-ゴスドラマ過去ログ:26701-26800-
村上てつや「しっかり休めよ〜。力を蓄えないと、だからな。」
酒井雄二「そうですよ、睡眠は基本ですからね。しっかり休んでください。」
黒沢カオル「そうだな〜!お陽は早く休みなさい・・何かあったら、俺が必ず守ってあげるから・」
北山陽一「はい・・・。お茶・・ご馳走様でした(にっこり)」
ト書き「3人は部屋を出ていく。残った村上と酒井は黙ったままお茶をすすった。」
酒井雄二「・・・何だか黒沢の旦那男らしくなりましたね(微笑み)。お陽さんの影響って事でしょうか。」
村上てつや「そうだな・・・。守るべきものがあって強くなった・・・そんなとこか(微笑)。(お茶を飲み干し)さて見張りに行くとするか!」
酒井雄二「えぇ、行きましょう!!」
ト書き「二人は立ち上がり外へ出て行く。」
村上てつや「なぁ雄二・・旦那はこのあとお陽さんと上手くいくんだろうか・・・・。」
酒井雄二「んな、不粋なこたぁ、詮索したくないです…。」
村上てつや「まぁな・・・。」
酒井雄二「でも…そうであって欲しいですな。その為にも、俺達は小林と決着をつけないと…」
村上てつや「一筋縄じゃいかんだろうなぁ、あいつらじゃ。」
酒井雄二「それは俺達も同じですよ。」
村上てつや「遣り甲斐があるって事か。」
酒井雄二「まあ本格的に行動が移せるようになるのは、ヤスが回復してからですけどね…。」
村上てつや「…アイツ、まだ気にしてんだな…。」
酒井雄二「心に深い傷を負ってしまったんですから…そう簡単には癒えませんよ。」
村上てつや「なぁ、酒井…今回、アイツに任せてみようと思うんだ…。」
酒井雄二「と言いますと・・・?」
村上てつや「黒沢の旦那とヤスに…。だから俺たちは裏方になるって事。」
酒井雄二「我輩は別に構いませんが…そう思い付いた心は?」
村上てつや「ヤスに自信を持ってもらいたいんだ…そして、黒沢の旦那に華を持たせてやりたい…俺が出来なかった事を2人にたくしてみたいんだ。」
酒井雄二「…わかりました。」
村上てつや「ありがとな、いつもいつも…。」
酒井雄二「お陽さんに言われてですか…?」
村上てつや「いや…。俺の我侭…。」
ト書き「その言葉を聞いて、酒井の表情が少し柔らかくなった。一方、城では…」
小林社長「あの小娘、面白いではないか…良いだろう、田辺…あの娘を私の正妻にするぞ!」
田辺恵二「え?ですが殿、正妻はもう、数年前に取られたのでは?」
小林社長「真理のことか?ああ、あの女はもういらぬ…だいたい、あの女は何処の誰かもわからぬ。数年前…見せしめのために山賊を捕らえた時に、偶然いた女なのだから…。しかも記憶はない。『真理』という名も初代の殿の妾から適当にとってつけたものだ。」
田辺恵二「うむ〜そんな秘密があったとは知らなんだ・・・・・」
小林社長「うむ。記憶がないのが幸運だった…あの娘にはかなり楽しませてもらったが、もう潮時だ。」
田辺恵二「承知いたしました。では…3日後の明朝にあ奴等と決着を付けましょうぞ。それまでには居場所を探せるかと思いまする故。」
小林社長「頼んだぞ、田辺。」
田辺恵二「かしこまりました。」
ト書き「その掛け合いを…声を顰めて聴いている者が居た。」
佐々木真理「(私は…殿に棄てられる…?連日見ていたあの夢は…あの殿方は…私が愛していたあの殿方は一体…?私は誰…?)」
ト書き「だが、その思いに気付くはずもなく、小林達は床に着いた。」
効果音「コケコッコー!」
村上てつや「もう夜明けか…早いな。」
酒井雄二「鶏は早起きですな、まだ星は輝いているのに。」
村上てつや「そのうち朝日を拝めるだろうよ…。」
安岡優「…てつ、雄二…!!」
酒井雄二「ヤス…?!どうした?寝付けなかったのか?」
安岡優「ううん、よく眠れたよ!…はい、これ朝ご飯。と言っても”にぎり飯”だけなんだけど…お腹空いてるだろ?」
村上てつや「まだお前は完治していないだろう。はやく布団に入れ!」
