-ゴスドラマ過去ログ:701-800-
04/27 22:21 北山陽一「小林先生は!…小林先生は、村上先生を憎んでいるんですか?」
04/27 22:21 安岡優「きっ、き、北山ぁ!!」
04/27 22:22 酒井雄二「おいおい、それは単刀直入過ぎないかぁ?北山君…。」
04/27 22:23 小林社長「…憎まないわけ…、憎まないわけ無いだろ!!」
04/27 22:23 ト書き「急に椅子から立ち上がり罵声を浴びせる小林。」
04/27 22:24 小林社長「俺がどれだけ頑張ってきたのか…俺は頑張ってきた、なのに!!」
04/27 22:24 村上てつや「それはコーチや監督だって認めてた!!」
04/27 22:25 小林社長「コーチも監督も、始めっから俺より村上だけを見ていた!俺には分かった!」
04/27 22:26 村上てつや「それは間違いだ、小林!」
04/27 22:28 小林社長「誰も俺のプレーを見てくれなかった!お前が居たから…お前さえ居なければ!!」
04/27 22:28 ト書き「小林は村上に殴りかかろうとした。」
04/27 22:29 安岡優「やめてよッ!村上先生は悪くない!!」
04/27 22:30 ト書き「2人の間に入り、力尽くで引き離す安岡。」
04/27 22:31 北山陽一「それで小林先生は村上先生を事故に合わせたんですか!!?」
04/27 22:32 酒井雄二「…(だから単刀直入すぎだっつーの)…北山。」
04/27 22:33 小林社長「あぁ、そうだ!!一生サッカーが出来ないようにしてやろうと思った!殺人犯になっても良いと俺は思った、俺の人生をメチャクチャにしたのは村上なんだからな!!」
04/27 22:33 黒沢カオル「…酷い。」
04/27 22:34 村上てつや「あれは違う!ただの俺の不注意だ!小林は犯人なんかじゃない!俺はこの目で見た!」
04/27 22:35 安岡優「どうして小林先生を庇うんだよ!?」
04/27 22:37 小林社長「ユニフォームを切り裂いたのも俺だ!!サッカー部なんか廃部になるべき部活なんだ!」
04/27 22:37 ト書き「ドクッ!!(殴る音)」
04/27 22:38 ゴスペラーズ「(黒沢以外)>…黒沢!」
04/27 22:39 黒沢カオル「そんな人だったなんて思わなかった!!俺に優しくしてくれたのは偽りだったの!?酷いよ、村上先生は凄くサッカーを愛してたのに、小林先生だってそうだったでしょ!?」
04/27 22:40 ト書き「小林を殴った手を震わせ怒鳴る黒沢。」
04/27 22:40 黒沢カオル「それに…それに…っ」
04/27 22:54 村上てつや「小林!これ以上サッカー部に口出すんじゃねー!」
04/27 22:55 ト書き「黒沢の戸惑いをかき消すかのように村上が大声を出す。」
04/27 22:56 村上てつや「俺は絶対に廃部なんかにはしない!こいつ等にだって夢があるんだ!お前や俺が見たように、デッカイ夢がな!!」
04/27 22:57 小林社長「…強気なのも今のうちだ…。」
04/27 22:58 村上てつや「安岡、北山、酒井、黒沢、行くぞ!!俺は後悔はしてない、こいつ等にサッカーを教える事を誇りに思ってる!お前みたいな生き方を俺はしてない!!」
04/27 22:59 ト書き「荒々しく教室から出て行く村上。その後を安岡・北山・酒井・黒沢が追う。」
04/27 23:04 酒井雄二「黒沢、手痛くない?」
04/27 23:07 黒沢カオル「痛いです・・・・ううっ」
04/27 23:08 北山陽一「正直でよろしい!(笑)」
04/27 23:09 酒井雄二「ああ〜泣くな、泣くな」
04/27 23:45 安岡優「村上先生・・・。」
04/27 23:48 村上てつや「あいつは・・・小林は俺の親友ってやつだったんだ。中学の時から俺はアイツの考えてることがわかったし、アイツも俺の考えてることがわかっていた、と思う・・・(苦笑)。」
