-ゴスドラマ過去ログ:26101-26200- |
安岡優「もう、何ムキになってんだよ。ところでさぁ、あの小林って殿様、なんで呉服屋の娘なんて誘拐したんだろう?」 DJバリ"K"〜ん「ちょっと無理だろう、に2,000円.」 酒井雄二「もうそのことはイイってば!!」 安岡優「コレはオレの推測だけど…黒沢の旦那と呉服屋の…お陽だっけ、なんか関係がありそうじゃない?」 村上てつや「どういうことだ?」 酒井雄二「…俺たち三人の中であの娘さんと関係を持つ人間は一人も居ない。となると、向こうが狙っているのは俺たちではなく黒沢の旦那である可能性が高いですな。」 村上てつや「黒沢とお陽…だめだ!全っ然接点が浮かばねぇっ!!」 安岡優「あっ!もしかして・・・。ねぇねぇ、昔旦那が怪しい奴らに襲われて、死にそうになった時のこと覚えてる?」 酒井雄二「ありましたなぁ、そんな事も…。」 村上てつや「おぅ、覚えてるよ。俺らが駆け付けるのがあとちょっと遅かったら完全にお陀仏だったよなぁ。」 黒沢カオル「あの時、気を失っていた旦那が目をさました後、俺達の顔見て言ったじゃん。「あの娘さんは?大丈夫だったのか?」って・・・。」 安岡優「多分、それ僕の台詞・・・。」 黒沢カオル「あ、ごめん。何か出番が少ないから寂しくって・・・。でも大人しくしてるよ。じゃーね。」 酒井雄二「では、あの時旦那はお陽さんを助けようとして・・・?」 ト書き「何ごとも無かったように会話を進める酒井であった。」 安岡優「プロ根性・・・。」 村上てつや「もしそうだとすればお陽さんと旦那がアブねぇ」 酒井雄二「しかしなんで旦那は小林殿に狙われなきゃなんないんですかねえ。」 村上てつや「たしかに、町の若旦那ひとりくらいで殿様の黒幕が動くなんてえな。ぜってぇに裏に何かあるな。」 安岡優「何か・・・。もしその何かを旦那が知っていたら?」 酒井雄二「口封じ、ですか。」 村上てつや「のんきに話してるヒマはなさそうだな。一刻も早く二人を助けだねぇと。」 安岡優「あぁぁっ!もう、どこまで心配かけさすんだよ、あの天然!!」 酒井雄二「まぁまぁ。馬鹿な子ほど可愛いっていうじゃありませんか。って、そんな場合じゃないですね。急ぎましょう!」 ト書き「そのころさらわれたお陽と黒沢は・・・。」 北山陽一「また旦那様にお会いできて、お陽はうれしゅうございます。こんな暗いところですけれど・・・。」 ト書き「そう言うと、北山は恥ずかしそうに微笑んだ。」 黒沢カオル「久しぶりですね、お陽さんロウソク有りますが付けますか?少しは明るくなりますよ!(^^)」 北山陽一「はい」 ト書き「ロウソクのおかげで、ほんのりと明るくなる部屋の中。北山の顔をじっと見つめる黒沢。」 北山陽一「…何年ぶりでしょう、あの時から…私は父上に反対されてもずっとずっと…」 黒沢カオル「…ダメだよ、僕とは身分違いだ。貴女は殿のもとに嫁ぐべきだったんだ…」 北山陽一「そんなことおっしゃらないでください…」 黒沢カオル「僕はしがない若旦那、お陽ちゃんはこの町一番の呉服屋の一人娘。いくら幼馴染みだからって・・・。お陽ちゃんをお嫁さんになんて、若かったとはいえ僕も馬鹿なこと考えちゃったよな。我ながら笑っちゃうよ。あはは・・・。」 北山陽一「ならば…なにゆえにわざと捕まってまで私のところに来てくださったのです!お陽はお陽は…っ」 ト書き「そういって、お陽は静かに目を伏せた。」 黒沢カオル「あぁ…泣かないで…。僕だって捕まりたくて捕まったんじゃ…。」 北山陽一「えっ……。」 黒沢カオル「あっ……アハハハ…イヤね、別にそういう意味じゃ…アハあハハハハ…(汗)」 北山陽一「やっぱり、彼方はあの頃と変わりませんわ。…もちろん…私の気持ち…も…」 ト書き「少し頬を赤らめながらも、お陽は少し笑顔を取り戻す。」 黒沢カオル「(あ〜・・・・お陽さんはまだ僕のことを想って居てくれたんだ・・僕の気持ちも変ったわけじゃないけどでもイケナインダ!!・・・・)」 北山陽一「少し寒くなってきましたね…」 黒沢カオル「あ・・はいそうみたいですね・・あの上着貸してあげます、どうぞ着てください(微笑)」 ト書き「上着を脱ぎお陽の肩にかける。」 北山陽一「あ・・・有り難う御座います。(…あったかい…)」 黒沢カオル「今夜助けがくるとは思えません、今日はもう寝ましょう・・・・」 北山陽一「・・・はい(微笑)。」 