-ゴスドラマ過去ログ:14701-14800-
08/06 23:33 ナレーション「大体3ヶ月をかけて各地を巡ってきた6人だが、5人が集まった場所に戻る時は殆ど日数をかけずに、戻って来れた。」
08/06 23:34 北山陽一「さて…何から話しましょうかね…。」
08/06 23:52 黒沢カオル「最初から。」
08/07 00:20 安岡優「そだね、色々ややこしいし…。」
08/07 00:56 北山陽一「でもさすがに『かくかくしかじか』じゃ終らせられないでしょう。」
08/07 01:12 村上てつや「しょうがねぇわなぁ」
08/07 07:29 酒井雄二「早く話してくれ!」
08/07 07:52 北山陽一「では、最初から・・・」
08/07 07:57 佐々木真里「………」
08/07 09:04 ト書き「北山はゆっくり話し出した。」
08/07 09:36 安岡優「分かりやすくね?」
08/07 09:36 村上てつや「早く教えろ!!」
08/07 09:38 黒沢カオル「あ・・・あと〜手短にお願いします〜」
08/07 09:56 北山陽一「えっとですねぇ…まず、殺した動機。」
08/07 09:56 酒井雄二「ふむ」
08/07 09:59 北山陽一「薫さんのおっしゃる様に、『万能薬』という線もあったんですが。普通それなら、遺体から血が抜き取られていなければなりません。ですが、俺達が見に行った時には地面に大量の血溜りが出来ていました。なのでこれは当て嵌まりません。」
08/07 09:59 黒沢カオル「…あっ……」
08/07 10:01 北山陽一「それに…カジノの、元オーナーの話し憶えてますか?あの場所には、鉱脈があるという。」
08/07 10:02 ト書き「一同、それぞれ頷いた」
08/07 10:04 北山陽一「ですので、これは俺の想像になりますが。元々あの場所は、ドラゴンによって利益を得ていた…だが、近くに鉱脈がある事を知ってドラゴンが邪魔になった。」
08/07 10:04 佐々木真里「そんな…理由で、殺すのか…?」
08/07 10:09 北山陽一「金には、目が眩むでしょう。それに、多分ドラゴンに止められたと思います。」
08/07 10:10 村上てつや「何だか…聴く程むかついてくんなぁ…胃が。」
08/07 10:13 北山陽一「そして、手段は。村上さんが、持っているようなガンアームズを用いて、鉄の棒を突き刺したんだと。」
08/07 10:15 安岡優「鉄の棒?…でも、ドラゴンのウロコは堅いし、突き刺さる訳無いよ」
08/07 10:16 北山陽一「うろこの上からならね。」
08/07 10:16 酒井雄二「陽一…」
08/07 10:18 北山陽一「すいません、あの時、ここから、脊髄を通って、口の中に鉄の棒が突き出ていましたよね?」
08/07 10:18 ト書き「そう言って、北山は頭部と首の境目を指で指してみせた」
08/07 10:22 北山陽一「逆、なんですよ。首の後ろから突き刺したのは出来ないかもしれない。でも口の中から発射されたなら易々と脊髄まで到達出来ます。」
08/07 10:24 黒沢カオル「でも、口が開いた瞬間を狙うなんて、出来る?」
08/07 10:26 北山陽一「開けさせれば良いでしょう?真里さん。俺はあの村の文献を読んだ時、不思議な事をやるなぁ、と思った事があったんです。『赤ん坊を、ドラゴンの口に入れる』という。」
08/07 10:27 佐々木真里「あっ…」
08/07 10:30 北山陽一「赤ん坊にガンアームズを持たせて、そのままドラゴンにくわえて貰えば良い。とても、不安定なやり方ですが、成功すれば確実にドラゴンを殺せる。…赤ん坊の命は無いかも知れませんが」
08/07 10:34 ト書き「そこで、北山は水差しから一杯水を貰った。」
08/07 10:39 北山陽一「俺が、この候補者のリストを貰いに行った時、実際医者が火傷をした赤ん坊の、治療をしてましたしね。」
08/07 10:48 ト書き「こつ、こつ、と机を一定のリズムで人さし指で打つ。」
08/07 10:50 北山陽一「多分、でっちあげだろうと、何だろうと、『犯人』が見つかれば、自分達には利益しか残らない。何たって…被害者ですもん、ドラゴンを殺された。」
08/07 10:52 村上てつや「真里が、俺達が逃げ出さないように、監視役として旅に同行したのは…」
08/07 10:54 北山陽一「彼女、真里さんが『何も知らなかった』からです。」
08/07 10:55 ト書き「真里が、何か耐え難い重圧に俯いた。その肩に腕を回して、酒井が抱いてやる」
08/07 11:06 酒井雄二「大丈夫ですよ…俺がついてます。」
08/07 11:14 佐々木真里「・・・・・・」
08/07 11:33 黒沢カオル「・・・利用・・・されただけだったの・・・?」
08/07 11:45 佐々木真里「(…そうなのか…?私は…利用、された…?)」
08/07 12:32 黒沢カオル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・っつ」
