-ゴスドラマ過去ログ:5201-5400- |
ナレーション「なんか違いません?」 ト書き「とりあえず、自販機の前に設置されたソファに腰掛けている3人。手にはそれぞれ購入した飲料が握られている。」 酒井雄二「で、どうしようか。」 安岡優「さっき、講議の続きは病院でって言ってた。」 酒井雄二「ああ、あれね。ヤス、ちゃんと聞くんだぞ?」 安岡優「はにゃ?うん。」 酒井雄二「もう少し、慎重に行動できないかなぁと。」 村上てつや「確かに、そうかもな。たまにヤスは突拍子もない行動するし・・・。」 ト書き「安岡はただ黙ってうつむいていた。」 酒井雄二「だけど、それがヤスの個性でもあるんだよな。俺はそんなヤス、嫌いじゃないよ。だから、1人で突っ走らず、俺達の事も頼ってよ。」 安岡優「酒井さん…!」 ト書き「酒井の胸に飛び込む安岡。」 ナレーション「ひゃー!私の酒井さんに…」 効果音「ドゴッ!バコッ!」 ト書き「酒井、村上、安岡の一斉の攻撃に、後方へ吹っ飛ぶナレーション。」 ナレーション「わっ、私だって酒井さんに頼りたいのにぃー!キィー!」 ト書き「ハンカチを噛み締めてヒステリックに叫ぶナレーション。」 村上てつや「ヤスはやりたい放題やってるけど、誰にも相談しないでひとりで思い詰めちゃうとこあるからな。」 安岡優「…ありがと、ふたりとも。ありがと…」 ト書き「そういいながら、ふたりに抱きつく安岡。」 ナレーション「あっ、私も…」 効果音「ドスッ!バコッ!」 ト書き「安岡の二段蹴りに、弁慶の泣き所を押さえて声も出せずにもがき苦しむナレーション。」 北山陽一「…一体、みんなでなにやってんですか?」 ト書き「病院内にもかかわらず騒ぎに騒いでいるメンバーと合流する北山。」 ナレーション「ンゴッ!はうあっ!くぅぅぅ〜…!」 ト書き「床を這いつくばるナレーションに気づきもせずに踏みつけ、更なるダメージを与える北山。」 村上てつや「おおっ、北山!黒沢、どうだった?」 ナレーション「(んんーっ!!!なんで私ばっかりこんな目にぃぃぃ〜!!!)」 北山陽一「ああっ、大丈夫ですよ。とりあえず安静が必要ですが。」 村上てつや「そんなこといって、いちばん安静にさせてないの、お前なんじゃないの?」 北山陽一「…そう、なのかもね。俺が追い詰めてるのかも…。」 ト書き「ふたりの会話が全く耳に入っていないかのように、じっと北山の首筋を見つめる安岡。」 北山陽一「…えっ?なに?」 安岡優「センセ・・・、ここ」 ト書き「ちょいちょい、と自分の首筋を指でさす、安岡。」 (管理人の手違いによりログ一部取得ミス…ま、いいか。管理人のぶち切れトークだったし…) 安岡優「(」 酒井雄二「dosita」 村上てつや「おまえら…二人して間違ってんぞ、そうとう動揺してるな。」 安岡優「僕ね、くろぽんに謝ってなかったんだ。自己満足って言われても良い、ちゃんと僕の気持ち伝える。」 酒井雄二「話し、蒸し返すようだけど、そう言うリーダーだって間違えてるゾ!」 ト書き「互いにツッコミ合っている場合なのかはともかく、彼等の明日はどっちだ?!」 安岡優「もう!二人とも僕は行ってくるよ〜くろぽんとこ!!」 村上てつや「おお!悪い悪い・・・」 酒井雄二「よし!いきますか!!」 ト書き「再び病院。In病室。」 黒沢カオル「やっ…やめ、駄目だって。そんなの。」 北山陽一「どうして?」 黒沢カオル「自分でできるよ、それくらい。」 北山陽一「そんなに動かないで下さいよ。切れて血が出ますよ」 黒沢カオル「お前が放してくれたら、怪我しないし何もないだろう?」 北山陽一「だって…こんなになってるじゃないですか。」 黒沢カオル「やだっ、こんなとこ誰かに見られたら恥ずかしいよぉっ」 北山陽一「大人しくしてたらすぐに終わりますって、それに俺、結構上手いんですよ?」 効果音「ぱちん…ぱちん…。」 北山陽一「足の指もやってあげましょうか?爪切り。」 黒沢カオル「自分でやるからいいっ。」 北山陽一「点滴の針入ってるからあんまり動かない様にって言われたでしょう?」 ト書き「むにぃ、と北山は黒沢の下唇に自分の親指を押し当てた。」 黒沢カオル「ぅううう〜〜〜っ」 北山陽一「あ、ニホンオオカミがきた。」 ト書き「からかうように言った北山を黒沢は睨み付けた。」 安岡優「くろぽん!!!」 ト書き「勢いよく病室の扉をあけ、3人が入ってくる」 黒沢カオル「あ、うぃっす。その様子だと竹内には見つからなかったみたいだな。」 ト書き「黒沢の言葉を聞き、3人は顔を見合わせた。」 安岡優「く、くろぽん!ぼく,僕ね・・・」 ト書き「そこまで言うと、安岡は思い切り息を吸い込んだ。」 