-ゴスドラマ過去ログ:701-800-
小林社長「真里ぃっ!!(号泣)」
佐々木真里「…ここは…あたし…」
村上てつや「お前また倒れたんだよ。ったく、あんまり心配させるなよ。」
佐々木真里「た・・倒れ・・たの・・・?」
小林社長「そうだ。頼むからこれ以上心配かけないでくれ、父さんも胃に穴があいてしまうよ。」
佐々木真里「北山くんは…?」
小林社長「心配しなくても、大丈夫だ」
村上てつや「そうだよ、あいつなら大丈夫だから今は休め」
ト書き「うん。…ありがとう……みんな。」
佐々木真里「ト書き・・・それあたしのセリフ・・・。」
ト書き「そう言うと、真理はすやすやと寝息をたてて眠ってしまった。」
一般人(男)「(医者)すいません。佐々木さん、お嬢さんの事でお話がありますので来てください。」
小林社長「はい…。(病室を出て行く)」
村上てつや「(…戻ってきたら、真実がわかる…か。)」
酒井雄二「先輩、二人が元気になったら演奏したいですね。」
村上てつや「そうだな。(真理の頭を撫でながら)早く元気になれよ真理。」
小林社長「あの、君と真理はどういう関係なのかな?」
村上てつや「・・・・友達です。」
小林社長「・・・そうか。では、ちょっと行って来るよ、真里。ゆっくり休むんだぞ。」
ト書き「もう真理は、ぐっすり眠り全然聴いていなかった。 」
酒井雄二「どうします?北山さんとこに行きますか?」
村上てつや「いや。俺、こいつのそばにいとくから、お前北山の様子見てきてくれないか?」
酒井雄二「えっ?あ〜はい、わかりました」
ト書き「と北山の病室へむかった酒井であった・・・。」
村上てつや「(真理の手を強く握り)真理!……ごめん。」
ト書き「真里への取り留めの無い想いと無理をさせてしまったことの自分の不甲斐なさに、村上は唇をかみ締める。」
効果音「コンコン(北山の病室前)」
酒井雄二「失礼しま〜す!。」
北山陽一「do」
安岡優「”do”って…もう、陽一は大丈夫みたいだよ。さっきお医者さんが栄養剤をくれたから、今日はもう帰って良いってさ☆」
黒沢カオル「でも良かったよね、陽一先輩の顔色良くなったし。(^^) あ、ところで雄二…真里さんの方は?」
酒井雄二「今は寝てるよ…お父さんがお医者さんに呼ばれて状態を説明されてると思う。」
北山陽一「…みんなはさぁ、どうしてこの学校に入ろうと思ったの?ここは学費も馬鹿にならないし…音楽が好きなだけじゃやっていけない…才能もなくちゃいけない。」
安岡優「…みんなはさぁ、どうしてこの学校に入ろうと思ったの?ここは学費も馬鹿にならないし…音楽が好きなだけじゃやっていけない…才能もなくちゃいけない。」
北山陽一「リピートするなよ…。」
黒沢カオル「俺はただ音楽が好きだからやってます。将来も音楽関係の仕事につきたいと思ってるんですよ。」
酒井雄二「俺は才能ないっすけど、音楽好きなら誰にも負けません!両親もここに来るのを進めてくれましたし。」
安岡優「陽一は…?」
北山陽一「…ピアノが好きだから…ピアノしかないから、俺には…。」
黒沢カオル「安岡先輩はどうしてこの学校に入ったんですか?」
安岡優「俺もみんなと同じ、バァイオリンやピアノを弾いたり聴いたりするのが好きなんだ。簡単な理由だけど。」
酒井雄二「なんだか聴いていて不思議な気持ちになりますよ、お2人の演奏は…。やっぱり世界一のバイオリニストとピアニストを目指しているんですか?」
安岡優「…(微笑みながら)世界一ねえ…。」
北山陽一「なりたいね・・・」
黒沢カオル「?ところでどうして急にそんな事聞いたんですか?北山先輩…。」
北山陽一「…今度の秋のコンクールでダメだったらさ、学校辞めようって思って…。」
ゴスペラーズ「(北山以外)えっ?」
安岡優「何言ってるんだよ!そんなこと言ったら真理が悲しむよ!!」
黒沢カオル「そうですよ!!それに僕、北山先輩のピアノ好きだし・・・」
安岡優「ピアノで真理を食わしていくって言ってたじゃんか!!」
北山陽一「でもさ…」
ト書き「陽一は一度言葉を切ってから大きく息を吸い込んだ」
