-ゴスドラマ過去ログ:19801-19900-
安岡優「ねぇ!説明してよ、俺なんの事なのかさっぱりわからない!ココはナニをする所なの?警察とかとは関係ないものなの?」
北山陽一「…良いけど、笑うなよ?」
安岡優「だから、ナニが?事と次第によって、笑うかどうか考えるけど。」
村上てつや「…お前、ここに来た時さー。ピンバッチ貰ったろ?」
安岡優「うん。」
村上てつや「それに向かって…か。頓にでけぇ声で叫ぶんだ。」
安岡優「 ?」
村上てつや「お前、イエローだかんな……やれやれ。」
ト書き「椅子から立ち上がると、ポケットを探り、ピンバッチを取り出す。そして」
村上てつや「…オルレアン・エゴイスト。」
ト書き「ぼそり、と村上は呟いた。」
効果音「衣装変化中。」
安岡優「なっ…えっ?……えぇえっ?」
ト書き「身体を包む光が消えると…そこには、軍服姿の村上が居た…。」
ナレーション「『オルレアン』も『エゴイスト』も服屋の名称です…。」
村上てつや「久しぶりにこの格好になったなぁ」
安岡優「な…何で!何で!?」
北山陽一「俺と、村上さんは非公認の『正義の味方』早い話が、少人数の戦隊なんですね。」
村上てつや「全身タイツで、フルフェイスのヘルメットなんて嫌だ。とか言ったら…特製でこういう服をあつらえてくれたんだよ。」
北山陽一「残りのメンバーは、アレです。」
ト書き「そう言って、北山が指差す先を見ると、そこには疲れ果てた風体の熊のぬいぐるみと、ウサギのぬいぐるみ。埋もれて見えないが虎のぬいぐるみが存在している。」
安岡優「へ?じゃ、じゃあ!センセも衣装替えするの?」
北山陽一「するよ〜…生身だと死ぬ可能性があるもん。」
ト書き「そう言って、おもむろに取り出したバッチへ、村上が言ったのと違う単語を放った」
北山陽一「ブレイン・ワンフォース」
ト書き「村上と同じように、光に包まれるものの、僅かに色調が違っている。」
安岡優「あ……や…やや。」
ト書き「光が消えると、そこに立っていたのは着流し姿の北山だった。」 北山陽一「あ、ちゃんとサラシ巻いてある…。」
ト書き「驚き、おののいている安岡をしり目に突飛な風体の二人が顔を付き合わせた。」
村上てつや「寒くねぇの?そんなカッコで。」
北山陽一「自分周囲、10cm以内は温度調節出来ますから…。」
村上てつや「そんな機能付いてたのか…知らなんだ。」
ト書き「安岡を蚊帳の外に放置して、二人は会話をかわす。数十秒の後、ようやく安岡の脳は機能を回復し始めた。」
安岡優「何で!何で…こんな事してるの!?」
村上てつや「それは…『非公認な正義の味方として、地球規模だが何故か日本限定の事件に立ち向かって行ってる』という事に対する質問か?」
北山陽一「もしそうなら、仕方ないでしょう…俺は妹誘拐されたもんで。身柄を引き取りに向かったら逆に拘束されて、この様です。」
安岡優「て・・・てっちゃんはなんで?」
村上てつや「駅前でうろうろしてたら、何でか太極拳やってたおっさんに声かけられてー。面白い仕事だヨ?って説明受けたら肉体労働かぁ…っていう結論に達し、軽く引き受けたら守る範囲が地球規模だったっつーハナシ」
ト書き「子守りのバイトかナニかと、どうやら勘違いしていたようだ。」
村上てつや「いやぁ、ここに連れてこられた時は笑った笑った。」
北山陽一「そういえば、前回は菓子パンが大量に消えたんですよね。」
ト書き「ふと思い出したように、北山が呟いた。」
安岡優「ka」
村上てつや「なんだ?」
安岡優「いや。菓子パンって・・・・」
北山陽一「思い当たることでも?」
安岡優「…まさか、ナ。違うと思うから、いいよ。」
ナレーション「とか言いながら、しゃべりたくてうずうずしている様子の安岡」
村上てつや「言いたいんなら、言えよ。気になるじゃねーか。」
