-ゴスドラマ過去ログ:5001-5100-
村上てつや「薫は、サスケの事が大好きなんだよな?正直・・・もう一度、サスケのパートナーに戻りたい・・って思わないか?」
黒沢カオル「...お、思わないよ」
村上てつや「sixyoujikini 」
ナレーション「コホン。村上さん、しっかりしてくださいね。ーーー少し考えるそぶりをした後、薫は力なく答えた。」
村上てつや「(悪い…)」
黒沢カオル「そりゃ、サスケ君の事は今でも大好きだけど・・・でもパートナーに戻りたいんじゃないんだぁ・・・ただ大事な人なんだぁ・・・」
村上てつや「…そっか……サスケの事、信じてるんだな。…」
黒沢カオル「…てつしゃん。…あにょね。……サスケ君は…強い力を持ってる事に期待されて…石を使えた事も合わせて、にゃんだか苦しんでた時もあったって言ってた。…でも、辛い事や苦しさを経験すればそれを乗り越えた時強くなれるんだって…真理しゃんに教えて貰ったにゃ。だからね…あのね…。」
ト書き「もうちょっと傍にいて一緒に頑張ってほしいにゃ・・・とまたもや爪を立てて(先ほどは北山にだったが・・・)村上に飛びつく」
佐々木真里「北山くん、誰かの体内にあると石は例え「適格者」にも大した反応しないらしいの・・・村上君に少しだけ反応したのに確かめもしなかった・・・向こうに「適格者」が見つかって、その人の体内に入ってしまったら「石が不適任者と認める」か「死ぬまで」出てくる事はないのよ・・・サスケ様は・・・」
北山陽一「…うん?……うー…死んだかもしれない、でも死体は誰も見ていない。でも石は薫の眼腔に隠されていた。じゃあ石が不適任者だと認めた。それに、なんらかの感情を感じて、サスケ君は姿を消した。……って考えるのは早とちり過ぎる?」
佐々木真里「気絶した薫の傍にあった石を隠したのは私の父なの・・・でもサスケ様の体から出てきたって事は・・・「寝返った」というなら「生きているが適格者ではなくなった」となって不思議じゃない・・・石は「能力」のみで判断するわけじゃない・・・その魔法使いの全てで判断すると聞いたわ。」
北山陽一「ふ、ん…。なる、ほど。…じゃあ、最悪の場合も考えておかなければならない訳だ。……でも、変だな。」
佐々木真里「でも・・・・なに?」
北山陽一「いや・・・・。ところで薫はサスケ君のことをいまだ信じていますね・・・。本当はどうなんですか?何か理由があって悪の道へ・・・?」
佐々木真里「う・・・。あたしがおもうに理由なんてないと思うの・・・。薫はホントにサスケ様が好きだったからね。でもサスケ様、別れるちょっと前くらいから言動もおかしかったしな・・・。ふぅ・・・。てっちゃんもつらいだろうなぁ・・・。」
村上てつや「てつしゃん僕ね、サスケ君のことでずいぶん真理しゃんも苦しめた・・・。引きずるのは良くないってわかってるのに・・。僕はまたてつしゃんのことも苦しめてる・・・。ごめんなしゃい!(泣)」
黒沢カオル「(てつ・・・それ俺の台詞・・・。)僕もね、あきらめかけてたんだ。これからきっとサスケ君以外受け入れられないんじゃないかって・・・。だけどね、てつしゃんは、サスケ君と違う・・・なんていうか、一緒にいておちつくんだにゃ。夜だって警戒しないで眠れるし・・・。おかしいね・・・。」
村上てつや「かおる・・・」
黒沢カオル「だからね・・・僕・・・てつしゃんとず〜っと一緒にいたい・・・にゃぁ・・・・てつしゃん・・・zzz・・・」
村上てつや「・・・・・・・・」
北山陽一「テツは・・・きっと大丈夫だよ。それよりも、俺は君自身に頑張ってほしいんだ。辛い気持ちは俺にもよくわかるつもりだ・・一度パートナーだったカインと離れ離れになる時には、言葉に出来ない想いだったからね。」
佐々木真里「はい・・。でも、私は薫が幸せなら私も幸せだから、大丈夫です。」
