-ゴスドラマ過去ログ:18701-18800-
黒沢カオル「なんだぁ〜。つまらないの。」
酒井雄二「でも黒沢さん…。心なしか顔色が悪くなってないですかい?」
北山陽一「そういえば…。」
安岡優「黒ぽん、また具合悪くなっちゃたの?大丈夫?」
黒沢カオル「え?だ、大丈夫だよ…。」
マネージャー竹内「嘘は無しですよ!大体、黒沢は具合が悪くなってもギリギリまで我慢しちゃうんですから!何の為に私がいると思ってるんですか?もっと頼ってください!」
北山陽一「おっ、ずいぶん熱くなってるね〜」
黒沢カオル「ありがとう竹内…。薬きれたみたいでさ、頭痛が復活したみたい……。」
ナレーション「無理をしている事がばれて開き直った黒沢は、力無さ気に微笑んでシートに凭れかかった。」
村上てつや「黒沢しっかりしろよ、みんなついてるからさ」
黒沢カオル「そう言うテツこそ少し呼吸が乱れてるよ。ちょっと休んだ方がいいんじゃない?」
村上てつや「俺は平気だ、お前の方が心配だよ。」
黒沢カオル「俺だっててつの方が心配だよ」
酒井雄二「まぁまぁ、2人とも落ち着いてください。で、黒ぽん。あなたは少し眠った方が良いですよ。」
安岡優「そうだよ〜。僕、膝枕したげるよ!はい、どうど〜!」
ナレーション「戸惑う黒沢の頭を強引に自分の膝の上に押し付けて満足そうに頷く安岡。」
黒沢カオル「や、安岡…。あの……ZZZZZZZ。」
北山陽一「寝ちゃいましたね………。」
酒井雄二「早っ!!」
北山陽一「それはそうと…。薬が切れたら痛み出すって…、結構ヒドイ状態なんじゃないかな…。」
酒井雄二「薬を常に飲んでいる訳ですか?!それは…。」
マネージャー竹内「病院で治療を受けている時にも、いつも飲んでる薬があるからって先生に相談してました…。先生にはキツイ薬だから無理しないようにって言われてたんです。」
安岡優「あけましておめでと〜」
北山陽一「えっ!もう2001年?」
村上てつや「このメンバーで歳越しちゃったか…。まぁ、良いけどよ」
安岡優「やったぁ!こんにちわ21世紀!」
黒沢カオル「ん……んんぅ……。」
ト書き「膝枕の上の頭が、寝返りをうった拍子にぐり、と腿に擦り付けられた。」
村上てつや「黒沢ぁ〜だいじょうぶか??」
北山陽一「痛むんでしょうか…。」
酒井雄二「痛いから寝ておるんでしょう、北山君…。」
北山陽一「痛みの範疇が大きいと眠れないでしょう。」
安岡優「はいはいは〜い、静かに。寝てる病人がいるんだから。寝かせとこうよ。」
ト書き「水掛け論に発展しそうな二人を止め、安岡は自分の身体に向き合って目を閉じている黒沢に目を落とした。」
村上てつや「竹内…なるべく遠回り出来るか?」
マネージャー竹内「良いですけど…、後で苦しむのは皆さんですよ?」
北山陽一「寝ないで仕事すればなんとかなるでしょう。」
安岡優「それは…ちょっと。」
村上てつや「とりあえず何事に於いてもお前は睡眠をとれ。」
ト書き「村上はきっぱりと言い切った。」
黒沢カオル「ん・・・むぅ…ンん……。」
安岡優「少し痛がってるね…眉間に皺寄せて寝てるもん。」
村上てつや「…ったく…。」
ト書き「声音とは裏腹に、村上は黒沢の頭に手を伸ばすと髪の中へ指を埋めた。」
村上てつや「そんな顔してたら誰だって心配すんぞ…?」
ト書き「髪を梳くように村上の手が黒沢の頭を撫でていく。」
安岡優「出た。ハンドパワー。」
村上てつや「っせぇな。車から降りたら覚悟しとけ。」
黒沢カオル「ん…?」
ト書き「眉間の皺がとれると同時に、寝ているはずの黒沢の手が動いた。」