安岡優「・・・いや、僕の中で該当する人物って一人しかいないんですけど・・・」
北山陽一「……確かに……」
安岡優「えっ? せんせ、知ってるの?」
北山陽一「えっ? いや、オレの知り合いに、菓子パン好きな奴がいたなと思って」
村上てつや「おい、それ本当か?」
ト書き「北山の意味深な言葉に、村上が立ち上がって叫んだ」
北山陽一「そんな興奮しないで下さい。それに、そいつは犯人じゃないと思います。だって、今この世にいないんですから」
安岡優「この世にいないって……(ヒクゥゥゥ)」
北山陽一「そんなに怖がるなって。うちのじいさんなんだし、菓子パン好きってさ」
安岡優「はぁぁぁ、そうなんだぁ……」
ト書き「ほっとしつつも不安を隠せない安岡。」
村上てつや「んで、ヤスの該当する人物っていうのはだれなんだ?」
安岡優「unn」
ナレーション「あまりの動揺にローマ字で返事する安岡」
安岡優「…さっき、喫茶店にいた。酒井さん。」
村上てつや「さかい…?そいつ、もしかして…下の名前『雄二』だろ…。」
安岡優「え?…てっちゃんに教えてたっけ?」
北山陽一「やれやれ」
ト書き「軽く首を回し、北山は呟いた。」
北山陽一「…又、あの人ですか…性懲りもなく。」
村上てつや「全くだ。あれが人間の時の外観だって、知ってたらむざむざ逃がさなかったにのよぉ…」
安岡優「センセ…『あの人』って…ダレ?」
北山陽一「ああ、ヤスが来る前に地球侵略しに来た悪モノ君だよ。報道規制かけられてたから、知らなくても無理はない。確か〜名前は……。」
ト書き「天井を見上げ、北山は思考に集中する。」
北山陽一「黒木カヲルでしたっけ?」
村上てつや「ちっがぁ〜うっ!それは…え、え…AV女優だぁ!」
安岡優「知ってるってことは、見た事あるんだ。てっちゃん…。」
北山陽一「まぁ、彼も健全な一青年ですから。…そっとしといてあげましょう…例え内容が…アレでも。」
安岡優「北山さんも見た事あるの…?」
北山陽一「タイトル見た事あるからねー…いや、頓にジャンルが判り易いものでした。」
ト書き「中身は見ていない、と否定する北山。」
村上てつや「確か……たーしーかー…“悪の提督”だったか、何だったか。大仰な前置きの後で…く、くろさわだったっけか。」
北山陽一「”黒沢薫”です…ったく、話が何処までズレたんだか…。。」
安岡優「クロサワカオル??…で、なんでその人と酒井さんがつながるのさぁ?」
村上てつや「その、まえに菓子パンが大量になくなった事件の犯人がその2人なんだよ…。」
北山陽一「まだ100%決まった訳じゃないですが…そ名前も頭に入れておかなくては。」
安岡優「ねぇ…もしかして僕も変身するの?やっぱり。」
村上てつや「当たり前だろ…」
北山陽一「着たい服を所長に言って、そのバッチにインプットしてもらいな。」
村上てつや「色と形は俺たちと違うのにしろよ!個性が大切だかんな。」
安岡優「にしても…個性出しすぎだよね、2人とも。ヒーローっぽくないもん。」
ト書き「軍服の村上と、着流しの北山を見て納得のいかない安岡。」
村上てつや「正義の味方にも色々スタイルがあるんだよ!イイだろ?全身タイツよりは。」
安岡優「そうだけどさぁ……。」
北山陽一「ヤスはどう言う服にするつもりなんだ?」  (01/16 19:44) [ 210.165.178.191]
安岡優「俺ぇ?そうだなぁ……。」
村上てつや「さっきも言ったけどお前は”イエロー”だからな。」
安岡優「決まってるの?!イエローとか言って派手じゃん!!」
村上てつや「文句を言うな!リーダーの命令は絶対なの!」
安岡優「てっちやんは”赤”で、北山さんは”青”でなんで俺が”黄色”なのさぁ〜”緑”とか”黒”とかだって良いじゃん!!」
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