北山陽一「才能無いからさ…俺。優や真里、村上みたいに才能がたくさんの有名な先生達に評価されてるのに、俺はみんなから後ろ指刺される一方、もう疲れたよ…。」
安岡優「陽一・・・。」
北山陽一「今度のコンクール、優秀者4名は留学が出来るらしいんだ…。まぁ、真里に優、てつやも入るから残りの1名争いになるはず。」
安岡優「なら、それを陽一が取れば良いじゃない!陽一の臆病者!弱虫!ど〜して、そうやって弱気になるのさっ!一緒に頑張ろうよ!」
北山陽一「簡単に言うなよ!俺の事情をお前は知ってるだろ!?」
安岡優「知ってるさ!!今まで陽一がどれだけ頑張ってきたか、ほかの誰よりも努力してるの、知ってる。だから言ってるんじゃないか!! 今までの努力ムダにするのか?!」
酒井雄二「北山先輩。お願いします、留学して下さい。…日本のクラシック界はあなたにとって狭すぎるんだと思います。海の向こうに行けば…先輩の技巧は、正しく評価されますよ。」
北山陽一「もう、分からないんだ・・・・自分でも・・・。」
黒沢カオル「北山先輩…」
小林社長「・・・・・君には・・・日本は狭すぎる・・・。」
村上てつや「俺もそう思うぜ、北山…。諦めるなよ!俺はお前の事情を詳しくは知らないけど、お前はいかなくちゃいけない人材なんだよ。」
安岡優「てっちゃん!真里ちゃんは?もう平気なの?」
村上てつや「ああ、だいぶん落ち着いてきたからこっちに来てみると、こんな話してたからさ・・・。」
北山陽一「……ごめん。……俺もどうしていいかわからないんだ。」
ト書き「そう言って、顔を伏せてしまう北山。」
酒井雄二「じゃあ、真理先輩が留学してとお願いしたらあなたはするんですか?」
北山陽一「真理・・・先輩が・・・か・・・」
酒井雄二「そうです。真理先輩がそう言っても無理だなんて言うんですか?」
北山陽一「・・・・・・・・」
村上てつや「あ〜ぁ!お前みたいな根性なしには、もう真理をまかせておけないな!」
北山陽一「なっ!!そんなこと・・・・」
村上てつや「『そんなこと・・・・』なんだ?」
北山陽一「そんなことないよ・・・。ただ・・・自分自身がどっかいっちゃたみたいで・・・。」
村上てつや「…疲れてんだよお前。演奏も久しくやってないから自信なくしてんだろ?…それならよ、俺の作った曲弾けよ。凄い難しいヤツ、お前以外は弾けないような曲だからよ。」
安岡優「そうしなよ、陽一!自信がつくかもしれないよ!」
北山陽一「でも…」
黒沢カオル「聞かせてください。」
酒井雄二「北山先輩!」
北山陽一「うん…俺…がんばってみるよ!!ありがとうな!みんな。」
村上てつや「んじゃ、明日学校で渡すからよ!俺、今日は帰るから。じゃあなっ!」
小林社長「あっ、みんなここにいたか。」
ト書き「村上が帰って数分後、北山の部屋に真里の父が来た。」
小林社長「明日も学校ですから、早く帰りなさい。後、真里は明日も大事を取って学校を休むと、先生に伝えておいて下さい…。」
安岡優「わかりました。じゃあ俺たちも帰るよ、明日学校でね!!バイバイ、陽一〜☆」
ナレーション「そして次の日…正門では陽一の登校を今か今かと待っている村上、酒井、黒沢が居た。」
黒沢カオル「なんか村上先輩眠そうですね、さっきからずっとあくびばっかりで…。」
村上てつや「あたりめぇだつーの!帰ってから一睡もしないで、今日の朝だぞ!?この曲出来上がったの!!」
安岡優「まあまあてっちゃん、落ち着いて。それにしても陽一遅いね。」
酒井雄二「安岡先輩!いつの間に…。」
安岡優「はにゃ☆(久しぶりに出た!百万ドルの笑顔)」
黒沢カオル「北山先輩だ!!」
安岡優「陽一〜!(手をぶんぶん振る)」
北山陽一「・・・・・おはようございます。みなさん」
安岡優「眠そうねぇ」
村上てつや「お前のために曲書いてきたぞ!もっとやる気だせよ!」
北山陽一「ごめん。ありがと、てつ。」
安岡優「さっ、行こう!陽一しっかり起きなさぁ〜い!」
ト書き「足取り軽やかに教室へ向かう北山と安岡。」
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