-ゴスドラマ過去ログ:5801-5900-
北山陽一「はい、こんにちは。」
黒沢カオル「(あれ……なんかきれい、だな・・・・・・)」
ト書き「安岡に一瞬見とれる黒沢。」
安岡優「カオル、どしたの?オレの顔、なんかついてる?」
黒沢カオル「…いや、そうじゃないけど…」
北山陽一「どうしたの?気分悪いなら休んでく?」
ナレーション「そう、確かに黒沢は安岡の変化に気づいていた。それは・・・。」
安岡優「(……あれ?何か腕が動かしにくいよーな……。」
ト書き「安岡は自分の胸元を見下ろして、吃驚した。」
北山陽一「聴診器当てるから前………?」
ト書き「流石に、北山も安岡の身体に起きた異変とも云うべき事態に気付いた。」
安岡優「(なっ、なんで?僕の胸がふくらんで……女の子みたいになってるぅっ!?」
ト書き「聴診器を持ったまま、北山は無我の境地に達している。」
黒沢カオル「あっ、ああの。俺、外で待ってるから。」
ナレーション「あ〜〜…黒沢さんは出てっちゃいました」
北山陽一「……はっ。」
ト書き「黒沢が出ていった音で、北山は我に帰った。」
安岡優「せんせ〜〜〜<半泣き。」
北山陽一「どっ…どうしたも何もないな」
安岡優「ボク、ほんとに…って、喉仏も消えちゃったぁ〜っ!」
北山陽一「今だけ『ゴスペラーズ北山陽一』に戻るけど…この回が終わったら元に戻るから、多分。」
安岡優「…ホント?」
ト書き「涙目になっている安岡の頭をよしよし、と北山は撫でてやる。」
北山陽一「多分な、もし戻らなかったら一緒に殴り込みかけよう。」
ト書き「危険なセリフを吐いて、北山は聴診器を耳から外した。」
安岡優「あれ?聴診器…。」
北山陽一「安岡さん、すいませんが後ろ向いて背中出してくれますか。」
ト書き「云われた通りに、安岡は後ろを向いてパジャマのボタンを一つずつ外し始めた。」
安岡優「うっしょ…うっしょっと。」
ト書き「安岡の白い肌が空気に晒される。」
ナレーション「わ〜〜〜、安岡さ〜んおっきいですね
安岡優「なっ、何言ってんの。ナレーションさんっ。」
ナレーション「触ってみてもい〜ですか〜?」
北山陽一「っ……!?」
ト書き「ちょうど、安岡の横に立っていたナレーション、安岡のふっくらCカップの胸に触ろうとした。」
効果音「ガキィッ」
北山陽一「え〜……、息を吸って下さい。」
安岡優「…はい。」
ト書き「ナレーションは、北山に殴られ廊下に追い出されてしまった。」
安岡優「いっ、いや。もっと優しく、し・て。」
北山陽一「ごほっ、ごほごほっ。」
ト書き「呼吸の際に唾も気管の中に入ってしまい、北山はむせた。」
北山陽一「どこでそんな事憶えてくるの?」
安岡優「不二子ちゃんばりに頑張ってみてもいいんだけど…。『いやぁ〜ん』とか。」
北山陽一「そ、それは……(赤面)」
ゴスペラーズレディース「は〜い、気分の方はどうですか〜?」
ト書き「レディースのうち、一人が点滴を持ってやってきた。」
ゴスペラーズレディース「あら、センセ。顔が真っ赤ですよ?」
北山陽一「い、いや、なんでもないんだ。じゃ、じゃあ。」
ト書き「北山は慌ただしく部屋を出ていった。」
ゴスペラーズレディース「…どうかしたの?」
安岡優「さぁ?」
ト書き「安岡はボタンの掛け違えを直しながら、素知らぬ顔で答える。」
黒沢カオル「あ゛ーう゛ん・・・、もう良い?」
ト書き「レディース、もとい看護婦が出ていった後黒沢は恐る恐る部屋に戻ってきた。」
安岡優「うんっ。」
ト書き「黒沢はパイプ椅子を出してベッドの横に座った。」
安岡優「ごめん、折角来てくれたのに部屋から追い出してさ。」
黒沢カオル「俺が勝手に出てったんだから気にすんなって。」
ト書き「はにかんだ笑みを浮べて、黒沢は言った。」
黒沢カオル「あ…頼まれてたDVDソフト持ってきたよ。」
ト書き「サンキュ!!I LOVE シモネタ!!」
黒沢カオル「[」
安岡優「どうしたの?黒ポン?」
黒沢カオル「えっ、あ、いや……なんでもないよ。」
ト書き「顔を覗き込まれ、黒沢は過剰にならない程度の反応を示した。」
安岡優「思いっきりの小声>(黒ポン…この胸気になるの?」
黒沢カオル「安岡同様の小声>(…うん。」
ト書き「やや顔の赤い黒沢の」
安岡優「…ありゃ?」
ト書き「失礼しました…>肩を、細い腕で安岡はぽんぽん叩いた。」
安岡優「え〜と、ソフトありがとね。ここってあんまりいい映画が放送されないから嬉しいよ」
黒沢カオル「……どうした?うかない顔して。」
安岡優「実は今日ね、おとーさんが再婚相手の人連れて来るって言ってたから」
黒沢カオル「会いたくない?」
安岡優「うぅん、その紹介の仕方がね…。『優の誕生日プレゼントだっ』とか言われちゃって、どう云う顔して会おうかと。」
黒沢カオル「愉快な親父だな、そりゃあ。」
安岡優「チクショー。他人事だと思ってんだろ」
黒沢カオル「そーだよ。わりーか?」
安岡優「もぉ〜黒ポンったら〜!」
効果音「ガチャ。(ドアが開く音。)」
ト書き「そしてタイミングよく入ってくる優の父。」
安岡優「(そーいえば誰が入ってくるのかなぁ、キャストちゃんと確認してなかったよ。」
平見文生「…や、やあ優、具合の方はどうだい?」
ト書き「ややぎこちなく、平見氏が部屋に入ってくる。」
安岡優「どうしたの?今日は早いね。」
黒沢カオル「あ…どうも、こんにちは。」
平見文生「こんにちわ、カオル君。今日は…真理さんにさっき引っぱり出されて。」
ナレーション「(平見さんっ、『本当の事』は言わなくて良いんですよっ。」
平見文生「あ、え〜と。じゃなくて、仕事が早めに終わったから、優と一緒の時間が長くなると思って早くきたんだ。」
安岡優「そっか…で、再婚相手の人ってもう来てるの?」
平見文生「ああ、さっきそこで一緒になってね、紹介するよ。」
安岡優「(こ、心の準備が・・)」
黒沢カオル「??????・・・あっ、あれぇ?」
安岡優「どーしたの、黒ポン?・・・・・・・・・うっ、うわっっっ!」
ト書き「そして、黒沢と安岡の視線の先には思いがけない人物が立っていたのだ。」
DJバリ"K"〜ん「何、ジロジロ見てんだよ!気持ちわりーだろ。」
平見文生「同僚のバリ"K"〜んさんだ。」
安岡優「お……おとーさん?」
平見文生「ん?なんだ?」
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