-ゴスドラマ過去ログ:17501-17600-
北山陽一「あぁ、まだ諦めてなかったのか〜。」
村上てつや「(オレのカンチガイかぁ)」
ト書き「ひょい、と写真を裏返してみると、何か文字が書いてある。」
村上てつや「あ…?なんだこりゃ…。えー………。」
ト書き「黒沢の手書きらしき文字を目で追っていくうちに、村上の表情が消えていく。」
北山陽一「…?どうしたんです?」
村上てつや「……」
ト書き「何故か満足そうな表情で、村上は写真を裏返した。」
北山陽一「何か?」
村上てつや「いや、別に……」
北山陽一「またなにかたくらんでますね」
村上てつや「なぁんにも?」
北山陽一「わざとらしすぎて、逆に疑う要素が一杯なんですが。」
村上てつや「いや…なぁ…あははーははっ。」
北山陽一「白状させましょうか?」
ト書き「村上の前にすっくと立つ北山。眼鏡の奥の瞳が威圧感を与える。」
村上てつや「な、何をする、つもりなのかなぁ〜、北山君?」
北山陽一「実力行使、です。」
ナレーション「手の指をぽきぽきならす北山。」
ト書き「北山の両手が村上の両わき腹に伸びる。」
村上てつや「は、北山君?暴力はいけないよ。第一僕は病人…」
ト書き「そういう村上より先に、北山の手は村上の身体を捕らえた。」
村上てつや「ア、北山…そこは、止めてくれぇ〜 ぎゃ、ぎゃははははは〜〜〜っ!!」
ナレーション「ナルホド。「擽りの刑」ってやつですね。」
ト書き「北山は微妙な力加減で村上の身体を刑に処す。」
村上てつや「わ、わかった、北山。話す、話す、から。だから、もう、、降参だ〜。」
ト書き「その言葉で、北山は村上の身体を弄ぶのをやめた。」
北山陽一「まったく、最初からそう言えばいいんですよ。僕もこんな事しなくて済んだのに。でも、少しだけ例え様の無い気持ち良さも感じたりして…」
村上てつや「げ。北山ぁ。俺を実験台にして変な妄想を暴走させるなよぉ…」
酒井雄二「どうでもいいんですけど。リーダーのたくらみって?私はツッコミを入れる元気がございませんよ…」
北山陽一「何なんですか?早く言ってください!」
村上てつや「へへっ・・いやな・・」
ナレーション「いたずらっ子のような顔で村上は笑った。」
村上てつや「でもなぁ〜・・・・どうしようかなぁ〜・・・・」
北山陽一「さっさと言いなさい!!」
ト書き「大声になってしまった北山を、驚いた表情で村上は見た。」
村上てつや「デ、デカイ声だすなよぉ〜…」
北山陽一「す、すいません、つい…。」
村上てつや「いや…実はさ、さっきの写真の裏に電話番号が書いてあったんだよ。」
酒井雄二「電話番号?」
村上てつや「そう。しかも黒沢本人のじゃねぇの。もしかしたら…。」
ト書き「ニヤリと笑う村上」
北山陽一「この写真って最初から村上さんに上げるやつだったんですよね」
酒井雄二「村上さんに上げるのに電話番号?黒澤さんの電話番号なんて知ってるデショ?」
村上てつや「おう!メモリーの一番最初に入れてあるよ。ソレしか入ってないし」
酒井雄二「じゃ、誰の電話番号なんですか?」
北山陽一「黒沢さんの彼女とか?」
村上てつや「それだったら俺もショックだが、ファンの子はもっとショックだろうな…って、そんな訳ねぇだろ!!」
ゴスペラーズ「(北・酒)>じらさないで早く言いなさい!!!!」
村上てつや「だから…デカイ声出すなって言ってるんだろ…。」
安岡優「何さっきから怒鳴りあってるの?!暇だったら手伝ってよ!」
村上てつや「あぁ〜忙しい!このレコードも聴きたいなぁ〜こっちも良いなぁ〜!」
