-ゴスドラマ過去ログ:6901-7000-
07/02 23:16 佐々木真里「では、今日の授業はこれでおしまいです。」
07/02 23:17 安岡優「きりぃ〜つ、きょ〜つけぇ〜、れぇ!さようならぁ!!」
07/02 23:18 佐々木真里「では父兄の方は懇談会がありますので体育館にいらしてください。」
07/02 23:19 黒沢カオル「優、先に帰っててくれる?お留守番お願い。」
07/02 23:20 安岡優「わかったぁ〜、ゆーじ帰ろ!」
07/02 23:20 ト書き「ランドセルを背負い、雄二を抱いて帰る優。」
07/02 23:42 酒井雄二「なぁ、優。」
07/02 23:43 安岡優「なぁに?ゆーじ。」
07/02 23:43 酒井雄二「もし良かったら我輩に父上と母上の話をしてくれないか?」
07/02 23:43 安岡優「……。」
07/02 23:44 酒井雄二「…優の気持ちが抑えられる範囲で良いんだ。」
07/02 23:45 安岡優「…お父さんとお母さんが死んじゃったのは僕が小1の頃…僕を迎えに来た時。」
07/02 23:46 ト書き「優は歩きながら悲しそうに話し始めた。」
07/02 23:47 安岡優「その日はすごい雨で、お父さんが車を運転してたんだ…僕とお母さんは後ろに座ってて楽しく話してた・・・そうしら。」
07/02 23:48 酒井雄二「そうしたら…?」
07/02 23:49 一般人(女)「母:優、今日もいい子にしてたのかな?」
07/02 23:56 安岡優「うん!でも、今日は雨だったから外では遊べなかったんだぁ…。」
07/02 23:57 一般人(男)「父:なんか隣のトラック、フラフラしてるなぁ…。」
07/02 23:58 安岡優「…その時…スゴイクラクションの音と一緒にお父さんの声が聞こえて…」
07/02 23:58 一般人(男)「父:危ない!!!」
07/02 23:58 効果音「ドー――ン!」
07/03 00:00 安岡優「僕が目を開けたら、お母さんは僕の上にかぶさってて…」
07/03 00:02 酒井雄二「…かばってくれてたんだ、優の事を…。」
07/03 00:02 安岡優「僕だけはかすり傷だけで済んだのに…お父さんもお母さんも…トラックの運転手さんも…。」
07/03 00:03 酒井雄二「なんて酷い運転手なんだ!!」
07/03 00:05 安岡優「お酒を飲んでたんだって…薫兄ちゃんもてつ兄ちゃんも陽一兄ちゃんもスゴク泣いてた…僕何がなんだかわからなくて…。」
07/03 00:06 酒井雄二「…そうだったのか…。」
07/03 00:10 安岡優「あの日、僕の事を迎えに来なければ…ごめんなさい…。」
07/03 00:11 酒井雄二「……優…ありがとう、話してくれて。つらかったね…苦しかったね…。」
07/03 00:19 安岡優「僕が奪っちゃったんだ…お父さんとお母さんの命…だからきっと、お兄ちゃん達は僕の事嫌いだよ…。」
07/03 00:23 酒井雄二「そんなことは絶対にないよ!」
07/03 00:24 安岡優「datte」
07/03 00:24 酒井雄二「うん?? でもとにかく・・大丈夫だと思うよ俺はね」
07/03 00:28 ト書き「そういって雄二は優のほっぺに前足で軽くたたいた。」
07/03 00:29 酒井雄二「優、雨が降りそうだよ?早く帰ろう、な?」
07/03 00:30 安岡優「そうだね・・・。薫兄が干してくれた洗濯物、濡れちゃうよね!雄二、急いで帰るからしっかりつかまっていて!!」
07/03 00:32 ト書き「帰るペースをあげるためダッシュをする優。しっかり掴まりながら雄二は考え事をしていた。」
07/03 00:34 酒井雄二「(この子はずっと小さな心でずっと悩んでいたんだ・・・。それにしてもこの兄弟、本当に不器用だよな:苦笑)」
07/03 00:36 安岡優「・・・?雄二なに笑ってるの?ふふ、変な雄二〜。」
07/03 00:37 酒井雄二「変ってナンデスカ、変って。(いつもの優に戻りつつある、かな?)」
07/03 00:54 安岡優「やっぱ変だよ〜雄二・・」
07/03 01:09 村上てつや「懇談会って疲れるなぁ〜つまんねー話ばっかり…。」
07/03 01:10 北山陽一「仕方ないよ、親の自慢大会みたいなもんなんだから…。」
07/03 01:10 黒沢カオル「…いいよ、お前等は聞いてるだけだったんだから…長男って損だよなぁ…。」
07/03 01:11 村上てつや「優の事誉められたんだから文句を言うな!!」
07/03 01:12 北山陽一「『うちの子と同い年とは思えないぐらいにシッカリしてて…』だもんね…。」
07/03 01:13 マネージャー竹内「陽一ぃ〜!!」
07/03 01:14 黒沢カオル「あっ、陽一と同い年の竹内君じゃん!」
07/03 01:14 マネージャー竹内「チョット陽一を借りていきます!!頼む、参考書選んで〜!」
07/03 01:14 ト書き「有無を言わさず陽一を連れて行く竹内。」
07/03 01:15 北山陽一「すぐ帰るからぁ〜…!!!」
07/03 01:15 村上てつや「嵐のように去っていったな…竹内と陽一。」
07/03 01:16 黒沢カオル「…てつや、どうして優は俺たちに甘えたりしないんだろうな…。」