安岡優「あのねっ・・・」 ト書き「少しとまどう安岡」 黒沢カオル「なに?安岡。」 村上てつや「おまえさ……。」 ト書き「唐突に、村上が安岡の頭を軽く鷲掴みにする。 安岡優「うひゃぁあっ」 ト書き「不意打ちをつかれ、驚く安岡。」 村上てつや「俺らテレパスじゃねーんだからよ、ちゃんと言いたい事は言った方がいいぜ?」 酒井雄二「なに?」 北山陽一「えっと、まぁ考えてるだけじゃ考え事は伝わらないってことですかねぇ。」 酒井雄二「当たり前じゃん、何言ってんの?」 村上てつや「じゃあ、俺ね酒井に一つ告白するわ。」 酒井雄二「は?」 村上てつや「前々から言おう言おうと思ってたんだけどさ…。」 ト書き「村上は酒井の肩を抱き、その顎を摘んだ。」 酒井雄二「なんだっ、このヤロー」 ト書き「村上の身体を押し退けて、3歩程の距離を取る。」 村上てつや「あのさ、食事制限する前に菓子パンが2個だか消えたって騒いだ時あったよな、あれ俺。」 酒井雄二「えっ、でもあの時は探したらちゃんとあった……けど?」 村上てつや「俺が近くのコンビニ行って戻しといたに決まってるだろ。」 酒井雄二「なんだよ〜でも、おいしかったからよしとしよう!!」 ト書き「さらに、酒井に詰め寄る村上。」 酒井雄二「な、なんだね?」 村上てつや「それとさ、3ヵ月ぐらい前に、事務所の前で落とし穴に落ちたよなぁ・・・お前。あれ掘ったのも、おれなんだ・・・へへ・・・」 酒井雄二「き・・・貴様かぁぁああああ!」 効果音「ドグワシャッ!」 村上てつや「いってぇぇぇええ!!!」 ト書き「酒井の上段回し蹴りが、村上の後頭部に直撃する。」 酒井雄二「あの時、すんげー痛かったんだぞぉ?!いくら年上だからって、こればっかりは許せねぇ!」 ナレーション「きゃ〜!酒井さ〜ん!!」 安岡優「あ・・・居たんだ〜。ナレーションさん。」 効果音「ぐさっ・・・」 ト書き「ナレーションの精神に、ダメージが与えられる。その数値は計りしれない。」 黒沢カオル「えっ……ここにナレーションさんがいるの?ってことは竹内とかに居場所がばれるって事なんじゃ…。」 ト書き「そう呟いた時、わざとらしく病室の外が騒がしくなった。」 マネージャー竹内「皆さんっ……あぁ、やっぱりここに居た。」 村上てつや「『やっぱり』って何だよ。」 北山陽一「………………。」 ト書き「北山は何も言わず、全員から視線を外し外の風景を見ている。」 酒井雄二「何か様っすか?」 ト書き「まだ完全に怒りがおさまっていない酒井、マネージャーをにらみつける」 マネージャー竹内「おっ、こっこわ・・・」 黒沢カオル「とりあえず…何の用件なのかな。仕事とか?」 マネージャー竹内「はい、ゴスドラマの事で。」 ト書き「真面目な顔をして、竹内は言った。」 一般人(女)「看護婦>クロサワさぁ〜ん、回診でぇ〜す。」 ト書き「その場の雰囲気をぶち壊す看護婦の声が病室内に響いた。」 一般人(女)「看護婦>すいませぇ〜ん、お見舞いの方は廊下か面会室でお待ちになって下さい〜。」 北山陽一「出ましょう。ヤス、俺と一緒に焙じ茶飲みに行かないか?」 ト書き「廊下に出ると、二人は売店のある一階へ下りていった。」 酒井雄二「……で?ゴスドラマで俺達をどうしたいの。」 ト書き「両腕を組み、酒井は壁に体重を預けて竹内にそう尋ねる。」 マネージャー竹内「ちゃんと、必要最低限のラインは引かれました。あとどう動いてみせるかは皆さん次第です。」 村上てつや「ふん……?」 ト書き「表情も変えず、村上は口元だけで笑った。」 マネージャー竹内「さっきナレーションさんに通達をお願いしたんですが、ちゃんと伝わってます?」 ナレーション「あ、いえ…それがぁ〜…。」 ト書き「妙な重圧感を感じるナレーション。」 ナレーション「まだ伝えてなかっ………。」 酒井雄二「リーダー、どうしますか?」 ナレーション「酒井とナレーションの言動は被ってしまった。」 ト書き「説明しなくても、それくらい分かる」 ナレーション「……そんな目で見ないで下さいよぉ〜。」 ト書き「村上はゆっくりとした一呼吸分の時間を置くと、口を開いた。」 村上てつや「とりあえず、北山とヤスが戻って来てからだな。」 ト書き「場面は自販機の前へと移動する。北山は開封した麦茶の缶を片手に褪せた色の椅子に座った。」 安岡優「北山さん…」 北山陽一「ん?」 安岡優「僕の事、嫌いになった?」 北山陽一「ブッッッ!」 ト書き「安岡の質問に北山は飲んでいた麦茶を吹き出しそうになるが、危ういところで留めた。」 北山陽一「なななななななんでまたそんな事をぉっ!」 |
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