-ゴスドラマ過去ログ:5201-5300-
佐々木真里「危険かもしれないけど・・昔の薫の知識をある程度持っている誰かを連れて行くって言うのは、いい考えなんじゃないかと私は思うわ。私じゃかえって足手まといになってしまうけど、雄二になら任せられる。」
酒井雄二「真里…。……お願いします、俺も一緒に行かせてください!」
ト書き「そんな雄二と真里を前に、満足したように目配せしあう北山と村上。」
北山陽一「それじゃあ、一緒に行きましょうか(少し表情を引き締めて酒井を見る)」
村上てつや「任せたぞ、北山・酒井!薫・・・気持ちの準備の方は大丈夫か?」
黒沢カオル「だいじょぉ〜ぶっ!北山しゃん、酒井しゃん、お願いします!(わざと明るく言う薫)」
安岡優「・・・ご主人しっかりね!!ちゃ・・・ちゃんと戻ってきてよ!!う゛・・・。(おもわず涙が流れてしまう)」
佐々木真里「優・・・大丈夫よ。きっと上手くいくわ」
酒井雄二「優・・・・必ず戻ってくるからな〜!!!!そしたら またたくさん遊ぼうな〜!!!!(泣)」
北山陽一「雄二、雄二・・感動の挨拶の後に申し訳ないんだけど、これから具体的な作戦説明に入らないと。記憶の中に入るタイミングから、出る時の合図とか・・ね(苦笑)」
酒井雄二「ぅあっっ!! そっそうですねっっ!!!(赤面)」
村上てつや「ははっ!いいぞいいぞ、気合充分だな!酒井っ」
酒井雄二「そっ、そりゃあもちろんっ!(優、オレ・・・オレがんばるからなっ!)」
安岡優「(頑張ってね。ご主人しゃま〜!!)」
村上てつや「薫は眠っててもらうから、こっちおいで。気の流れを調整してやるよ。」
黒沢カオル「ふう・・・・よ〜し!!がんばらないと・・・・・・・」
北山陽一「薫、心配要らないよ。必ず、手がかりを掴んで戻ってくるからね。・・テツ、薫の波動を調整し終わったらコッチに来てね。中に入ってからの、最低限の作戦を決めておきたいから。」
村上てつや「おいで。目ぇとじて?・・・・・・・(手をかざし、調整する・・・・しばらくすると薫の規則的な寝息が聞こえてくる)」
佐々木真里「薫・・・・」
黒沢カオル「Zzzz・・・・。」
佐々木真里「・・・薫が潜在能力をかってサスケ様が薫をパートナーにしたのは確かなの・・・ただ、成長の遅い薫にイラついていたことも確か・・・でもペットとしては可愛がっていたわ・・・お願い、薫を・・・幸せにしてあげて・・・幸せは・・・ここにあると信じてるから・・・」
安岡優「()」
ト書き「静かに寝息をたてる薫を、静かに見守る優と真里。」
北山陽一「大丈夫!薫をきっと・・・きっと幸せにするから!」
黒沢カオル「zzz・・・・・・・・・・・・・・・」
村上てつや「じゃぁ、酒井!作戦の説明をするぞ。陽一!」
北山陽一「ああ。まず、記憶の中に入るために必要なのが、この2つの水晶。ひとつは俺達が中へ持っていき、もうひとつはこの世界でテツに持っていてもらう。俺達がこっちに帰って来る為に、この水晶が必要になるからね。」
酒井雄二「…はい。」
ト書き「5人の前に2つの透明に光る水晶を差し出す。」
村上てつや「俺が合図する。大丈夫だよ酒井、そんな心配そうな顔するな、水晶から脳に直接言葉で響くようになってるから。二人とも手ぇ出して?・・・(呪文をとなえ、手に印を残す)・・・これで俺が呪文を解くまでお前等が考えてる事が、俺の頭ん中流れてくるからな?あんまエロイ事考えんな?よてつやっちは純情なんだから。」
北山陽一「もう、馬鹿な事言わないの(苦笑)でね、雄二。前に『魔法書籍』を読んだ時に書いてあったのが、記憶の中に入る為には俺と雄二の精神統一が一番大事なポイントになるらしいんだ。つまり、行き先を決めてそこまで飛ぶ為に、強い『念』がいるって事。」
酒井雄二「それは…。もし、ちらりとでもお互い別々の場所を思い描いてしまった場合に危険だ、という事。それに…足りなければ、飛べない、という事ですか。」
