-ゴスドラマ過去ログ:2001-2100-
ナレーション「あぁ!!酒井さん!!黒沢さんから始めるって言ったのにそんな危険を犯してまで出番を」
効果音「ヒュン!!」
ト書き「北山の手が伸びる。北山にしてみれば誰から始めようとイチャつければそれで良いのだ。」
安岡優「・・・正直な奴・・・」
黒沢カオル「え〜〜っと、今日から君達に生物を教える黒沢カオルだ。よろしくな。」
ト書き「その時、外を向いていた北山は何気なく、本当に何気なく新しい自分の生物担当の先生を見た。」
北山陽一「っっっ!!!!」
ト書き「一目惚れとはこういうことを言うのだろうか?北山はその時自分の体が熱くなっていくのを感じた。」
北山陽一「マジかよ………」
黒沢カオル「じゃあ今日は俺の自己紹介から始めるな?それが終わったら紙を配るから、そこに皆の自己紹介を……」
ト書き「北山の耳にはもはや何も聞こえていなかった。」
効果音「キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン♪」
黒沢カオル「はい、じゃあ後から集めて。書けてない奴は後で直接俺んとこに持って来いな?」
ト書き「その声でようやく我にかえった北山は、今までず〜っと見つめていた黒沢から目をそらす。」
ナレーション「北山ぁ〜どうした?お前変だぞ?」
ト書き「クラスメイトに話しかけられたが、今の北山はそれどころではない。」
酒井雄二「いつの間にクラスメイトにな」
効果音「ゴン!!」
酒井雄二「すいません……」
ト書き「その日の放課後。」
北山陽一「先生……」
黒沢カオル「ん?なんだ?」
北山陽一「僕」
酒井雄二「あぁ、ちょうど良かった、北山君。こちら新しい写真部の顧問をしてくれる黒沢先生だ。さっき会ったから知ってるだろう?」
黒沢カオル「君が北山かぁ〜〜よろしくな?(ニッコリ)」
北山陽一「っっっ!!!!(赤面)」
ト書き「無防備な笑顔に流石の北山も顔を赤く染める。」
黒沢カオル「どうした、北山?何処か痛むのか?」
ト書き「自分が今目の前にいる男子生徒に惚れられているとは全くもって思っていない黒沢は、いきなりしゃがみこんだ北山の顔を覗く。」
北山陽一「い、いえ。ちょっとめまいがしただけです。」
黒沢カオル「大丈夫かぁ〜?北山は生徒会長もやってるんだろう?無理し過ぎじゃないのか?」
安岡優「はにゃ〜。会長大丈夫〜?」
酒井雄二「(・・・いつのまに現れたんだこいつ)」
村上てつや「安岡!!お前はまだ話が終わってないんだからこっちに来なさい!!」
安岡優「はーい。てっちゃんと一緒にいる〜(ハート)」
村上てつや「・・・・・・・・・・。」
ト書き「手が密かにガッツポーズになる村上であった。」
酒井雄二「(・・・もうあきらめているけど・・はぁーっ)」
黒沢カオル「おい…ホントに大丈夫なのか…?」
ト書き「別に深い意味はないであろうその心配そうな顔も、若い北山にしてみれば十分目を合わせられない要因になるのであった。」
北山陽一「はい大丈夫です(ニッコリ)」
黒沢カオル「ならいいんだが……あんまり無理すんなよ?(苦笑)」
ト書き「しかし今気付かれるわけにはいかない。今はまだ早過ぎる。」
北山陽一「ところで先生。もう部室は見に行かれました?」
黒沢カオル「いや、まだだが……」
北山陽一「うちの部活、結構本格的に活動してるんで部室も凄いんですよ。見に行きません?今から。」
安岡優「え、部室行くの?じゃあ僕も行くぅ〜♪」
村上てつや「またお前は……ちゃんと俺の話聞いてるのか?」
安岡優「だってまだ現像してないフィルムがこんなにあるんだもん。」
