-ゴスドラマ過去ログ:19101-19200-
北山陽一「ヤス、なんで社長が事務所に呼んだのか、お前知ってるんだろ?何企んでるんだよ。」
村上てつや「このチョコ、御歳暮モノにしては美味いぞ…♪ヤスー早く吐いちまえよぉー!」
黒沢カオル「村上!食べてて良いから大人しくしてて!」
村上てつや「ちぇっ…怒られちゃったぁ〜…っと……。」
安岡優「・・・企んでなんか・・・別に・・・。」
ト書き「ブラックの濃いコーヒーを飲みつつ甘いお菓子を食べる村上を横目に、まだ言おうとしない安岡。」
小林社長「まぁ良いじやないか、なぁ〜安岡…。ほら、コーヒー冷めちゃうぞ…。」
酒井雄二「社長!!あなたも何故に安岡を庇おうとするんですか!2人が何を考えているか知りませんけど、こちらとしては不安で仕方ないんですよ!疑問がたくさんで。」
黒沢カオル「…なぁ、安岡?俺たちに隠さなくちゃいけないほど、重要な事なのか?」
安岡優「………。」
村上てつや「…黙秘ってか…ガキじゃあるまいし…。」
北山陽一「村上さん!!…なぁ、ヤス別にさ、黒沢さんも雄二も俺もお前を責めてる訳じゃないんだよ…疑問がたくさんあり過ぎて心配なだけなんだよ…わかるだろ?」
ト書き「こくん、と頷く安岡。」
北山陽一「病院に居た時からずっとお前は隠し事してる…しかも社長まで巻き込んで…。」
酒井雄二「話してくれませんか?病院でのあの慌てようは誰が見ても”何か隠しているな!?”ってわかる位なモノだったんですから…。」
黒沢カオル「そうだよぉ、俺だって一目でわかったもん!」
ゴスペラーズ「(安岡・黒沢以外)>自分で言うな、黒沢薫…!!」
村上てつや「なんだよ!黒沢イジメんなよ〜。」
北山陽一「や、イジメタつもりは決して無く!」
酒井雄二「そうです!」
ト書き「大きく同意を示す酒井を横目に、安岡は伏せていた視線を上げた。」
安岡優「社長には…ちょっと、相談事に乗って貰ってただけで…。」
北山陽一「…相談事?」
安岡優「てっちゃん倒れた後に、黒ぽんも体調崩して…期間は短いけど、入院したでしょ?」
酒井雄二「ぁあ…。」
安岡優「これから…まぁ、現実の『ゴスペラーズ』は思いっきり快闊に働いてるけど。ちょっと…こっちの方はって、不安になっちゃってさ。んで社長に…ちょこっとその事を打ち明けたら。」
黒沢カオル「……たら?」
安岡優「……『酒でも呑んで、前後不覚になれ』って。事務所に色んな酒も置いてあるし、そろそろ変わりそうな奴は栓開けて呑んじまえって。」
村上てつや「酒盛り?……酒呑む為に、俺ら連れて来られたの?」
小林社長「いや…、身体の具合が良いんなら。思いっきり吐くまで呑めば、悩んでた事はその時だけでも忘れられるだろ。」
安岡優「でもねー…本当は…。」
黒沢カオル「本当は…何?」
酒井雄二「もう〜早く本当のことを言ってください!」
BGM「キャベツ〜はどうした〜(きてれつ)♪」
酒井雄二「コラーッ!!変なBGM入れるんじゃない!しかも懐かし過ぎるぞ!」
村上てつや「なんなんだよ…本当はって…。」
北山陽一「ヤス…?!」
安岡優「なぁんでもないの!ホンっトーに気にしてもらうような事じゃないんだから!」
黒沢カオル「安岡…。」
村上てつや「酒飲んで、パーッと騒いで、悩み事忘れろだぁ?挙句の果てには”気にしてもらうような事じゃない!”だと?…笑わせんじゃねぇよ…!!」
酒井雄二「リーダー幾らなんでも言い過ぎですよ!」
村上てつや「『本当は』とか言ってもったいぶりやがって…お前の事みんな気にしてんだよ!!」
北山陽一「村上さん、あなたが熱くなってどうするんですか!?」
安岡優「…忘れるのは一瞬だけだよ。すぐに現実に戻って、また底まで沈んじゃうし…全然、これから好い事が起きるのって、予想出来ない。」
ト書き「靴を履いたまま、安岡は膝を抱く。」
