-ゴスドラマ過去ログ:3301-3400-
黒沢カオル「酒井・・・なあ、真理さんの案でいくのか?(と、メンバーと顔を見る」
村上てつや「それしか方法がないんじゃないか?」
安岡優「でも、さっきナレーションが言っていたように酒井さんが、遠くに行っちゃったら・・・」
北山陽一「その時はその時だ、さ、王子の熱いキスだ。安岡。」
安岡優「うん・・・」
ナレーション「影からコッソリ見ております、私、ナレーション。さあ、これからどうなるのでしょうか?誰か〜続きを・・・」
村上てつや「やっ、やめてくれ!!ヤスが俺以外とキスするのなんてみたくない。ヤスのかわりに俺がする!!」
北山陽一「えぇっ!?俺、てっちゃんが受けなんて見たくねぇよっ!」
黒沢カオル「いや、いちおう酒井が下だから…酒井が受けなんじゃない(^_^;)?」
ト書き「思わぬ北山の発言にドキドキする黒沢。」
村上てつや「んだよぉ、安岡はいいのに俺じゃダメだってのか!?」
ト書き「村上、ある意味逆切れ。」
ナレーション「結局、どうなるんですか?」
黒沢カオル「あ、戻って来た。」
村上てつや「よし、最後の手段だ。(と、ト書きをわしっと掴む」
北山陽一「ト書きにやらせるのか?」
酒井雄二「?」
ト書き「何が自分の身に起こるのか、予測出来ていない。」
ナレーション「ト書きさんに何かやらせようと…」
効果音「どぐわぁっ…。」
村上てつや「ト書き、酒井にキスしろ。」
ト書き「吹っ飛ばされたナレーションには目もくれず、酒井を指差し、村上はそう言った。」
北山陽一「ト書きは空気的存在だから駄目みたいだね。」
村上てつや「良い案だと思ったのになぁ…。」
ト書き「煮え切らない村上を後目に、安岡がさり気なく移動し、酒井の前に立つ。」
安岡優「酒井さん…ごめんね、これで許して欲しいとは言わないけど。」
酒井雄二「ん?」
北山陽一「出来たぁっっっっっっ。」
酒井雄二「えっ?何が??」
ト書き「安岡を押し退けて、北山に歩み寄る酒井。」
黒沢カオル「何が出来たって?」
北山陽一「『記憶回復装置ヨミガエルンダー3号』(と、ピコハンに類似した玩具を取り出す」
黒沢カオル「3号って…1号と2号はどうしたんだ?」
北山陽一「細かい事は気にしない、酒井さん…ちょっと(手招き。」
酒井雄二「へぇ〜良く出来てるって…アレ?」
ト書き「射程距離内に入った酒井に北山が軽く、ハンマーで衝撃を与えた。」
黒沢カオル「端から見てると凄いな、あれ。」
効果音「ばぁ〜」
酒井雄二「・・・・(ボーッとしている」
安岡優「酒井さん?分かる?」
効果音「ずだーんっ」
村上てつや「おい、また倒れたぜ。」
安岡優「うわぁっ、看護婦さぁん、看護婦さぁん。」
ト書き「酒井が病院内でぶっ倒れ、医者に全員が無理させちゃいかん、と釘をさされた後、意識を取り戻す。」
黒沢カオル「ヨミガエルンダー3号の結果、まっだ見てないねぇ。」
ト書き「病室の外に追い出されていた4人が成功か否かの結果を予測していた。」
安岡優「ん…あれ?酒井…さん?」
ト書き「安岡が不意に、良く見慣れた人物を視界にとらえた。」
村上てつや「あ…本当だ、なんで向こうにいる…のがこっちに来るんだ?」
黒沢カオル「へっ…でもちょっと透けて…ないか?」
北山陽一「(無言で凝視。」
ト書き「そのまま、向こう側が見える酒井雄二は左手でちょっとした挨拶をし、病室内に入って行った。」
安岡優「…なになになになになななななな…。」
ト書き「錯乱状態の安岡優」
北山陽一「あぁ〜…成る程ねぇ。」
村上てつや「ぷっ……くくっ、これだからこいつらと組むのは愉しーんだよなっ。」
黒沢カオル「なんかねぇ…、来るとこまで来ちゃった感じ。(遠い目」
ト書き「病室に戻ると、半透明の酒井がぼーっとしている酒井と唇を重ねた。」
酒井雄二「ん…。」
北山陽一「あ、『王子様とのキス』。」
ト書き「徐々に半透明の酒井が消滅し、それに伴って酒井の意識も明瞭のものとなっていく。」
黒沢カオル「真理さんこの事言ってたのかなぁ。」
ト書き「今度は大丈夫だろう、という意味不明な自信の元に、4人は入り口付近から病室の中へ入った」
村上てつや「よぉっ(と右手を上げる。」
酒井雄二「あぁ〜苦しかった、気分最悪しかもここはどこなのよ?」
北山陽一「いつも…通りだ。」
安岡優「酒井さーんっ、良かったぁ。(と抱きつく。」
酒井雄二「うを?止めろ、ヤス。皆見てないでどうにかしてくれ、本とに。」
村上てつや「今回だけだぜぇ、こういう事になるのは?」
ト書き「かぁなぁりぃ、不機嫌な口調の村上。」
安岡優「苦しかったらちゃんと言ってよぉ〜酒井さんっ」
酒井雄二「あぁ〜もぉ、今苦しいから退け、どきなさい。」
黒沢カオル「けど…具合の方は良いのか?」
酒井雄二「ん、お陰さまで。心配してくれてアリガト。」
北山陽一「本当にこれっきりにして下さいこういう事は。」
ト書き「携帯工具一式を片手に、北山が言った。もう片方には記憶回復装置が握られている。」
黒沢カオル「でもさすが北山だよな。」
北山陽一「そんな・・・(少し照れてる)」
村上てつや「(北山の手から記憶回復装置を取り)でもこれ、一般人に使ったらどうなるんだろうな。」
北山陽一「だっ、だめですよリーダー!!返してください!!」
村上てつや「なんだよ、ちょっと位いいじゃん!(抵抗する)」
ト書き「もみ合いになる北山と村上、その瞬間…」
効果音「ばぁ〜」
ト書き「物の見事に北山の脳天にヒットしてしまった。」
村上てつや「うぉっ、やっべぇ〜…」
黒沢カオル「き…北山、だいじょうぶか〜、お〜い。」
ト書き「何やらきょとん、としている北山陽一。」
北山陽一「いや…別に何とも無いですよ?」
村上てつや「なぁんだ、つっまんねぇーの。」
ト書き「ぽい、と北山の手元に戻って来た記憶回復装置にはセーフティの文字が表示されている。」
北山陽一「(こっそりと)こんな危険なシロ物、作ったら俺の性格からして安全装置付けるの決まってるのになぁ…。まぁ、趣味で音が出るように作っといて良かった。」
ト書き「用意周到さのおかげで、助かった北山。」
北山陽一「さて…。」
ト書き「北山は携帯工具の中からドライバーを取り出すと、記憶回復装置を分解してしまった。」
村上てつや「何してんだよっ。」
北山陽一「見ての通り、分解してるんですよ。一回作ったものなら改良してもう一度作れますし。」
黒沢カオル「なんか、改めてお前の凄さを知った気分だよ。」
ト書き「数日後、無事酒井雄二が退院し、次のシナリオをどうするか。というミーティングが開かれた。」
村上てつや「はーい、提案っ。」
ナレーション「どうぞ。」
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