04/27 23:49 黒沢カオル「それなら何で小林先生は・・・。」
04/27 23:51 村上てつや「場所を変えるか・・・。ここは人目もあるしな。」
04/27 23:51 北山陽一「そうですね」
04/27 23:53 ト書き「彼らは一様に頷くと、村上の後をついていった」
04/27 23:55 村上てつや「さて、どこから話すか・・・。」
04/27 23:58 酒井雄二「わかり易く始めから・・・がいいんですけど。」
04/28 00:01 村上てつや「じゃ……俺と小林が知り合ったのは小学校6年の夏だった。そのときは別々の小学校だったけど、隣町だったから同じサッカークラブに居たんだ」
04/28 00:03 安岡優「そんな前からだったの?!」
04/28 00:06 村上てつや「あぁ。元々オレはそのクラブにいたんだが、小林はその少し前に引っ越してきて、新しく入ってきた割りに、結構上手くて、あっという間にレギュラーの座を取っちまった」
04/28 00:07 北山陽一「ってことはそれなりに実力があった訳ですね」
04/28 00:10 村上てつや「当たり前だ。あいつが引っ越して来る前に所属してたサッカークラブは全国レベルのところだったんだから。オレたちのレベルじゃ到底追いつけるはずなかったさ」
04/28 00:12 酒井雄二「でも、村上先生が親友と呼べるくらいまで仲良かったってことは、先生だってかなり実力があったんじゃ」
04/28 00:14 村上てつや「あいつは俺と比べることもできないくらい上手かった。正直嫉妬してたよ・・・」
04/28 00:15 安岡優「じゃ、先生にとって小林先生って……」
04/28 00:16 村上てつや「ある意味お手本みたいな感じだったな。同時にライバルだとも思ってた。いつかはあいつを追いぬいて見せるって」
04/28 01:19 北山陽一「で、中学に進んで……その時は同じ学校で?」
04/28 01:22 村上てつや「いんや。あいつは私立に進んで、オレは地元の公立に行ったからな。まぁ、クラブでは顔を合わせてたし、中学の大会でも同じ地区だったからたいていはいたし。」
04/28 01:28 黒沢カオル「僕が小林先生と初めてあったのもその頃かな。僕は病気だったから運動はほとんど出来なかったけど、病院の中の広場でサッカーボール扱ってる先生がいつもカッコよく見えたんだ」
04/28 01:29 北山陽一「じゃ、黒沢がサッカー始めたのって……」
04/28 01:30 黒沢カオル「やっぱ小林先生の影響は大きいと思います。」
04/28 01:31 ト書き「黒沢はそう言ってから、話が脱線したことを侘びた」
04/28 01:36 安岡優「ま、いいけど。で、中学もバラバラだった小林と村上先生がどうして同じ高校に?」
04/28 01:38 北山陽一「それは先輩、僕たちと同じでしょ?」
04/28 01:39 酒井雄二「なるほど、つまり推薦って奴ですね」
04/28 01:41 村上てつや「そうだよ。お前らも知ってる通り、ここは比較的スポーツ関係には力を入れている。俺もその頃にはそれなりに知られるようになってたからな。当然推薦の話が舞い込んで来た」
04/28 01:42 安岡優「同じように小林にも話が行ってたってことか」
04/28 01:45 村上てつや「オレはもちろんサッカーで有名になれたらって思ってたから、二つ返事だったけど、あいつは家庭環境が環境だったからな。かなり反対もあったみたいだが結局こっちの路を選んでくれた」
04/28 01:56 北山陽一「そんな過去があったんですね……」
04/28 02:02 村上てつや「高校に入って一緒にサッカー部入ったけど、やっぱ俺たちの存在は先輩らにも先生にも注目でさ、いろんな目にあったけど、それなりにがんばっていたんだ。」
04/28 02:10 酒井雄二「二人とも、最初っからレギュラーだったんですよね、確か」
