-ゴスドラマ過去ログ:24701-24800-
ナレーション「ふと見ると、安岡と北山は女の子に囲まれていた。」
黒沢カオル「知り合い…かなぁ?」
酒井雄二「あの2人ならあり得ますな。よく女性から電話がかかってきますし。」
村上てつや「ちっ!俺を差し置いて生意気だっての!ほら、行くぞ!」
黒沢カオル「あ、待ってよぉ。」
ナレーション「3人は安岡と北山に近づいていった。」
北山陽一「あ!薫、足大丈夫だった?」
黒沢カオル「うん。もう大丈夫。」
安岡優「ホントか?あんまり無理しないんだよ。」
黒沢カオル「うん。」
酒井雄二「…あ〜ところで、そちらの方々は?」
安岡優「あぁ、俺の元バイト先の常連さん達。偶然会ってさ。」
村上てつや「…って、あのクラブの?」
ゴスペラーズレディース「こんにちはぁ!この子が自慢の弟さん?ホントに可愛いのねぇ!!」
黒沢カオル「あ、あの……。」
村上てつや「自慢ってお前何話してたんだよ?」
ゴスペラーズレディース「うちの末っ子は可愛いし、料理上手だし、性格は良いしっていっつも聞かされてたんですよぉ。」
黒沢カオル「ゆた兄…(照)。」
安岡優「ちょっ!余計なこと言わなくて良いの!!」
村上てつや「ふ〜ん?(ニヤリ)」
安岡優「な、何だよ!ほら、行こう!「スプラッシュマウンテン」乗るんだろ?じゃあね!」
ナレーション「珍しく慌ててその場を離れる安岡。」
村上てつや「お前さぁ、俺達にさんざん「ブラコン」って言ってるくせに…。」
酒井雄二「何だかんだいっても…。」
北山陽一「ゆた兄が一番…。」
ゴスペラーズ「(村上・酒井・北山)ブラコン!!」
安岡優「うっ!!い、いいだろ!しょうがないじゃん、薫はホントに可愛いんだから!!」
酒井雄二「開き直りましたな。」
北山陽一「ま、それには否定しませんけどね。」
村上てつや「お前が一番薫のこと甘やかしてんだよな。」
黒沢カオル「あ、あの…。」
酒井雄二「ん?どうした?」
村上てつや「どうした?薫?何か買ってほしいか?」
黒沢カオル「もしかして‥ユタ兄、バイトの行く先々で……僕の事話してるの?」
酒井雄二「そうみたいですねぇ、あれだけゆた兄があわててましたから。」
村上てつや「まぁ、あいつが自慢したい気もわかるしな」
黒沢カオル「なんか、恥ずかしいなぁ……」
酒井雄二「お肌、ツルツルだもんねっ。」
安岡優「もういいだろ!ほら、薫一緒に乗ろう!」
黒沢カオル「うんv(ヤスに負けないほどの笑顔)」
ナレーション「安岡は黒沢の手をひいて乗り場へ向かった。」
安岡優「オレは別にありのままを言ってるだけだもんね。」
黒沢カオル「でもさぁ、やっぱり恥ずかしいよ〜。」
安岡優「そんなことないって。薫はもっと自信持ちなよ。」
黒沢カオル「そういう問題じゃ…。」
ナレーション「一方残された3人は…。」
北山陽一「行っちゃいましたね…。」
マネージャー竹内「あれ?薫のお兄さん達じゃ…。」
村上てつや「へ?誰だ、お前?」
北山陽一「ああ、竹内君。」
村上てつや「竹内?」
酒井雄二「ほら、薫が「むっちゃん」って呼んでる友達ですよ。」
村上てつや「あぁ!あの野球部の!ほぉ〜これがむっちゃんかぁ…。」
マネージャー竹内「な、何ですか?」
北山陽一「てつ兄、威圧しないの!ごめんね、目つき悪いの元からだから気にしないでね。」
マネージャー竹内「い・・いえ・・」
ナレーション「相変わらず品定めをするように自分を見つめる村上の視線におびえながら、何とか返事を返す竹内。」
マネージャー竹内「あ、あの…薫も一緒なんですか?」
酒井雄二「ああ、今一番上の兄貴と一緒にアレに乗ってる。」
マネージャー竹内「アレ…って…。」
北山陽一「「スプラッシュマウンテン」。もうすぐ降りてくるよ。竹内君はひとり?」
村上てつや「ばっか、お前、こんなとこ1人で来る奴なんていねぇって!」
酒井雄二「そうですな、ディ○ニーランドに1人で来るなんてよっぽどのミッキー好きとじゃないとねぇ。」
マネージャー竹内「い、いえ…あの…ひとりです…。」
ゴスペラーズ「(村上・酒井・北山)えぇぇっ!!」
ナレーション「恥ずかしそうに答える竹内。そこへ安岡と黒沢が戻ってくる。」
黒沢カオル「あぁ〜面白かったぁ!!あれ?むっちゃん!!どうしたの?」
マネージャー竹内「あ、薫!!」
安岡優「むっちゃんってあの野球部の?」
黒沢カオル「うん。格好良いんだよ、野球やってるむっちゃん!」
ナレーション「竹内に駆け寄り笑いかける黒沢。村上のこめかみに怒りマークが浮かぶ。」
黒沢カオル「で、何してんの?」
マネージャー竹内「あの…この間薫がディ○ニーランド行きたいって言ってたから、今度一緒に来ようと思って…下見に…。」
黒沢カオル「下見?」
マネージャー竹内「おいしいお店とか、パレードの見やすい場所とか…。そういうのをあらかじめ調べておいたほうがいいかと…。」
黒沢カオル「そうだったんだ。ありがとう!」
北山陽一「でもちょっと怪しいよね。」
酒井雄二「ただの気の良い友達にしては…ちょっと…。」
村上てつや「薫っ!お前こいつとはどういう…?」
安岡優「いや、薫に限ってそんなことは…。」
ナレーション「オタクら、なんて想像を……」
酒井雄二「だって普通男の子二人でこういうとこに来るなんて……」
北山陽一「正に“衆道”。」
安岡優「…止めよ。 一隻のボートに二人の男子が乗ってるだけで、いかがわしい想像するような奴まで落ちぶれたく無い。」
ナレーション「それにしてもみんなブラコン・・・」
村上てつや「うるせー、ナレーション!」
ナレーション「そんなに怒らなくても〜。」
酒井雄二「いいじゃあないか。弟はかわいいもんだろう?」
村上てつや「カオルはな!!」
黒沢カオル「何4人でブツブツ言ってるの?」
北山陽一「え?いや、なんでも無いよ。」
安岡優「そうそう!」
黒沢カオル「ふぅ〜ん?ま、いいか。ね、次は「カリブの海賊」に行こうよ!」
酒井雄二「それは良いですけど…。その…彼はいいのか?」
黒沢カオル「彼?」
マネージャー竹内「あ、薫良かったら僕と一緒に…。」
黒沢カオル「あ、ごめんねむっちゃん。今日は兄弟5人で遊びたいんだ。皆で遊びに来るのってめったに無いから…。」
マネージャー竹内「そ、そうですか…。じゃあ、今度は一緒に来ましょうね。」
黒沢カオル「うん!また、誘ってね?じゃあ、明日学校でね!!」
ナレーション「とぼとぼと肩を落として去っていく竹内。その後姿ににっこり笑って手を振る黒沢を複雑な表情で見る兄たち。」
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