08/07 13:13 村上てつや「大丈夫か?」
08/07 13:30 佐々木真里「う・・・・・」
08/07 13:53 ト書き「そのまま、真里は黙ってしまった」
08/07 14:35 酒井雄二「・・・・・・・・・・」
08/07 15:39 北山陽一「真里さん…」
08/07 15:46 ト書き「声を詰まらせた真里女史の肩を、酒井は安堵させるように軽く二度三度叩いた。そのまま、肩をぐっ、と掴む」
08/07 15:53 北山陽一「でも。…もう一つ……あるんですよ。」
08/07 15:53 黒沢カオル「え?」
08/07 15:54 北山陽一「『どうしてドラゴンは死んだのか』…という。」
08/07 15:55 安岡優「ドラゴンは殺されたんでしょっ!?」
08/07 15:56 北山陽一「ドラゴン程の生命力と魔力を持った生物が、そう簡単に死ぬとは思えませんよ。」
08/07 16:01 黒沢カオル「それは…多分……」
08/07 16:01 北山陽一「え?」
08/07 16:02 黒沢カオル「あのドラゴンは…とても…とてもとても……優しかったから。反撃に転じたら、口の中の赤ん坊も殺してしまうと思ったから…」
08/07 16:03 安岡優「…だから、殺されたって…?」
08/07 16:04 酒井雄二「そんな!人間の人生など、たかだか数十年なのにっ!どうしてそんな事を!?」
08/07 16:06 黒沢カオル「俺も、ドラゴンに命を貰ったから…判る気がするんだよね。…俺の場合はちゃんとそのドラゴンは生きてるよ?」
08/07 16:13 村上てつや「薫・ゥゥゥゥ・」
08/07 16:39 安岡優「それで!!こんなに、やさしいドラゴンを殺したのは誰なの!!」
08/07 16:52 酒井雄二「そうです!それはいったい・・・。」
08/07 17:09 ナレーション「黙り込んでしまう6人。」
08/07 17:47 北山陽一「…もう、誰にも判りませんよ…多分、直接手を下したのは村の人達に変わりありませんしね…」
08/07 17:49 村上てつや「なぁんか、隠してるって感じだな?あぁ?賢者の北山さん?」
08/07 17:51 北山陽一「凄まないでくれません(笑)?…どの道…殺された本人でないと…」
08/07 17:52 黒沢カオル「北山の想像でも推測でも良いよ!…どうして、彼が命を手放す事になったのか、知りたい!」
08/07 17:54 北山陽一「人間で云う所の“致命傷”でしたし…もしかしたら、自殺なのかも知れません。」
08/07 17:54 安岡優「じ…さつ…?」
08/07 17:55 北山陽一「だから。これは、俺の推測論であり、俺の頭の中の想像であって、事実では無いんですってば!」
08/07 17:56 ト書き「呆然と、口を開いた安岡に北山は慌てて両手を振った。」
08/07 17:58 北山陽一「あんまり、長い時間を生き過ぎて、もういいや、とか『諦めた』可能性もあるな、と。だから、自分の傷を癒しもせずに、そのまま死んでいたのかもしれないなーなんて。」
08/07 17:59 酒井雄二「本当に…お前の推測論で、本人じゃなきゃ判らんな…それは」
08/07 18:00 北山陽一「でしょう?」
08/07 18:01 村上てつや「それじゃ、村人に聞くしかないな。」
08/07 18:18 北山陽一「ええ、重要参考人です」
08/07 18:28 佐々木真里「私の村に戻ろう、みんな!」
08/07 18:30 黒沢カオル「そうしよう・・・。」
08/07 18:43 北山陽一「(小声で)何か・・・・引っかかるな」
08/07 18:49 酒井雄二「何が?」
08/07 18:54 北山陽一「ん?いやべつに。」
08/07 18:59 酒井雄二「隠し事は、なしですよ。」
08/07 19:16 北山陽一「何も隠してなんか…」
08/07 19:18 酒井雄二「本当ですかぁ〜?」
08/07 19:24 北山陽一「・・・・・・・・・ほ・・本当です・・・・」
08/07 19:41 酒井雄二「だったらいいんですけど。」
08/07 20:12 村上てつや「今日は、もう遅いから明日にするか!……おい!薫!めし!」
08/07 20:16 黒沢カオル「え?…うん。ちょっと待っててね。あんまり、材料がないから簡単なやつでいいよね。」
08/07 20:55 安岡優「お腹すいたねぇ〜」
08/07 20:57 佐々木真里「………」
08/07 20:58 酒井雄二「……無理するなよ(真里の肩を抱き寄せて)」
08/07 21:07 佐々木真里「ぁ・・・あぁ・・・」
08/07 21:09 黒沢カオル「はあ・・・・・・」
08/07 21:09 安岡優「薫。大丈夫?体」
08/07 21:10 黒沢カオル「・・・・・・・・・・・・・だいじょうぶ」
08/07 21:10 効果音「どさ!」
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