向を変える安岡。電話をきり、動揺を隠し切れない黒沢。」
酒井雄二「村上さん?!吸入器は何処ですか?吸・入・器…!」
村上てつや「…俺の…ゲホッ…ゴホッ…バック…うっ…ゴホッゴホッ…うっ…。」
酒井雄二「村上さんのバックの中なんですね?!すぐ取ってきますから、頑張って!!」
北山陽一「雄二!連絡取ったよ、すぐ戻るって。救急車呼ぶか?!」
村上てつや「…ゴホッ…ハァハァ…(呼ばなくていい…俺は平気だ…)…よ・ぶ・な…うっ…ゲホッ・ゲホッ…」
ト書き「北山の足首を掴み必死に訴える村上、戸惑う北山。」
酒井雄二「ナニ言ってるんですか?!村上さこのままじゃあなたが…!!早く、北山!救急車だ!119だぞ!」
ト書き「階段を駆け上がる酒井、手元の携帯で119をかける北山。」
北山陽一「もしもし!あ…。」
ト書き「村上に携帯を奪われて驚く北山。」
村上てつや「…いいって…言ってンだろうが。」
ト書き「無情にも、携帯は村上の手の中で電源を切られた。」
北山陽一「ダメですよ、ケータイ返して下さい!!」
酒井雄二「…はい、そうです。住所は……。」
村上てつや「あ。」
酒井雄二「北山一人じゃないんですよ。…はい、吸入器。」
ト書き「村上の背中をさすってやりながら、その手に吸入器を握らせる。」
酒井雄二「すぐに救急車きますから、安心してください。」
村上てつや「…う…ごほっ!」
安岡優「ただいまぁ!酒井さん、北山さん、てっちゃんは大丈夫?!」
黒沢カオル「村上!」
村上てつや「う……黒沢…?!あ?…おさまった……。」
ナレーション「黒沢の顔を見たとたんに胸の苦しさが無くなり、村上は唖然とした表情になった。」
安岡優「てっちゃん!」
村上てつや「…おぉ…悪い…おさまったわ…。」
ゴスペラーズ「(村上以外)>エッ……?!」
黒沢カオル「『おさまったわ』じゃないよ…!心配したんだぞ…。」
ト書き「力なく床へ座り込む黒沢。」
安岡優「ちょっとぉ…どうなってんのさ?」
酒井雄二「なんだったのでしょう…ってアッ!!」
北山陽一「アッ!…救急車…。」
村上てつや「だから呼ぶなって…言っただろ…。」
黒沢カオル「でも良かった…。」
安岡優「でもさ…念の為、診てもらった方が良いと思うよ…ほらっ、吸入器もう入ってないもん…。」
ト書き「拾い上げた吸入器を押し、中身を確かめていた安岡。」
安岡優「てっちゃん使ったでしょ?しかも1回にたくさん…。」
ト書き「首をブンブンと横に振る村上。」
北山陽一「発作、今日で2回目なんですか?」
酒井雄二「村上さん、本当の事言ってください!!じゃないと、どうなるか分かりませんよ!?」
黒沢カオル「村上!また嘘つくつもりなのか?本当の事言わないと…。村上、頼むから言ってくれ。」
ト書き「強い目で村上を見る4人。」
村上てつや「…使った……さっき部屋に1人で居た時に…1回だけな…。」
ト書き「活躍して笑顔の安岡と硬い握手を交わす酒井・北山・黒沢。」
安岡優「まったく!どうしてそんなしょうもない嘘付くかなぁ?」
村上てつや「すいません……。」
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