村上てつや「・・・そういうことだなぁ。て、お前!失敗することを考えんなよっ!」
北山陽一「飛べないだけならいいんだけど、薫に・・勿論俺達自身にも、どんな影響が起きるかわからないよね。初めての試みだけに、絶対に失敗は許されないんだよ。」
酒井雄二「はい!俺・・・・大丈夫です!」
ナレーション「私の酒井さぁ〜んっ!カッコイイ!!(目がはあと)」
村上てつや「外野がうるせぞ?・・・・こんな事しててもしょうがねぇから、打ち合わせでもしてろよ?入りと、出る時だけな?それ以外は感じたままでいいから、それは考えた事と一緒で、俺に流れて、記録されるから・・・・」
黒沢カオル「(て、てつしゃん・・・)う、う・・ん」
北山陽一「薫!?」
黒沢カオル「何か来る・・・・・・・・・・・・・・・・つ・・・・はあ・・・・・・」
村上てつや「おいっ薫!しっかりしろ!」
安岡優「誰かが来る気配はしないよ・・?薫、うなされてるのかな・・・ご主人、こんな状態で薫大丈夫なの?(涙)」
酒井雄二「今は、大丈夫か分かんないけど・・・・あとから薫をきっと幸せにする!ヤス・・・気にするな。(絶対に・・・絶対に薫を助けてやりたい・・。)」
佐々木真里「薫・・・。3人とも薫のためにもがんばって。」
ト書き「夢の中でうなされている・・と、悟った村上は薫の額にそっと手をかざした。」
黒沢カオル「ふにゃぁ〜〜・・・・。(うなされていたのがなおったらしい)」
安岡優「よ・・・よかった・・・・・」
北山陽一「じゃあ雄二、一応説明をさせてもらうね?僕たちはこれから優の記憶をつかさどる器官。つまり海馬に向かう。そしてさらに深層意識の奥に入る。つまり薫の感情の中に入り込むことになる。薫本人も忘れてしまっているような記憶もあらわになってしまう。かなりの危険を伴うだろう。だから雄二、よく聞いて。」
酒井雄二「あ、あぁ・・・。」
村上てつや「なぁ・・・・優の記憶をつかさどる器官に入るのか?薫だよなぁ・・・?」
北山陽一「すいません、薫でした。」
ト書き「説明を続けていく北山。大方終わると、空気を大きく吸い込み、吐き出す。」
村上てつや「さてと…北山、やるか。」
酒井雄二「あの、飛ぶべき箇所はどこいら辺になるんですかね。…其処に飛べるように、精神集中…ってなんかの宗教みたいだけど、しなくちゃいけないんでしょう?」
北山陽一「薫が真理と組む前。…サスケ君と、パートナーになった時から。で良いかな。」
村上てつや「・・・たぶん入るときは薫の意志に関係なく拒否反応がおきる。その負担はお前と北山にかかるから、用心しておけよ。」
佐々木真里「拒否反応なんて・・・。どんなふうに起きるの?」
村上てつや「それは人それぞれなんだよな・・・。俺が聞いた限りでは、強風が吹いて入ることすらできなかったり時にはかまいたちのような現象もあるらしい。気をしっかりもてば心配ないよ。(酒井の肩に手をおく)」
北山陽一「そうか、拒否反応・・・。なぁてつ、ほんとに申し訳ないんだが、俺らが入るときだけ拒否反応を抑えておいてくれないか?てつへの負担が心配だけど・・・。大丈夫?」
佐々木真里「えっ・・・?!だって、てっちゃんただでさえ2人のカバーをするのは大変なんでしょう・・・?てっちゃんの力の消費が物凄い量になっちゃうよ?!」
村上てつや「ん?・・・ああ、できる限りやってみるよ。拒否反応はどっちにしたって入るときにしか起きないからな。それくらいはもつと思う。」
安岡優「てつしゃん・・・。物凄い疲労がみえる・・・。だいじょうぶにゃ?!てつしゃんが倒れちゃっても、僕なんにもできない・・・。」
村上てつや「ヤス・・・ッ!そんなことねぇよ。お前が思うほど疲れてもないし、お前は充分俺のこと助けてくれてるよ?(微笑でヤスの頭をなでる)」
北山陽一「は・・・っ!そろそろ良い時間帯だな。それじゃあいきますよ!雄二、準備して。・・・てつ、無理するなよ?させといて言うのも何なんだけど・・・。」
