-ゴスドラマ過去ログ:19601-19700-
酒井雄二「そうすると、黒沢さんが悪のドンってわけですね?」
黒沢カオル「は〜い」
村上てつや「大丈夫かぁ…黒沢がドンって…。」
安岡優「…天然キャラさえ出てこなければ大丈夫だよ!きっと…。」
北山陽一「自身なさそうに言うな、ヤス。」
酒井雄二「自信だよ!北山の兄貴。」
黒沢カオル「なんだよぉ〜みんなして」
ナレーション「さぁ、始めますよ!ゴスペラーズのみなさん!」
村上てつや「急かすなよ!ナレーションのくせに…。」
ナレーション「クセにとは…!これがお仕事なんです!」
黒沢カオル「まぁ〜まぁ〜、ホラッ始めよう。」
効果音「ガシャン!」
ナレーション「ここはとある秘密基地……。」
安岡優「う〜ん!今日も1日元気に頑張るぞっと!!」
村上てつや「固い決心はイイからよ、お茶くれ!お茶!」
ナレーション「ソファーに座りテレビを見ているこの人はリーダーのてつやである。」
北山陽一「おはようございます、何か変わった出来事ありましたか?」
ナレーション「この人は陽一。頭のキレる天才的な頭脳の持ち主である。」
安岡優「おはよ〜陽一!特にないみたいだよ、この頃平和だよねぇ〜。」
ナレーション「お茶を入れるこの人は優。元気で若い新人である。」
村上てつや「そう言えばよぉ、昨日隣町で変な事起きたって聞いたぞ…。」
北山陽一「隣町ですか…?」
村上てつや「あぁ…なんでも電気とか機械類が昨日だけで20以上も行方をくらましてるとか…。」
安岡優「昨日だけで20以上??ということは、ずっと前からそんなことが起きてたの?」
村上てつや「いいや…違うみたいだけど…。近所の情報通のおばちゃんが言ってたからな…。」
北山陽一「あぁ、あの山田さん家の奥さんね…。」
安岡優「あっ、知ってる!”みのもんた”ファンのおばちゃんでしょ?!よくお菓子貰うよ、あの人に。」
北山陽一「ニュースにはなってみたいだけど…新聞もワイドショーも騒いでないし。」
村上てつや「今そんな小さい騒ぎに構ってる余裕がねぇーんだろ?」
安岡優「小さいって…小さくても事件は事件なのにね。」
北山陽一「仕方ないんだよ、優。それが人間社会ってもんだよ、大きい事じゃないとピックアップされない…。大きい騒ぎにならなきゃ良いけどな。」
村上てつや「嫌な予感がしなくもねぇんだよな…気のせいだと良いけどよ。」
安岡優「平和が一番だよねぇ。」
ト書き「玄米茶を啜って、じじむさく安岡は言い放つ。」
安岡優「しかし…僕ら何で…『国家公務員』の受験した筈だったのに…。」
北山陽一「へ?…俺は妹誘拐されて、脅迫されたんですが。」
村上てつや「俺は、「楽して稼げるよ。」って…駅前で声かけられた。」
ト書き「各々、こんな理由・原因でこんな秘密基地に押し込まれたらしい。」
安岡優「良くわかんないよね…甘い言葉に脅迫に、成り行きにって…。」
小林社長「おはよう!!諸君!」
村上てつや「出た…!張本人。」
北山陽一「はようございます。」
安岡優「おはようございまぁ〜す!」
小林社長「今日も1日頑張ってくれよ!諸君。」
ト書き「ナニを頑張るのか、という表情で村上はあさってな方向を見ている。」
北山陽一「…とりあえず、お給料の方は…?」
小林社長「そんなものは無い!!」
村上てつや「いつか土に埋めてやる、この所長…。」
安岡優「『国家公務員』なのに…僕。」
小林社長「お給料より、今日は久々に任務を命ずる!!」
村上てつや「隣町に行けってか?」
小林社長「正解!!」
北山陽一「電気や機械等が行方をくらました事についてですね…。」
安岡優「…先の見える職場…いや、ボランティアか…。」