黒沢カオル「(どき〜んv・・・じゃないって!お陽さんはこんなにボクのこと信用してくれてるんだ。)」 ナレーション「そして、なが〜い沈黙が続いた・・・」 北山陽一「・・・あのっ!・・・いえ、なんでもないです・・・。」 黒沢カオル「・・・眠れないの?大丈夫!僕がついてるから、ね?」 北山陽一「いや、まだ起きてらっしゃるから…黒沢さん…いいえ、カオルさんは眠れないの?」 黒沢カオル「いや、見張っとこうかなって。…カオルさんなんて呼ばれるの、久しぶりだね。」 北山陽一「昔を懐かしく思います…。」 黒沢カオル「昔は色々な事がありましたね…若さは怖いです。」 北山陽一「若さゆえにこうしてカオルさんと楽しい時間を過ごせたのです。お陽は嬉しく思っています…。」 黒沢カオル「それは僕も同じだ…運命や定めというモノは何て皮肉なものなんだ…。」 北山陽一「…カオルさん、お陽は…お陽は今でもカオルさんの事が……。」 黒沢カオル「…今日はもう寝ましょう。明日きっと僕の仲間が助けに来てくれます…」 ト書き「そう言いながらも、黒沢はどうすることもできない自分に嫌悪感を覚えた。」 北山陽一「そうですね、きっと助けが来ますよね…(もう少しこのままでも構わない…けど…)。」 黒沢カオル「安心してお休みなさい…(助けに来たらもうお陽とは…)。」 ト書き「カオルが優しく微笑みかけると、お陽は頷き横になった。」 村上てつや「なぁ、若旦那の歳って幾つだ?」 安岡優「若旦那?確か……」 酒井雄二「ってか…江戸時代設定で言うと、29だとおじさんになってしまいますが…。」 安岡優「さすが大学で社会やってただけあるね!」 村上てつや「つーことは…どうすんだ?」 酒井雄二「…20歳ぐらいが良いんじゃないですか?」 安岡優「って事は、センセは…もっと若いの?」 村上てつや「10代って事だよな……。」 酒井雄二「19ぐらいで良いんじゃないですか?(他人事)」 安岡優「そうだね、それで良いよ!(モチロン他人事)」 村上てつや「はい、じゃあそれで決まり!(やっぱり他人事)」 安岡優「で?どうしてそんな事聞くんだい?」 村上てつや「いや、若旦那の家とお陽の家が近いだろう…もしかしたらと思ってな。」 安岡優「もしかしてって?・・・ああ〜っ!!もしかしてっ!」 酒井雄二「二人は幼なじみでかけおちしたけど親が反対…っていうネタですかな?」 村上てつや「それが一番しっくりくると思わないか?」 安岡優「あれぇ、じゃぁなんで若旦那はお殿様に狙われるのさ?」 村上てつや「それがな〜。うーーーーーん・・・。」 酒井雄二「まだわかりませんか?お陽さんの家元はこの城下町でも指折りの呉服屋…小林城主との縁談の話があっても可笑しくはないでしょう。」 安岡優「それを断られたから無理やりさらおうと・・・。そういう事かな?」 村上てつや「…じゃぁ俺たちのところにわざわざ挑戦状なんて持ってこなくても…」 酒井雄二「…二人がまだ想い合っているとしたら?…邪魔な奴は消しておかないといけない…。」 安岡優「そのためには僕達も邪魔な存在ってことか・・・。」 村上てつや「しかしどうする?相手は一国の主だ…このままじゃあ俺たちもただではすまない。」 酒井雄二「だからといってこのままっていうのはいやじゃないですか(不敵な笑)」 村上てつや「そりゃ、嫌だ!!あいつ等をギャフンと言わせないとき気が済まねえ!!」 安岡優「・・・はぁ・・・。しょうがないなあ・・・。」 村上てつや「ん?ヤス、どうした??」 安岡優「みんなその為に戦ってるんだろ?一泡吹かせてやろうよ、ね?」 酒井雄二「そうですね、こんなこと考えていても仕方ありません。とにかく密偵の方から頂いた地図を頼りに二手に分かれて早速潜り込みましょう。」 安岡優「えっと僕とてっちゃんは潜り込みで大丈夫?酒井さんひとりになっちゃうけど・・・。」 酒井雄二「陽動は我輩におまかせあれ!そちらも気をつけて。あとで無事に会いましょう!ではっ。」 村上てつや「素早いな、あいつ…。」 安岡優「てっちゃ〜ん、僕らも行くよ!」 ト書き「すでに安岡は遠くの方で手を振っている」 村上てつや「若いやつにはついていけん…ってオレは年寄りか。」 |
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