村上てつや「いやいや、心配ご無用。真理、安岡、ちょっとさがってて。・・・気をつけろよな・・・。(北山の肩をぽんっと叩く)」
ト書き「北山が村上の目をみつめ、コクっとうなずいた。」
酒井雄二「北山さん村上さん・・・。よろしくお願いします。精一杯やります。薫のためにも・・・!!」
安岡優「ご主人、ホントに気をつけて・・・。信じて待ってるからね・・・!!」
佐々木真里「私はこんなことしか言えないけど…がんばってね。」
黒沢カオル「zzz・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
北山陽一「(小声で)よしっ!!薫の心が安定してるうちに、いきますか!!雄二いいね?んじゃいってきます!!てつよろしく頼んだよ!!」
村上てつや「おっし!気をつけてな!!雄二もしっかりな!」
酒井雄二「はい!!」
安岡優「(じっと酒井を見て)ご、ご主人!僕イイコにして待ってるからっ!」
酒井雄二「優・・・おまえ・・・・。イイコにしてなかったら、1時間たっぷりくすぐってやるからな(笑)・・・・・行きましょう北山さん。」
安岡優「な・・・・(ドラマだからって・・アレはきついぞ・・・しかも、一時間・・・。)」
北山陽一「(酒井が優とやりとりしているのを見てホッとして)これはウマくいきそうだ(小声で)。」
酒井雄二「上手くいかせましょうよ。(小声で)」
村上てつや「(精神統一して機会を見計らっている)・・・!!今だっ!飛べっ!」
北山陽一「よし…行くぞ、雄二!」
酒井雄二「おうよ!」
ナレーション「そして、二人は消えていった・・・」
北山陽一「―――――。雄二!どこだ?」
酒井雄二「こっちだ。」
北山陽一「暗くて見えないよぉ〜!薫の過去ってこんなにくらいのか??」
酒井雄二「あ!明るくなった・・。」
北山陽一「あ、今ボケてる最中だね。・・・じゃなくってサスケ君を探さなければ・・・」
安岡優「ご、ご主人・・・北山さん・・・。(消えてしまった二人の名前を呼ぶ優)」
村上てつや「くそっ・・・!北山、酒井、早く完全に入り込め!!拒否が思ったよりも強い・・・!!」
北山陽一「テツ、急がせないでくださいよ。薫の力が強いのは知ってますが、コッチはコッチできついところが・・・(苦笑)」
ト書き「村上は予想を遙かに上回る力に、自分の腕の震えを抑えることが出来ない。そんな村上の苦痛にゆがむ顔を、優と真理は手を取ってじっと見ている。」
村上てつや「う・・・ん。くるし・・・っ・・・てつしゃん?!どうしたんでしゅか?!(目を覚まし、てつにかけよる)」
安岡優「(黒ポン!それてっちゃんのだよ!)だ・・・だめだよ薫!!おちついて、動かないで!!てつしゃんは大丈夫!動揺しちゃだめ!!」
黒沢カオル「てつしゃん・・・!うっ・・・グスッ・・・。てつしゃんの近くいきたいよぉ・・・。(泣)」
安岡優「うなされてる・・・・・どうすればいいの?どうしようぼくぅ・・・・えっぐ・・・・・」
村上てつや「・・・薫おいで。大丈夫だ。ごめんな不安にさせて・・・。ヤスも泣くな・・・。・・・な?」
佐々木真里「てっちゃん・・・。(顔色が悪い・・・。集中するのがやっとのはずなのに、薫と優をきにかけられるなんて・・・。凄い人だな・・・。)」
村上てつや「予想以上に、薫の力は凄いな・・あっ!危ない!!・・・くっ・・・・・・・(急にかまいたちの様な風が吹き、薫と優をかばった村上の身体が血だらけになる)・・・・・大丈夫か・・・?薫?優?」
酒井雄二「(ドサッ!)はっ!ここは・・・湖のほとり?・・・俺たち、着いたのか?北山さん、成功ですよね。北山さん?大丈夫ですか!?もしかしてこれが拒否反応ってやつか?村上さんも大丈夫かなぁ?・・・でも・・・じゃあ俺はどうして無傷なんだ?・・・もしかして北山さん・・・俺をかばって・・・?」
北山陽一「いててて・・・・・」
[TOP|NEXT|BACK]