安岡優「あ。」
村上てつや「……え?」
ト書き「黒沢の手が村上の手を握り…安堵したような表情に変わる。」
酒井雄二「あぁ〜…あーあーっ。」
北山陽一「御馳走様でした。」
ト書き「二人は何故か諦めたように視線を外す。」
村上てつや「ちょっ…おい、カオル?ぢつは起きてるんだろ?」
黒沢カオル「………Zzzzz」
安岡優「無茶苦茶ノンレムだけどね。」
マネージャー竹内「俺の時は手を握ったりしなかったけど…そんだけメンバーの方が気がおけなくて安心するんだな。」
ト書き「動くに動けなくなってしまった村上。」
北山陽一「結構突然の事で村上さんも動揺してます?やっぱり…。」
村上てつや「そんなんじゃねぇよ…けどよ…泣いてんだよ、黒沢…。」
酒井雄二「泣いてると…?でもさっきみたいに痛そうには見えないんですが…。」
安岡優「そだね…どうしたのかなぁ黒ぽん…悪い夢でも見てるとか?」
ト書き「頬を伝う涙をぬぐってやる村上、少し不安な顔になる。」
北山陽一「大丈夫ですよ。きっと安心したんですよ(^^)」
村上てつや「安心かぁ…俺でも黒沢を安心させる事出来るんだなぁ…。」
安岡優「てっちゃんだから出来るんじゃあ〜ないの??!」
酒井雄二「なんだか”優しいお母さんと騒ぎ過ぎて疲れた子供”みたいですな…。」
村上てつや「馬鹿言ってろ。」
酒井雄二「馬鹿とは何ですか、馬鹿とは。我が輩は率直に意見を申し上げただけで…。」
ト書き「何処となく嬉しそうな表情を垣間見せた村上に、酒井は言った」
北山陽一「でも、俺としてはリーダーのお母さんは似合わないような…。」
安岡優「ちょっと御免こうむりたいよね・・・。」
マネージャー竹内「実は、今の涙もそうですが、黒沢のことできになることが・・」
村上てつや「なんだよ?…気になる事って…。」
安岡優「黒ぽん…起きてないよね?…うん、大丈夫。ナニ?竹内…。」
ト書き「黒沢の寝息を確認すると安岡は竹内に視線を送った。」
マネージャー竹内「実は…。」
ゴスペラーズ「【黒沢以外】>実は…??」
マネージャー竹内「ん〜・・・そのですねぇ・・・」
村上てつや「おいおい!モッタイつけてんじゃねぇよ!!」
マネージャー竹内「うわっ!!そんなに怒らないでくださいよぉ〜(涙)。」
酒井雄二「…一旦車を停めて下さい…。生きた心地がしませんで。」
ト書き「車は横道へ入り、そこで停車した。」
村上てつや「…で?」
マネージャー竹内「ええ…村上と黒沢がストレスが原因で発病した…のは記憶に新しいですよね。」
ト書き「車内にいた、黒沢を覗く全員が竹内マネの言葉に重く頷いた。」
マネージャー竹内「その時に…。」
ト書き「口をつぐむ竹内に先を続けろという視線を送った。」
マネージャー竹内「これはほいほい軽々しく喋って良いのかどうか……」
村上てつや「…?…何なんだよ…。」
マネージャー竹内「ちょっと前に『黒沢の親』のことを聞きましたよね?・・村上に」
村上てつや「あぁ・・たしかに。昨日の晩だろ?」
小林社長「えぇ。実は・・その前に・・黒沢に『寝つくまで頭を撫でていて欲しい』といわれまして・・」
安岡優「わおぉ!!なぜ社長が?なんかの間違いでしょ?!」
マネージャー竹内「間違いに決まってます!」
北山陽一「で・・・どうしたんです?」
マネージャー竹内「撫でて欲しい理由ってのが、安心するからだっていうんです」
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