04/28 02:13 村上てつや「決まってんだろうが。あいつもそれだけの実力があったし、俺もそれだけの実力があったからな。」
04/28 02:14 ト書き「自信満々に答える村上に、彼らは羨望の眼差しを向けた」
04/28 02:16 村上てつや「俺にとってあいつはライバルで親友だった。勉強の面でも助けてもらったし、いろんな面でお互いを尊重してた……俺はそう思ってたんだ」
04/28 02:24 北山陽一「順風満帆だった二人が、どこで狂ってしまったんでしょう……」
04/28 02:26 酒井雄二「それは、あの運命の試合、ですか?」
04/28 02:32 村上てつや「それ以前……そう3年に進級した頃から、あいつは部活に集中できなくなった。あいつの親が進学の問題を出して、サッカーを止めろと言い出していたからだ」
04/28 02:38 ナレーション「2年の時……じゃなかったっけ??」
04/28 02:39 村上てつや「あっ、間違ったか……え〜と……うん、そうだ、2年の時だな」
04/28 02:42 安岡優「どっちにしても、勉強のために部活が出来なくなってきた……」
04/28 02:43 村上てつや「もちろんあいつは止めるつもりはなかった。しかし、両親はその意思を無視していろんな妨害をしたんだ。そしてあの試合当日……」
04/28 02:45 ト書き「村上はそう言うと、空を見上げた」
04/28 02:49 村上てつや「あの両親は、小林を部屋に軟禁して外出を禁じた。それであいつは家から出ることが出来なかったんだ」
04/28 06:34 安岡優「っ!?なんだよ・・・それ・・・」
04/28 09:06 酒井雄二「それで試合に出れなかった…。」
04/28 09:57 村上てつや「そうだ、それからだ小林が俺から離れていったのは・・・・。」
04/28 10:31 ト書き「何処か遠いところをみるように、村上は目を細める。」
04/28 11:49 北山陽一「でも、それは村上先生のせいじゃ…。」
04/28 11:54 村上てつや「あいつだって頭ではわかってたんだろうけどな。でもそんな簡単なもんじゃなかったんだよ・・・。」
04/28 12:29 安岡優「・・・おかしいよ!」
04/28 13:21 村上てつや「…もう遅いんだよ。過ぎた時間は戻らない。俺が今できるのは、お前らを育てることだけだ。(…俺たちの二の前にならないように…な。)」
04/28 13:45 黒沢カオル「絶対おかしいよ!それ!」
04/28 16:47 酒井雄二「そうですよ!そんなことって・・・。」
04/28 17:08 ト書き「問い詰める二人をよそ目に、遠くを見つめたままの村上。その瞳にあるのは、静寂の光のみだった。」
04/28 19:30 村上てつや「お前等を巻き込むつもりはなかったんだ・・・悪かったな。」
04/28 19:54 北山陽一「・・・でも本当に村上先生への恨みだけで、こんなことしたんでしょうか?俺、もっと他に理由があるような気がするんです。何かこう・・・上手く言えないけど。」
04/28 21:01 村上てつや「…これは俺と小林との問題だ。わかってくれると…嬉しい。」
04/28 21:18 安岡優「でもっ!!」
04/28 21:35 効果音「ぴろりろり〜ん♪(携帯の着信音)」
04/28 21:36 酒井雄二「誰の携帯だ?大事な話をしてるときは着信音はOFFにしときなさいよ!」
04/28 21:37 黒沢カオル「すいません…俺ですぅ。(誰だろ、こんな時に?)あ!!」
04/28 21:38 ナレーション「黒沢の携帯のディスプレイには「小林」の表示が。」
04/28 22:44 黒沢カオル「チョットごめんなさい…。はい、黒沢です。」
04/28 22:51 村上てつや「…小林は本当は悪い奴じゃねーんだ、だからお前等はアイツを恨むとかそういう事はするな。わかったな。」
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