小林社長「あまり大きな騒ぎになってはないんだが、胸騒ぎがするんだよ…ひと波乱ありそうだ、今回は。」
村上てつや「俺もなんか気になってんだよ、今回は…嫌な予感がしてならねぇ。」
ト書き「真剣な顔の所長と村上を見て、安岡と北山も自然と顔が強張る。」
小林社長「頼んだぞ。…給料は働きに乗じて、口座に振り込んどくから。」
ト書き「そう言って、社長は部屋から出ていった。」
北山陽一「まずは…情報を集めないと駄目ですね。『隣町』と、『電化製品消失もしくは盗難』と言う事だけじゃ俺達が動けるのかどうか判りませんから。」
安岡優「電化製品フェチの泥棒かもしれないしね〜…警察のお仕事に手は出さなくても良いもんね。」
村上てつや「ゆーしゅーな日本警察に頑張ってもらうのも良いけどな。俺らの給金出ねーぞ?」
安岡優「…う〜ん、死活問題。」
北山陽一「じゃ、俺は……何しましょう。聞き込みはヤスの方がネットワーク広そうですが。」
安岡優「ん〜…こういうのは、所有してた本人に聞くのが一番なんだけど。…3人で行く?」
効果音「電子音。」
ト書き「あたふたと各々ポケットへ手を突っ込む。安岡が携帯電話を出した。」
安岡優「はい。もしも〜し?…うん安岡ぁ〜。」
北山陽一「ここって、電波入るんですね…。」
ト書き「スピーカーに当てていない方の耳を指で塞ぎ、安岡は会話を継続する。」
安岡優「え?…嘘ウソ。ホントに?…笑えないね、それ。…へぇ〜…あ、今時間ある?ちょっとその話突っ込んで聞きたいの…え?やだなー。ちゃんと御飯奢るから。イイ?」
ト書き「なにやら、約束事を取り付ける会話で通話を終了し携帯を仕舞い込む。」
村上てつや「何だよ…仕事中だぞ。」
安岡優「『被害者』から電話掛かってきた…。11時に、喫茶『ひなた』で待ち合わせしてるから。誰か一緒に来て。」
ト書き「そう言って、安岡は口元に笑みを浮かべた。」
村上てつや「『ひなた』って…あのビッグサイズのパフェがあるとこだよな?」
北山陽一「すぐに向かいましょう!!」
安岡優「…即反応?…別に、僕は奢らないよ。自分で払ってね。」
ト書き「時間を確認し、椅子から立ち上がると扉へ向かう。」
ナレーション「そして、11時・・・。」
村上てつや「……来ねぇじゃん。あ、北山そのプリン一口くれよ!」
北山陽一「……来ませんねぇ。あ、ちょっと村上さん!それは一口じゃないじゃないですか!!」
村上てつや「一口だろ、ひとくち!」
ナレーション「そう言って、口を精一杯大きく開けてみせた」
北山陽一「はいはい、それがあなたの一口ってわけですね。わかりましたよ。はぁ・・」
安岡優「う〜ん・・それにしても来ないなぁ。遅れるなら連絡くれればいいのになぁ」
ト書き「村・北のやりとりを横目に、『被害者』が現れるのを待つ安岡」
村上てつや「本当に来るんだろうなぁ、ヤスよぉ〜。」
安岡優「基本的に、この人に「時間通りに来い」つーのが無理な話だった、という可能性も無きにしも非ず…」
ト書き「少々弱り顔で答える安岡。その時。」
効果音「カランカラン…」
ゴスペラーズレディース「いらっしゃいませぇ〜(営業スマイル)」
ト書き「『ひなた』のだが亜」
ナレーション「(ト書きさん、どうしました?)『ひなた』のドアが開き、ウェイトレスに促されて一人の男性が3人の前に現れた。」
酒井雄二「あ、すまん遅れた、申し訳ない。」
村上てつや「いやーん」
酒井雄二「いや〜ん…とは如何に…?」
ナレーション「・・・・・」
安岡優「さ、サカイさん?…えっと、えっと……電化製品が消えたって、いうハナシなんだけどさぁー。…ホント?」
酒井雄二「唐突単刀直入に聞くなぁ…ところで、こちらの方々は?」
[TOP|NEXT|BACK]