酒井雄二「ありがたく頂くよ、ヤス。ほらっ、村上も!」
村上てつや「う…とにかくっヤスはまだ寝とけよ!…お、うまい。」
安岡優「てつ…さっきは悪かった…けど!」
村上てつや「何の事だよ?!それより、後で作戦の事を話すから頭の包帯をバリに変えもらえ、良いな?」
安岡優「(てつ…)…わかった、じゃあそれまでには頭を使えるようにしておく。」
村上てつや「ありがとな、飯…。」
ト書き「安岡は安心したように屋敷の中に入る。」
酒井雄二「(村上さんが急に素直になるわけありませんな。…でも…うん、よし。)」
村上てつや「…酒井、なんだよ?ニヤニヤして…。」
酒井雄二「いえ、別に…!」
村上てつや「っんだよ!変な奴っ!!」
酒井雄二「ふふふ…何でもないですよ。」
村上てつや「気持ち悪い奴だな…、おっと!残りの1つ貰い!!」
酒井雄二「あぁぁ!!!我輩はまだ1つしか食べていません!彼方は何個食べてるんですか!」
村上てつや「早いもん勝ちだつーの!お前が顔の筋肉と神経を使ってないのが悪い。」
酒井雄二「何ですか、関係ないでしょう!!私のです、返してください!」
村上てつや「お前の名前が何処に書いてあるんだよ!?わっ、やめろ!落ちるだろうが!」
DJバリ"K"〜ん「五月蝿い!!!明け方からガタガタ言ってんじゃーないよ!近所迷惑だろうが、この馬鹿侍2人!」
ト書き「勢いよく戸を開けたバリが2人の争いに激怒する。」
酒井雄二「あ、バリさん。ヤスの包帯替え終わりましたか?あむあむ…(村上から奪ったおにぎりをほうばっている。)」
DJバリ"K"〜ん「変え終わったよ、薬が効いてだいぶ良くなってるから…ってそんな事は良いから、朝っぱらから大声出すんじゃない!!(怒)」
村上てつや「俺のにぎり飯ぃ〜…(涙)」
DJバリ"K"〜ん「ずっと言ってろ…もう。」
酒井雄二「(」
村上てつや「どうした雄二にぎり飯のどに詰まらせたんだろ!!」
酒井雄二「(ごくん)あ〜苦しかった危なく死ぬとこだったぜ・・(*_*)」
DJバリ"K"〜ん「ほんとにあんたらは・・・。」
安岡優「うーん、頭もなんかイイカンジだし。てっちゃん、黒沢の旦那とお陽さんも呼んできたよ!…で、作戦って?」
ト書き「冷静に話を進める安岡。」
村上てつや「おお、ヤス…に旦那とお陽さん。早速だが…とりあえずココに座ってくれ。」
ト書き「縁を組むように座る」
黒沢カオル「なんだ作戦って?」
ト書き「みんなの視線が村上に集まる。」
酒井雄二「悪く言えば、我が身、保身の為の策略、ですかね?」
安岡優「酒井さん・・・よく分からないよ、そんなんじゃ。具体的に教えてよ、てっちゃん。」
黒沢カオル「できれば、ここにいる人間全員にわかりやすく頼むね(笑)」
酒井雄二「わかりました!では、簡単に説明させてもらうと・」
黒沢カオル「ええーーーっ!!!そんなことするの!?」
村上てつや「我慢してくれよ…。」
酒井雄二「いい作戦じゃないですかぁ。何がいけないんですか?」
黒沢カオル「何がいけないんですかって・・・お前。」
北山陽一「それって・・・わたくしもお手伝いさせていただけるのですか?」
村上てつや「おう、頼む」
黒沢カオル「待て!そんなことさせたら、お陽は......」
北山陽一「大丈夫です」
黒沢カオル「もっと違う手はないのか?」
村上てつや「いや、今回はこの方法でいく。旦那やお陽さんのためにも、そして、ヤスのためにも・・・。」
北山陽一「カオルさん、みなさんを信じましょう。きっと大丈夫です。もしもお陽が危険な目にあいそうになったら、カオルさんが助けてくださるのでしょう?」
ト書き「そう言うと優しく微笑む北山。」
黒沢カオル「…わかった、この作戦でいこう。」
酒井雄二「よっし、満場一致!ともすれば、善は急げ!!背に腹は代えられぬ!!」
村上てつや「・・・なんか最後違くねぇ?」
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