07/03 01:17 村上てつや「ぁん?どういう事だよ。」
07/03 01:18 黒沢カオル「優はワガママも言わなければ、甘えたり、ダダをこねたりもしない…。」
07/03 01:18 村上てつや「それは俺達が大変だろうからって…そう思ってるからじゃねぇの火?」
07/03 01:19 ト書き「”火”じゃなくて、”か?”ですよ…。」
07/03 01:19 黒沢カオル「本当にそれだけなのかな…もしかしたら…。」
07/03 01:19 村上てつや「…もしかしたら、何だよ…。」
07/03 01:21 黒沢カオル「あいつ…。」
07/03 01:24 村上てつや「いい加減にしろよ…少し優の事信じてやろうぜ…アイツはあいつなりに頑張ってるんだ。」
07/03 01:26 黒沢カオル「でも現に!…三者面談のプリントや、今回の授業参観のお知らせだって陽一が手紙を見つけなかったら知らなかっただろ?」
07/03 01:26 村上てつや「そうだけどよ…。」
07/03 01:27 黒沢カオル「俺たちの事避けてるのかもしれない…俺を避けてるのかもしれない。」
07/03 01:33 村上てつや「薫兄…優の前でそういう顔するなよ。…幾ら兄貴でも許さねぇからな。」
07/03 02:24 黒沢カオル「・・・そんなこと・・・分ってる。」
07/03 02:27 村上てつや「・・・とにかく、だ。優は俺達の大切な弟だろ?それでいいじゃんか。難しく考えすぎると・・・はげるぞ?」
07/03 02:29 黒沢カオル「はげません!・・・サンキュ、てつや。ちょっとは楽になった・・・(苦笑)。さてっと、早く帰らないとな。優お腹空かしてるだろうし!」
07/03 02:31 ト書き「そういって村上の頭をポンポンと軽く叩くと黒沢はにっこり微笑んで歩き出した。後を追うように村上も歩き出す。」
07/03 02:49 安岡優「お兄ちゃん達、まだかな〜?」
07/03 02:51 ト書き「急いだおかげで、雨に降られず家に辿り着いた優と雄二。案の定、お腹をすかせて兄の帰りを待っていた」
07/03 02:52 酒井雄二「なんかますます雲行き怪しくなってきたよ。急いで正解だったね」
07/03 02:53 安岡優「うん。お兄ちゃん達大丈夫かなぁ。傘持ってないだろうし」
07/03 02:55 ト書き「優は、洗濯物を取りこみながら独り言とも、雄二との会話ともつかない風に喋っていた」
07/03 02:58 酒井雄二「(今夜は荒れる・・・かぁ・・。まるで一家の心のように天気が変化してるよなぁ・・)」
07/03 03:00 ナレーション「雄二は、昼間のてつやの言葉がずっとひっかかっていた」
07/03 04:54 安岡優「…どしたの、ゆーじ。考え込んじゃって。」
07/03 04:59 酒井雄二「いや、菓子パン食べたいなって…(血が繋がってない…って言ってたよな。優は知ってるのか…?いや、まだ聞くのは…)」
07/03 05:03 安岡優「菓子パン? ゆーじそう言うのも食べるの?」
07/03 05:09 ト書き「あったかなぁ……と呟きながら、優はいつもの棚を探し始めた」
07/03 05:10 酒井雄二「いや、なければいいよ。気分で言っただけだから……?!」
07/03 05:11 効果音「ドターンッ!」
07/03 05:13 ト書き「なかなか戻らない優を心配してキッチンの方へ向かった雄二の耳に、爆音にも思える音が届いた」
07/03 05:13 酒井雄二「優っ?!」
07/03 05:14 ト書き「そこで彼が見たのは、踏み台に使っていた椅子から落ちて倒れている優の姿だった」
07/03 05:15 酒井雄二「優、優大丈夫か? はっ!(これは……)」
07/03 05:16 ト書き「ヌルリとした感触に、雄二は愕然となった。」
07/03 05:17 酒井雄二「(倒れた時頭をぶつけて割れたのか? このままでは優の命が……)」
07/03 05:19 ト書き「どうにかしようにも猫の身では何も出来ず、歯噛みするかのように悔しがる雄二の耳に、天の助けとも言える声が聞こえた」
07/03 05:19 黒沢カオル「ただいま〜」
07/03 05:20 村上てつや「ったく、急に雨に降られるなんてついてねーよなぁ〜」
07/03 05:20 酒井雄二「兄貴たち、帰ってきた!」
07/03 05:21 ト書き「雄二はこの状況を知らせるべく、玄関先へと駆けて行った」
07/03 05:22 酒井雄二「にゃあにゃあにゃあっ!(大変だ、すぐ来てくれ〜!!)」
07/03 05:23 村上てつや「お、雄二、おとなしくしてたか? 優は部屋か?」
07/03 05:24 酒井雄二「にゃーにゃにゃあにゃっ(それどころじゃないです、その優が大変なことに!)」
07/03 05:25 村上てつや「なんだよそんなに鳴いて。あぁ、これか?お前の大好物の菓子パン買って来たんだ。匂いでわかんのか?」
07/03 06:07 酒井雄二「うにゃん!にゃおん!!(違います!付いてきて下さい!)」
07/03 06:14 ト書き「黒沢・村上に背を向けて、優が倒れている台所に向かう猫・雄二。」
07/03 06:16 黒沢カオル「なんか“付いてこい!”って言われたような。」
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