-ゴスドラマ過去ログ:15401-15500-
08/11 11:40 佐々木真里「・・・大丈夫だよ・・・。雄二・・・どうしたの・・・?」
08/11 11:43 酒井雄二「・・・・・・・・・・」
08/11 11:58 佐々木真里「全く…吟遊詩人が女に甘えるようじゃまだまだだよ。」
08/11 12:00 酒井雄二「済まない…ただ、優や薫の強さが羨ましくなって…自分の命までも顧みないそんな姿が…。」
08/11 12:00 佐々木真里「雄二…。」
08/11 12:02 酒井雄二「本当は自分が1番命を軽く考えているのかもしれない…情けないな…。」
08/11 12:02 佐々木真里「…らしくない…雄二らしくないよ!!もっと前向きになりなよ!あの子達の強さは確かに凄いよ…けど、雄二には雄二にしかない強さがあるじゃない!!」
08/11 12:03 酒井雄二「真里…。」
08/11 12:04 佐々木真里「戻ろう、雄二…優や薫の所へ…。」
08/11 12:04 ト書き「そう言うと先に家に入る真里。その後に続く雄二。」
08/11 12:06 村上てつや「おっ、真里!雄二は?」
08/11 12:07 ト書き「黙って指を後ろに向ける真里、そして台所に入っていった。」
08/11 12:07 北山陽一「雄二…座ったら?」
08/11 12:07 酒井雄二「・・・・・・。」
08/11 12:08 安岡優「ゆーじ…さっきはゴメン…。」
08/11 12:08 黒沢カオル「…ゴメンなさい…。」
08/11 12:09 村上てつや「優も薫も恐かったらしいんだ…自分がいつドラゴンみたいに殺されるか分からなくて…不安だったんだってよ。」
08/11 12:11 北山陽一「傷付いていたんだよ…だから、もう同じ目にあわせたくないって思ってそういう道を選択脇に入れたんだって…。」
08/11 12:12 酒井雄二「…そうですか…。」
08/11 12:13 黒沢カオル「僕人間は嫌いだよ…けど、雄二は好き。陽一やてつや、もちろん真里さんも…。」
08/11 12:15 安岡優「僕の短い命で、永遠の命を持つドラゴンが生き返ってくれるならって…僕よりドラゴンの方が人間を愛してるからって…そう思ってた。」
08/11 12:16 ト書き「優は雄二の傍に行き雄二の目をしっかり見て話した。」
08/11 12:17 安岡優「きっと僕等が人間を嫌いだから…今回みたいにドラゴンが犠牲になっちゃったんだ…。だから、もう犠牲は出したくない…それだけなんだ。」
08/11 12:19 酒井雄二「…強いな…優や薫は…。」
08/11 12:21 黒沢カオル「強くないよ…特殊な人間に生まれてきたから…逃げる事で自分を強く見せてるんだよ。おばあちゃんがよく言ってた。」
08/11 12:25 一般人(男)「特殊な我々は、こうやってモンスターや魔法で自分を守ってる…弱い部分を見せれば、命が狙われる…昔からこの道の人々はそうやって生きてきた。」
08/11 12:24 安岡優「ルドルフ様…!」
08/11 12:26 村上てつや「俺等人間には到底わからない世界だな…。」
08/11 12:27 酒井雄二「…ドラゴンを殺したのが人間だなんて…俺等と同じヤツなんてな…情けない。」
08/11 12:28 ト書き「雄二は下を向き肩を震わせていた。」
08/11 12:29 酒井雄二「命を軽く考えているのは人間だな…優や薫は俺たちの何億倍も命の尊さがわかっているんだな…。」
08/11 13:15 黒沢カオル「雄二……」
08/11 13:29 安岡優「違うよ。…雄二。僕は…ホントは、軽々しくドラゴンを生き返らせるって言ったんだ。」
08/11 13:31 酒井雄二「……。」