北山陽一「(微笑)薫と離れたからって、気持ちまで離れる訳じゃないんだ。君が本当の意味で新しいパートナーを見つけたいのなら、薫を忘れようとしちゃ駄目なんだよ。新しいパートナーに薫の影を重ねない為にも、ね。」
ト書き「と言って北山は村上の側で寝ている薫の顔をやさしくなでた。」
北山陽一「(はれ?俺、いつの間に部屋に戻ってたんだろ・・??汗 ま、いっか)真里も、もうおやすみ」
佐々木真里「あ・・・はい。おやすみなさい。(・・・てっちゃんなら、薫を幸せにできるかも・・・。いや、てっちゃんにしかできない・・・。サスケ様ですら薫に本当の幸せを与えることはできなかった。気持ちの問題かしら・・・。)」
村上てつや「・・ん?ああ・・・ねちまったのか。(上に乗ってる黒沢をゆっくりおろし、窓際にいく)俺はどうしたらいいんだ・・・?薫はどうしたら幸せになるんだ・・・。何をしたらいい・・・。」
ト書き「気付いた薫が村上の背中をじっと見る。」
田辺恵二「…身を滅ぼす考え方だな。てつや。」
ト書き「とん、と窓際に着地したカインに、ぼんやりと視線を向ける村上。薫の視線には気付いていない。」
村上てつや「お前・・また来たのか?ホント凝りねーヤツだな(苦笑)大体、規則を侵してまで・・なんで、そんなに陽一の為に動こうとするんだ?(ベットで寝息をたてている北山に目を向ける)」
田辺恵二「さあ?なぜだろうな・・・・・(微笑)」
北山陽一「う・・・ん・・・・・カ・イン・・・?(気配に気付き、ハッと目を覚ます)カイン?!どうしたんだ?何かあったのか?!」
田辺恵二「…お前な。俺に頼みごとして、忘れるたぁどういう事だ。…ほら。石が使用された時の資料だ。その時の『映像』もこの中に入ってる。」
北山陽一「あ、ありがとう。疲れただろう。(…カインにしては結構時間がかかったみたいだけど、何かあったかな?」
田辺恵二「・・・・・・・なんだよぉ?(村上と北山の視線に気付く)」
北山陽一「や・・なんでもないよ。それより・・ありがとう、カイン。これからは、俺達の力で頑張って解決してみせるよ。だから・・・カインは・・もう、ココには来ないでくれ。(言ったものの、耐え切れず視線を伏せる)」
田辺恵二「(北山の方を見て)・・・てつ、ちょっと席をはずしてくれないか。」
村上てつや「ああ・・・。わかっ・・・・・黒沢・・・?おきてたのか?・・・一緒に外行くか?」
北山陽一「(外に出て行ったのを確認する)カイン・・・勝手な事ばかり言って本当にゴメン・・。だけど、俺・・・・」
田辺恵二「俺、さ・・・実は・・・今のパートナーと別れてきたんだよ・・・」
北山陽一「えっ!?・・・・カインお前・・・どうすんだよっ!?・・まさか・・・」
田辺恵二「心配するな(笑)陽一、お前の時の同じ・・終わったって事だよ。ひとりの人間を育て終わったって事さ。しかし、元パートナーのお前と会うのはルール違反以外のなにものでもない・・。俺は、また旅立つつもりだ」
北山陽一「・・・・うん。俺、お前に何も言えないけど・・・がんばれよ(微笑)あと・・・ごめん・・、俺お前に「何かしてくれ」ってずっとそればっかり言ってカインを動かしてた・・・、俺1人で調べようとしなかったんだな・・・。」
田辺恵二「陽一・・お前に足りないのは「自信」だ。お前は自分が思っている以上に、ずっと成長しているんだ。もっと自分に自信を持て。第一、お前を育てたのは誰だと思ってるんだ?(笑)」
北山陽一「・・・ありがとう、カイン・・・。」
ト書き「目を伏せて、表情を隠しながら答える北山。しかしこらえられないものが頬を伝っている。」
北山陽一「ゴメンな・・・俺が弱かったばかりに、お前に傷を負わせてしまった。その傷・・一生消える事はないよな・・・本当にゴメン・・(涙)」