酒井雄二「いやぁ〜疲れた、戦は出来ません!完敗です!!」
北山陽一「今日はコンタクトの調子が悪い…眼鏡にでもかえようかな。」
ト書き「急に忙しそうにする3人。」
安岡優「もぅ!リーダーも北山さんも酒井さんも!!イイですよぉ〜だぁぁ!!」
酒井雄二「あははは」
村上てつや「うおーこれ聴こうかなあーソレともこっちがいいかな!」
ナレーション「必死で各自ごまかしているのでした・・・・。」
安岡優「ちぇ…。」
ト書き「しぶしぶ、といった風体で安岡は部屋を出た。」
ゴスペラーズ「北酒村>ふー(汗)」
黒沢カオル「みんな何してた?安岡?」
ト書き「料理を準備しながら村上達の方を気にする黒澤」
効果音「カチャカチャ(食器の音)」
安岡優「さっきの黒ポンの写真で不自然過ぎるごまかし方された各自忙しい¥とか言って」
黒沢カオル「写真ね・・・・。写真!!もしかして!」
ナレーション「何か思い出したのか!慌てる黒澤・・。嵐の予感」
黒沢カオル「村上!さっきの写真返して!!」
村上てつや「わぁっ!何だよ黒沢、危ないだろ!」
ト書き「写真を巡り取っ組み合う二人。傍から見ると勝敗は明らかだが…」
酒井雄二「北山さん、我々は止めたほうが良いのですか?」
北山陽一「いずれ最後の一人が止めに入りますよ。」
効果音「どたどたどた」
安岡優「黒ポン!君まで騒ぐなんて!それを「ミイラ取りがミイラになる」って言うんだよ!」
北山陽一「ほらな。でも安岡。今はその諺は間違ってるぞ。黒沢さんは止めに来たのではなく、村上さんと騒ぎに来たんだから。」
酒井雄二「騒ぎに来た訳でも無くぅ〜。」
安岡優「どうでいいから、北山さん、二人を離すの手伝ってよ!酒井さんも!またリーダーに発作が出たらどーすんの!?」
ナレーション「流石にそれはやばし、と思ったのか、北山は安岡と、取っ組み合う二人の間に割って入った。」
ト書き「じゃれ合う、という表現のほうが正しいんじゃないの?と思うはらぺこ酒井。」
安岡優「はい!はなれなさい!」
黒沢カオル「ダメ!返して、村上!その写真!!」
村上てつや「なんだよ、俺にくれたもんだろ?!ってか離せ、痛いッ痛いッっての、黒沢!!」
酒井雄二「黒沢さんの目が本気と書いて”マジ”と読むってな具合なんですが。」
北山陽一「わかりましたから、黒沢さん!!落ち着いて!ひとまず離れてください!」
ト書き「どうにも写真を取り戻すまで離れようとしない黒沢、何とかして離させようとする北山、酒井、安岡。」
村上てつや「わ〜かった!黒沢に返す!だから、その手を離してくれよ!」
黒沢カオル「ほんとだね?てっちゃん!」
村上てつや「武士に二言は無い!」
北山陽一「後から「俺は武士じゃねぇも〜ん。江戸時代じゃあるまいし」とか言うのはナシですよ!」
酒井雄二「言いそうですからな…痛いところ突きますね、北山先生。」
北山陽一「急にどうしたんですか?あの写真の裏の番号にわけありですか?」
黒沢カオル「そ…それは…。」
ナレーション「言いよどむ黒沢を、安岡が優しく促した。」
村上てつや「言えね〜の?」
北山陽一「ん〜・・・気になりますねぇ〜・・・」
酒井雄二「気になりますなぁ〜。」
黒沢カオル「ぷっ…プライベートなんだからっ!余計な詮索しない!」
安岡優「そう言われるとますます気になるぅ〜!!」
ナレーション「なーんと無く気まずいフインキがながれるー」
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