08/11 13:31 黒沢カオル「最初に言い出したのは僕だよ…優はそれに同意してくれただけなんだ。」
08/11 13:35 北山陽一「ルドルフさん…優や薫の命と引き換えじゃなくて、ドラゴンを蘇らせるって事は出来ないんですか?」
08/11 13:35 村上てつや「陽一…!?」
08/11 13:36 北山陽一「人間の勝手じゃないってわかった…優や薫の優しさなんだって…。どうなんですか?ルドルフさん。」
08/11 13:38 一般人(男)「難しいな…2人はまだ術を使うには幼い…奇跡的に命を取り留める確立はゼロに近い…。」
08/11 13:39 村上てつや「ダメなのか!?」
08/11 13:40 一般人(男)「ただ1つ…太古の昔に魂だけを一時的に呼び戻すという術があり、その術ならば命は失わずに済む…ただ…。」
08/11 13:40 北山陽一「ただ!?」
08/11 13:41 酒井雄二「一時的な物で、永遠にその場には留まらないということでしょう。」
08/11 13:43 一般人(男)「そうだ。それに、失敗をすればその魂が2人に乗り移り二度と自分の魂を呼び戻す事は出来ん…成功したとしても莫大な体力を消耗し、深い眠りにつき1年間は起きない…。」
08/11 13:45 村上てつや「何だよ、それっ…!!」
08/11 13:47 安岡優「……。」
08/11 13:47 黒沢カオル「……。」
08/11 13:48 酒井雄二「……あのですね。…魂を呼び戻すって事は、あの死体に魂が戻る…?それとも二人のうちどちらかに御降臨?」
08/11 13:49 北山陽一「雄二さん、何言ってるんです!」
08/11 13:54 酒井雄二「それとも、『魂』とか云うモノがこの場に来るんですか?」
08/11 13:59 村上てつや「雄二お前・・・!!」
08/11 14:04 酒井雄二「『口寄せ』するなら、身体をお貸ししますがねぇ…“魔力”は無いですけど…俺にも得意技があるんですよ?」
08/11 14:05 安岡優「…雄二…」
08/11 14:06 村上てつや「いい加減にしろよ!嫌味か?優や薫がどれだけ苦しんでると思ってんだよっ!!」
08/11 14:09 酒井雄二「二人が死ぬ事も、一年間眠りにつくのも。俺は見たくないんです。」
08/11 14:17 ト書き「黙り込む一同」
08/11 14:26 村上てつや「あのなぁ…いいか、俺たち全員がそれぞれ仲間に対してそう思ってるんだよ。俺だってゴメンだ。もちろん、お前が眠りっぱなしなのもな。」
08/11 14:28 酒井雄二「・・・・・」
08/11 15:39 一般人(男)「…皆さん。私は、ドラゴンを生き返らせようとは思っていません。それが良い事だとは、どうしても思えない。…遺体を、あるべき場所に還す事は、頼まれていましたからね」
08/11 15:48 黒沢カオル「……そうなんですか…。」
08/11 16:26 村上てつや「どうすっかなー…」
08/11 18:31 一般人(男)「黒沢君、寝る前に…ちょっと、良いかい?」
08/11 18:32 黒沢カオル「あ。…はい…」
08/11 18:32 ト書き「ルドルフに手招きされて、黒沢は洞窟の外へ向った」
08/11 18:34 一般人(男)「…君は、若い。それ故に、まだ魔力は力不足とも言える。」
08/11 18:34 黒沢カオル「…はい。」
08/11 18:36 一般人(男)「僕はそれを責めている訳じゃないんだよ?……石が…全ての石が、一人の主を選ぶなんて、僕は文献以外じゃ見た事がない。」
08/11 18:36 黒沢カオル「そう…なんですか?」
08/11 18:38 一般人(男)「そうなんだよ(笑)。だから、こうして生きているうちに本物を目の前にして、凄く嬉しいよ」