田辺恵二「・・・今からお前が強くなってけばいいんだよ。その時は、俺の傷も消えてると思うしな?(笑)」
北山陽一「ああ、約束するよ。この世界のどこかに、カイン・・お前を必要としてる奴は絶対いる。俺はもうお前に会う必要がなくなるくらい、きっと強くなってみせるから・・・「淋しいけど、心まで離れる訳じゃない」お前と別れた時の、最後の言葉・・俺はずっと忘れない。」
田辺恵二「・・・ああ・・俺だって忘れてない・・・そしてこれからもだ。陽一・・お前なら大丈夫だ。これから先どんなことがあってもお前ならきっと、乗り越えて行くさ・・・(微笑)」
北山陽一「カイン・・・・・・・・・。いつか、本当にオレが強くなったら・・・・・・・。みなんなに、顔を上げて言ってやるよ・・・・・・・・・「オレをココまで育ててくれたヤツは、ホントにイイヤツなんだ!!」ってさ・・・・(泣きながら笑顔で、カインをまっすぐに見つめて言う)」
田辺恵二「泣くな、陽一!!(片方の羽で、北山の顔をバタバタする。)」
北山陽一「…グスッ…。ゴメン…(ニコッ)本当にありがとう。キミは最高のパートナーだよ。…グスッ……ごめん、強くなるって言ったばっかりなのに…でも…ごめん…今夜だけ…泣いても・・いいかなぁ?」
田辺恵二「…泣きたい時は思いっきり泣いて良いんだ、我慢するな。」
ト書き「しょうがないから今だけは許してやるよ、と、カインは付け足した。」
北山陽一「ん・・・ありがと。(俯いて静かに涙をながす)」
黒沢カオル「あにょね・・・僕はね、一緒に頑張りたいにゃ・・・守ってもらうんじゃなくて・・・一緒に・・・・(外で座ってる村上の膝の上で丸くなり寝てしまう)」
村上てつや「一緒に・・・か。でも、守りたいって思うときもあるんだよ。(薫の頭をなでながらの独り言。)」
ト書き「ふと室内が静かになり、村上は薫を抱いて、ドアをそっと開けた」
北山陽一「…てつ……?」
村上てつや「話し…終わった…みたいだな。カインのやつ帰ったのか?」
北山陽一「…うん。風来坊生活に戻るんだって…(苦笑)…。 俺にもてつにも最後に釘刺して行ったよ。『お前らが死ぬと俺が困るから死ぬな』ってさ。…それと」
村上てつや「まだあんのか…。でも俺らがもし死んだとして、あいつは『困る』だけか。『悲しむ』とかじゃなくて。」
北山陽一「ははっ…あいつの考え方だとそうなるんだよ。悲しくて苦しくなるから"困る"し俺達の存在が亡くなる事も"困る"んだって。」
ト書き「それとね、と北山は続けた。」
北山陽一「『築きたいのは信頼か、それとも姫さんと騎士の関係か自分で見極めろ』だって。…これはてつやに伝言。」
村上てつや「あぁ・・・。見極めろ・・・か。(何かを考えている様子で独り言を言う)」
北山陽一「俺が思うに、お前は薫のことを信じ切っていないんじゃないか・・・?いや、心を許してないっていうんじゃなくて、薫の中にまだサスケ君がいることに不安を覚えてるというか・・・。」
村上てつや「北山っ・・・。ああ・・・そうかもしれないな・・・。正直戸惑ったよ・・・。俺は信頼されてないんだな・・・って。信じて頼りにすること・・・そんなに簡単にできることじゃないよな。」
北山陽一「馬鹿だな、テツは。信頼ってのは「してもらう」んじゃなくて、自分が相手を「信頼した」時に、初めて成り立つモノ・・「幸せ」だってそうだよ。「幸せにしてあげてる」んじゃなくて、いつだって「幸せにしてもらってる」んだ。そう思わない?(笑)」
村上てつや「・・・わかってるんだ・・・頭の中じゃわかってんだ・・・」
北山陽一「大丈夫!テツが薫の事を想えば、その分薫もテツに応えてくれる。本当の信頼は、時間と共に築きあがるものなんだし、全ては「愛」が解決する・・ってね(笑)」
村上てつや「北山・・・・・。」