村上てつや「何処にいれてる、何処に(汗)…しっかしよくもまぁこんなに溜め込んだもんだな。(呆れ)」
安岡優「あ、先生も行こうよ。今日雨なんだからどうせサッカー部休みでしょ?だから〜、ね?」
村上てつや「あのなぁ〜お前今なんで俺とお前が職員室で向き合って話してるのかわかってるのか?」
安岡優「え?…………先生が僕の事好きだから(ハート)」
村上てつや「っっっっ!!!!!」
ト書き「一瞬本当にばれてしまったのかと思い、慌てる村上。」
村上てつや「生活指導!!その髪をちゃんと黒にしてこれば俺はこんなお前に時間を取られなくてすむの!!」
安岡優「またまたぁ〜嬉しいくせに(笑)」
村上てつや「うるさい!!大体雨の日だろうがサッカー部は練習あるぞ!!」
安岡優「へ?なんで?雨の中やんの?」
村上てつや「体力作りは校舎内でも出来るだろうが。」
安岡優「はぁ〜〜〜???まじで?俺基礎体力作りって一番嫌い。」
ト書き「本当に嫌そうな顔の安岡を見るとついやめようかと考えてしまう村上ではあったが、こればっかりはやめる訳にはいかない。」
村上てつや「ほら、そんな顔せずに!!基礎体力は大事なんだぞ。」
ト書き「嬉しそうに安岡をせきたて、村上は職員室を出ていった。」
酒井雄二「村上先生生活指導の方もよろしくお願いしますよぉ〜〜!!」
ト書き「無駄だとわかっていても校長と言う立場上そう村上に叫ぶ酒井。」
酒井雄二「もぅいい加減にしてくれ………(泣)」
ト書き「その頃北山と黒沢は写真部部室にいた。」
北山陽一「ほら、暗室もあるんですよ?他にも色々………って聞いてます?」
ト書き「自慢げに話す北山だったが黒沢が自分の方を見ずにきょろきょろとしてるのを見、怪訝そうに行った。」
黒沢カオル「あ、悪い…実は俺写真の事なんにも知らないんだ(苦笑)」
北山陽一「え?……じゃあなんで写真部顧問に?」
黒沢カオル「いや……やれって言われたから、かな?(苦笑)」
北山陽一「はぁ………」
黒沢カオル「悪い!!こんな俺じゃあ駄目だったら校長に頼んで変えてもらってくれ。(苦笑)」
ト書き「真剣に慌て、両手を合わせて謝る黒沢を、北山はやはり可愛いと思ってしまう。」
北山陽一「いいですよ。俺先生の事気に入ってるし…」
黒沢カオル「え?」
北山陽一「一回自分で撮ってみればわかりますよ。スッゲー感動します。(ニッコリ)」
黒沢カオル「そっか……そうだな。(微笑み)」
北山陽一「今度一緒に朝日でも撮りに行きますか?めちゃくちゃ感動しますよ?」
黒沢カオル「おぅ!!夏休みにでも行くか!!」
北山陽一「え?」
黒沢カオル「“え?”ってなんだよ。連れてってくれるんだろ?」
ト書き「てっきり断られると思っていたのに黒沢の意外な返答に戸惑ってしまった。」
北山陽一「あ…あぁ、もちろんですよ(ニッコリ)」
黒沢カオル「じゃあ、決定だな」
北山陽一「(こ、これは・・・(妄想))」
ナレーション「妄想シーンお手伝い♪”うっわ〜ほんと綺麗だなぁ(感動)”」
酒井雄二「お手伝いパート2.“感動するでしょう?”」
ナレーション「"連れてきてくれてありがとな”」
酒井雄二「“いえいえ、先生のためだったら(ニッコリ)“」
ナレーション「“ほんと綺麗だなぁ………(物思いにふける)“」
酒井雄二「“先生のほうが……“」
ナレーション「“え?”」
酒井雄二「“先生のほうが綺麗ですよ(ニッコリ)”」
ナレーション「“き、北山……(赤面)”」
酒井雄二「”僕の専属モデルになってくれませんか?(真剣)”」
ナレーション「“え………”」
酒井雄二「“僕、初めて会った時から……”」
[TOP|NEXT|BACK]