08/11 18:39 ト書き「黒沢はルドルフにつられて、はにかんだような笑みを浮かべた」
08/11 18:39 一般人(男)「ああ…丁度、今夜はふたつの月が、綺麗に見えるね。」
08/11 18:40 ト書き「ルドルフは二人を照らす、明るい銀の月と、血のように赤い月を見上げた」
08/11 18:42 一般人(男)「ここに、座って。瞑想する時の君のやり方で、良いから。そしたら石を出す。…5つ全部。並べ方はどうだって良い。」
08/11 18:43 黒沢カオル「…え?あ、はっ、はい。」
08/11 18:44 ト書き「言われた通り、石を統べて目の前に置くと、黒沢はあぐらをかいた」
08/11 18:44 一般人(男)「眼を閉じて。………何が見える?」
08/11 18:46 黒沢カオル「何も。…ただ、目をつぶった時の…瞼の裏側しか…」
08/11 18:47 一般人(男)「良い答えだ。ここでいきなり『何か見えた』とか言う人物が多いんだよね(笑)…今は何も見えなくて正しい。」
08/11 18:49 黒沢カオル「…(何を…されるんだろう)………」
08/11 18:51 一般人(男)「黒沢君、君はこれから何があっても、眼を開けちゃいけない。…そうだな、眠くなったら寝ても良い。でも、起きるまで眼を開けちゃ駄目だ。集中して…、あ、こら。息は止めなくていいからね?」
08/11 18:52 ト書き「息を止めていた黒沢に、ルドルフは苦笑の混じった声音で告げた」
08/11 18:54 黒沢カオル「…眼を、閉じているだけで…?」
08/11 18:57 一般人(男)「そう。薄目を開けるのも駄目。」
08/11 18:59 ト書き「そう言ったルドルフの気配を感じられなくなり、黒沢は真っ暗闇の中で、独り、ぽつん、と宙空に浮いているような感覚を感じ始めた。」
08/11 19:00 黒沢カオル「(…眠くなったら寝てもいい…って、外で夜明かしする…のか…?」
08/11 19:01 ト書き「自らの呼吸の音が聴こえる程、周囲は静まり返っている。」
08/11 19:03 黒沢カオル「…(あ、れ?」
08/11 19:04 ト書き「眼の裏側に、一瞬ではあるが『何か』が見えた様な気がして、黒沢は眼を開きそうになった」
08/11 19:05 村上てつや「声のみ>おいおい…こいつ、駄目なんじゃねぇの?」
08/11 19:06 酒井雄二「声のみ>…頑張ってもらわねば、何とも。 使う度にぶっ倒れられるのもねぇ…」
08/11 19:07 黒沢カオル「えっ……てつ…と、雄二…?そこに、いる…?」
08/11 19:08 村上てつや「声のみ>違うよ。…って言ってンの。聴こえてっか?」
08/11 19:08 黒沢カオル「聴こえてるよ。」
08/11 19:11 酒井雄二「声のみ>んー…意思の伝達をしている。これもしくは会話と成り、まぁ、直接鼓膜を伝導している訳ではありませんが。…中々やりますね。主殿?」
08/11 19:12 黒沢カオル「本当に…てつと雄二じゃない…?」
08/11 19:13 村上てつや「なに言ってんだからわかんねえよ、お前はよー」
08/11 19:14 黒沢カオル「え?…てつ?」
08/11 19:15 北山陽一「声のみ>まぁ、世の中には似ている声の人なんて、顔がそっくりな人よりも沢山いらっしゃいますからね。…もしかしたら、貴方にはそういう風に聴こえているだけで、本当は違うのかもしれませんよ?」
08/11 19:16 黒沢カオル「陽一…も、そこに居るんだ。」
08/11 19:17 村上てつや「あ?お前何言ってンの?…ここには俺しかいねぇよ。」
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