北山陽一「それにしても・・・薫がいつまでもサスケ君を引きずるのはどうかと思うんだがな。さっき真理と話をしてたんだが、サスケ君についてきちんと調べた方がいいかもしれない・・・。」
村上てつや「そうだなぁ。優にもうちょっとサスケのことを聞くとするか・・・。」
ト書き「北山はカインの残していった荷物の中から球形の物体を取り出す。指先で持ち、魔力を込めると映像が壁に写し出された。…幼少時の薫が覗き込んでいるのを、誰かが抱き上げた。」
マネージャー竹内「サスケ)薫、いたずらしちゃダメだよ。」
黒沢カオル「にゃぁ〜い♪(嬉しそうに答える)」
マネージャー竹内「サスケ)俺仕事だから家で待っててな。いい子にしてろよ?」
黒沢カオル「・・!!ボクも一緒に行く!!(サスケが行ってしまうことを知らなかったらしい)」
マネージャー竹内「ダメだよ、なるべく早く仕事終わらせて帰るから。な?」
村上てつや「これは・・・・昔の薫の記憶・・?なんで、こんなモノに薫の記憶が・・!?」
マネージャー竹内「(いい加減うんざりしたように)ちっ・・・眠れ・・・いい夢を見ろよ、薫。」
北山陽一「これは、カインが調べた周りの証言を元にしてつくった再現だよ。これが、サスケが薫の前から姿を消した日。・・・これを見ると、この時のサスケはもうおかしくなっている・・?」
村上てつや「ああ・・・。わざわざ睡眠術までかけてる・・・。こんな別れ方じゃ薫も不安だったろうになぁ・・・。」
北山陽一「「ちっ」って舌打ちまでして・・・」
安岡優「・・・サスケ君は僕が思うに薫のこと好きじゃなかったですよ!!(いつからかうしろにいた)」
北山陽一「ヤス?!いつの間に・・・しかも「薫の事を好きではなかった」なんて・・・滅多な事を言っちゃいけないよ。仮にもこの時のサスケは、本来持つ気持ちを失ってしまっている・・という仮定のはずなんだし・・・(と、いいつつヤスの発言に戸惑いを隠せない様子)」
安岡優「だって・・・だってぇ・・・!!(おもわず涙が流れる)薫があんなにがんばってたのに・・・サスケ君はだんだん薫を避けだして・・・!!うわぁ〜〜〜ん!!!(号泣)」
村上てつや「ヤ・・・ヤス!(汗)泣くなよ!な?!(ヤスを抱き上げた)酒井がそんな顔見たら心配すんだろ?」
北山陽一「ヤス・・・・・・・・・・・」
村上てつや「ヤス、俺達がきっと解決してみせるから!今回の事件は、サスケの異変から始まってる気がしてならねえ・・きっと裏に何かがあるんだ。それを俺達が解決してやる!」
黒沢カオル「ん・・・?んみゃぁ?サスケ君・・・?サスケ君の声がしたよ?どこ・・・?」
北山陽一「げっ、薫が目を覚ましちゃった・・っ(汗)ヤス・・とにかく今の話は後で。薫の前では、動揺を誘うような事は言っちゃ駄目だよ?(小声で耳打ちする)」
村上てつや「(小声で)なあ、北山ぁ、この映像ホントに薫の記憶かぁ〜?だって、薫もサスケも映ってるぜ?普通、薫の記憶なら、薫は映らないんじゃないの?もしかしたら、第3者がいるかもしれないのか?だとしたら、薫とサスケに関係あるヤツ・・・?(質問ぜめである)」
北山陽一「や・・、これはカインの魔法で作ったニセの再現VTRだって。証言を元に、こんな感じだっんだろう・・・って事。でもカインの作品だから、サスケの顔はこのVTR通りで間違いないと思うよ。(小声)」
安岡優「…北山さん。もう一回。最初から見せてもらっていいでしか…? …もし、あのふくろうさんが作った映像だとしても……何か変な感じがする。…『歴史上、その記録を残す人間は自分達の立場を重んじて、都合の悪い事はねじ曲げてしまう』…って…これは本当に事実なの?本当にこの映像を信じて良いの?」
北山陽一「…あぁ、ちょっと待って。今巻き戻すから。」
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