-ゴスドラマ過去ログ:26801-26900-
酒井雄二「いいんだよ!べつに」
村上てつや「お陽さん・・・・・あなたが鍵を握ってるんだ」
ト書き「真剣にお陽を見つめる村上」
北山陽一「村上様と安岡さまと・・・そしてお鈴さんのためにも、必ず・・・。」
村上てつや「頼む。」
安岡優「てつ…俺…この仕事できない。」
酒井雄二「何を言ってるんだ!村上さんは色々と考えて…!!」
村上てつや「良いんだよ、雄二…。確かに俺の勝手な作戦だからなそう言われるのも無理ない…けど、ヤスしか出来ない仕事だと思うんだ。」
安岡優「俺はもう…俺はもう犠牲を出したくない…。」
北山陽一「私なら大丈夫です安岡様、だから安心をして下さい。」
安岡優「安心なんか出来ないよ!!…もう目の前で誰かが居なくなるのは嫌なんだ。」
村上てつや「居なくなるって決まったわけじゃないだろ?お陽さんなら必ず。」
安岡優「そんな保証何処にあるんだよ!?現にお鈴の時だって…!」
村上てつや「自分に甘えるなよ!!お鈴だってそんな事は望んじゃいねー!言ってただろ?『優さんの前向きで何事にも全力を尽くす姿、素敵に思うわ。』って…。」
安岡優「……。」
村上てつや「お陽さんや黒沢の旦那、お鈴の為にも…そして俺とヤスの為にも…やって欲しい、頼む。」
安岡優「……わかった。」
黒沢カオル「ヤス、大丈夫だよ…きっと。そう思わなきゃ…ね?」
ト書き「イマイチ不安そうな安岡」
酒井雄二「ちょっとずつ上向きにいこうさ、な。」
安岡優「うん・・・。やってみる・・・・。」
ナレーション「必死に気持ちを切り替えていこうとする安岡を村上は優しくみていた・・・・」
黒沢カオル「俺は、お陽を失ったらきっとお前を憎む。村上のように「恨んでいない」なんてやさしい言葉をかけることはできないだろう。だから!だからこそ、自分を信じてがんばってくれ。俺はお前を信じている。」
北山陽一「黒澤様・・・・・」
安岡優「・・・わかった。ありがとう、みんな。お陽さんも・・・ありがとう。(涙)」
酒井雄二「よし、ヤスがんばれ!!」
ト書き「そこにいる全員の視線が安岡に」
ナレーション「集まっている。(こんなときこそ私の存在意義が!)」
ゴスペラーズ「いいって!」
ナレーション「そうですか、・・・・(T-T)」
酒井雄二「とにかく大人しくしてな」
ナレーション「はい〜」
効果音「ゴ〜〜〜〜ン!!」
北山陽一「あら、もうお昼の鐘が・・・・」
黒沢カオル「もう?」
ナレーション「はい。お昼です!」
酒井雄二「冷たくされたからナレひねくれてる」
ナレーション「いいじゃないですか〜、ぶつぶつ。」
村上てつや「う〜るさいっ!!とりあえず時間だな・・・。皆んな・・・抜かるなよ!!」
ゴスペラーズ「ウイ〜ッス!」
黒沢カオル「またコレするんだな〜」
村上てつや「お前は似合うからいいんだよ」
北山陽一「お昼どうなさいます?」
黒沢カオル「といっても何もないから買い物いかなきゃいけないな。」
北山陽一「じゃあ、私いってきますね。(微笑)」
黒沢カオル「あ、俺もいくよ。」
BGM「町のザワメキ」
北山陽一「カオルさんと街を歩くなんて、久しぶり・・・。昔はよく一緒にお芝居を観に行きましたね。父上にはすごくしかられたけれど。(笑)」
黒沢カオル「ハハハ、懐かしいな」
北山陽一「カオルさん、優しいからすぐ物売りにつかまっちゃって。(微笑)・・・今でも大事に持っていますよ。あの時買ってもらったかんざし・・・。」
黒沢カオル「あの時お陽は男の格好してたな」
北山陽一「だって!そうでもしないと、すぐ番頭さんたちに見つかっちゃうから・・・。」
黒沢カオル「お陽、わかってるよ」
ト書き「お陽の手を握る」
北山陽一「カオルさん・・・?」
黒沢カオル「お陽、」
北山陽一「どうかなさって?」
黒沢カオル「おれ・・・・」
ト書き「小首をかしげて黒澤をじっとみてるお陽」
黒沢カオル「おれ、あのさ・・おれ・・」
ト書き「言おうか言うまいか、一瞬だけ戸惑う黒沢。」
北山陽一「?」
黒沢カオル「いいや!この仕事が無事に終わったらちゃんと言うよ。」
北山陽一「…そう。作戦まであと一日とちょっと…ですね。」
ト書き「少し寂しそうに、北山は微笑んだ。」
酒井雄二「おお〜いい!!」
黒沢カオル「どうした?」
酒井雄二「いや、買い物長くて腹へりすぎたから見てこいって」
北山陽一「あら、ごめんなさい」
酒井雄二「で、昼なーに?」
北山陽一「ん〜、むずかしい・・・」
黒沢カオル「春の食材でいこう!」
北山陽一「おいしそうですね」
黒沢カオル「ようし、まずはタラの芽の天ぷらだろ、菜の花のからしあえ」
ナレーション「流石!料理長!」
北山陽一「ふふふ、カオルさん何気に私より料理が上手いんですもの。」
黒沢カオル「いや・・・・(照)」
酒井雄二「なんでもいいよ〜はらへった」
北山陽一「はい、じゃあ早めに」
効果音「トーーーーーフーーーーーー」
黒沢カオル「ん?白和えもいいな。」
ナレーション「早く帰ってあげましょうよ〜」
酒井雄二「どこから湧いたんだナレーション(怒)(←空腹のため機嫌が悪い。)」
ナレーション「私にあたらないでください!」
ト書き「『うるさい』とでも言いた気な酒井の気迫に押され、ナレーションはすごすごと去っていった。」
北山陽一「雄二さんがナレと話してる間に買い物おわりましたよ」
黒沢カオル「帰るぞー!」
北山陽一「お昼はおまかせしますね」
黒沢カオル「まかせて〜」
酒井雄二「俺はなんでもいいから飯―――!」
ナレーション「クスッ」
酒井雄二「今わらいやがったなーーー!!」
北山陽一「起こるとご飯まずくなりますよ〜」
黒沢カオル「雄二置いて帰ろうか?」
北山陽一「だめですよ」
黒沢カオル「はいー」
酒井雄二「会話はいいから飯―――(泣)」
黒沢カオル「ほおら、泣かない泣かない。」
北山陽一「はいかえりますよ」
ト書き「屋敷では」
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