村上てつや「お前が年上の俺らの事心配してくれるのはありがたいよ…けどな、お前がそうやって抱え込んでるの見過ごす事できねぇんだよ、年上として…お前ならわかるだろ?俺の言いたい事…。」
黒沢カオル「村上の言う通りだよ、安岡…ありがとうな。」
安岡優「…愚鈍って、言われるかと思ったけど。……良いや。もう疲れた。」
ト書き「そう言って、安岡は無理に笑顔を造ろうとして失敗した。」
村上てつや「俺達をどこまで悩ませたら気が済む?」
北山陽一「ヤス・・不安になってるだけじゃ何も良い事は起こらないよ」
黒沢カオル「そだな。まぁ・・まだ『完治』ではないものの、村上だって順調に回復してるんだし」
村上てつや「黒沢だって、俺がいれば頭痛なんて何でもないんだしなっ」
酒井雄二「まぁ、そうですね」
ト書き「自信ありげな村上を横目で見る酒井」
村上てつや「おっ。なんだ、なんか間違ってるってか?!」
酒井雄二「いえいえ、そんなことないですよ〜。マジックハンドですからね。」
安岡優「・・・・ごめんね」
ト書き「今度はもう、笑顔を作る余裕がない様子の安岡。悲しそうな表情のまま、そう呟いた」
黒沢カオル「そんな悲しそうな顔するなよ」
村上てつや「ほら、食えよ」
ト書き「うな垂れる安岡に月餅を差し出す村上」
安岡優「・・・・うん」
黒沢カオル「安岡は、わらっててよ!それが、俺らのパワーの元なんだから1」
村上てつや「そうそう『はにゃぁ』ってな!」
北山陽一「ぷっ( ̄w ̄)」
村上てつや「なんだよ。おいおい」
ト書き「安岡の真似をして見せる村上の異様さといったら・・・北山は我慢できずに吹き出してしまった」
北山陽一「くくくくくく・・・・」
酒井雄二「彼・・笑い上戸ですからね。しばらく笑わせときましょう」
黒沢カオル「いや・・ココって笑う場面じゃないの分かってるけど・・・やっぱオカシイよな」
安岡優「…。」
酒井雄二「……ヤス?」
安岡優「てっちゃん、ありがと。お蔭でちょっと、浮上出来た。」
村上てつや「なんだよ!そんな礼言われるほど大した事してねぇぞ?」
黒沢カオル「そうだよ。ヤスの真似は大した事じゃない……っけ?」
酒井雄二「はい、黒沢さん。そこで悩まない!」
北山陽一「ぷっ、あはははははは!」
村上てつや「なんだなんだ・・俺が何したよ。北山め・・そこまで笑うか!」
ト書き「右手拳を軽くあげて、北山に近づいた」
酒井雄二「暴力反対!!」
黒沢カオル「そうだよ、やめなよぉ〜てつ」
酒井雄二「黒沢さん…先程から同意しかしてません。」
安岡優「ありがと…みんな…。」
ト書き「少し気が楽になり笑顔を取り戻しつつある安岡…一方まだ笑っている北山。」
村上てつや「黙れー北山!!!」
北山陽一「あぁ〜あ…疲れたぁ…ったく笑わせないで下さいよ…。」
黒沢カオル「北山の笑い上戸は、今に始まった事じゃないけどね…」
酒井雄二「妖怪「笑い如雨露」。水を入れて注ごうとすると如雨露が笑い出して、花に水をやれなくしてしまう!」
黒沢カオル「……雄二。「如雨露」って、何て読むの?(小首をかしげて)」
安岡優「ぷっ・・てか、雄二ってほんといろんなモン知ってるね」
北山陽一「『じょうろ』と読めなくもありませんが。正解は?」
酒井雄二「教えましぇ〜ん!」
黒沢カオル「教えてよぉ〜」
村上てつや「北山の言う通り、『じょうろ』って読むんだよ。そりゃあ。」
酒井雄二「あら、バラしちゃいましたか。」
黒沢カオル「てっちゃんってやっぱり頭良いんだよねぇ〜。」
村上てつや「え、そ、そんなに誉めるなよぉ!照れるじゃん!」
酒井雄二「鼻のしたのびてますよ〜うれしいそうに!」
北山陽一「…そういえば、“ゴスドラマ”はどうなったんですか?俺達の私事で最近潰れてましたが。」
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