-ゴスドラマ過去ログ:6001-6100-
マネージャー竹内「はじめまして、ワタクシこういうものです。」
ナレーション「そう言うと彼はスーツの胸ポケットから名刺を取り出しみんなに配り始めた。」
酒井雄二「秘書……誰の?」
マネージャー竹内「はっ、すいません、これにて失礼します。」
ト書き「入ってきた時と同様、慌ただしく出ていく竹内。」
北山陽一「何事ですか…?」
ト書き「その時窓の外で、ごん、という音がする。」
安岡優「へっ?」
ト書き「室内に居た全員の視線が窓へと注がれた。」
黒沢カオル「だっ…あぁっ!」
村上てつや「はぁ〜〜、吃驚したね…あ、皆さんどうも今日は。」
ト書き「開いた窓から侵入してきたのはスーツ姿の村上だった。」
酒井雄二「あ・・・村上・・・じゃなくって!だだだだだだ誰ですかぁ?!」
ト書き「芸達者なのか、そうでないのか分からない酒井。」
村上てつや「ああ、俺?俺は、ここの病院の院長の息子。」
北山陽一「お坊ちゃま!こんな所で何をしてるんですか?!今日は、御見合いの日じゃなかったんですか?!」
村上てつや「つまらないから、帰ってきたよ。かたくるしーの嫌いだからよ。」
北山陽一「なななななな!!!先方さんは?!」
村上てつや「なんだぁ?!確か・・・お前、研修医の北山だったな。いいのか?次期院長の俺に、そんな事言っといて。」
北山陽一「『次期』ってことは今はまだ院長じゃないんでしょう。」
村上てつや「うっ・・・。」
ト書き「言葉を詰まらせる村上。」
安岡優「あのー、何で窓から入ってきたんですか?」
ト書き「一段落した様子なのでほけほけと安岡が尋ねた。」
村上てつや「よくぞ聞いてくれたっ。」
佐々木真理「あたし聞きたくない。」
効果音「がっ」
平見文生「真理〜、そう言わずにきいてあげなさいな。」
村上てつや「・・・言っても良いの?」
ト書き「次期院長なのに、立場が弱い村上。」
酒井雄二「どうぞ?」
安岡優「ボク聞きたーいっ」
北山陽一「優ちゃん……この人に関わると大変な事になりますよ?」
ト書き「下敷きとペンを脇に挟んで、北山は腕を組みながら言った。」
黒沢カオル「あの・・・大変な事って?」
北山陽一「殺されて埋められて犯されるかもしれないんですから。」
酒井雄二「うわ〜、猟奇的な順番だなぁ。」
安岡優「ホントに?」
村上てつや「ンな事してたら、俺絞首刑になって此処に居ないよ。嘘ウソ。」
平見文生「噂だけ一人歩きしてるんだね・・・。」
佐々木真理「苦労してるのね、アナタ。」
村上てつや「いや、結構それも面白いかも。この前は変身するとか目からビーム出るとかだったから。」
北山陽一「そうそう確か、光って回るとかいうのも有りましたよね。」
村上てつや「ヒト科ヒト目捕まえて何を言うのか…。」
酒井雄二「ここの病院ってどうなってるんですか?」
安岡優「いや…どうなんだろ。」
北山陽一「それは誰にもわかりません。」
安岡優「何で窓から入ってきたの?」
村上てつや「それは、なんとなく驚かそうと思って〜♪なぁんてな。」
ト書き「急にまじめな目になる村上。」
村上てつや「ま、実のところは・・・」
安岡優「(村上の言葉を遮るように)ねぇ、僕おなかすいちゃった。」
平見文生「優、人の話の腰を折っちゃあいけないよ(にっこり)。」
安岡優「あ、ご免ナサイ。」
黒沢カオル「それに今は「私」だろ。」
安岡優「ホント辛い・・・この役・・・」
佐々木真理「・・・・・・・(腕時計を見)あ゛あ゛っ!!雄二!もうこんな時間!」
酒井雄二「母さん。例のグラシアスとの商談?」
佐々木真理「ん〜それもあるんだけど・・・、一人で帰れる?」
酒井雄二「大丈夫、地理はしっかり頭に入ってるから。」
佐々木真理「それじゃ、私これで失礼しますっ。」
DJバリ"K"〜ん「あ、俺も。」
平見文生「二人とも」
ト書き「送っていきます。と言って平見氏は椅子から立ち上がった。」
平見文生「じゃあ、優。良い子にしてるんだぞ?」
安岡優「うん、バイバイ。」
ト書き「人口密度の高い病室は、多少人口密度の高い病室になった。」
村上てつや「じゃ、俺もいつまでもここにはいられないんで・・・」
ト書き「そういうと、村上も逃げるように病室を出ていった。」
ゴスペラーズレディース「北山先生?!どこにいるんですかぁ?!」
ト書き「廊下から、看護婦の声がする。」
北山陽一「ん?なんだろ・・・って、やばい!オペの時間だ!!!」
ト書き「一体、北山は何かの研修医なのか?!」
北山陽一「じゃね、優ちゃん。薬、ちゃんと飲むんだよ。」
安岡優「はぁ〜い(百万ドルの笑顔)」
ト書き「そして、北山も病室を出ていった。」
黒沢カオル「・・・!じゃ、俺も帰るよ。」
ト書き「黒澤は、もうすぐ兄妹になる2人を察して、帰り支度をはじめた。」
安岡優「えええぇぇ〜〜〜?!黒ポン、もう帰っちゃうのぉ?!」
黒沢カオル「俺だって、イロイロいそがし・い・の。」
安岡優「ふにゃ〜あ。」
黒沢カオル「じゃ・・・えっと・・・雄二さんでしたっけ?」
酒井雄二「あっ、はい。」
黒沢カオル「優の事、よろしくお願いしますね。」
酒井雄二「はい。わかりました。」
安岡優「ばいばぁ〜い。黒ポン。」
黒沢カオル「じぁな。気が向いたらまた来るよ。」
効果音「パタン・・・(ドアの閉まる音)」
安岡優「ふぅ〜・・・なんか、急に静かになっちゃったなぁ・・・」
ト書き「普通、病院という物は静かでなければならない場所である。」
安岡優「ねーねー雄二さぁん。」
ト書き「静寂に絶えられないキャラ。安岡優。」
酒井雄二「何?」
安岡優「雄二さんって、背高いよねぇー。」
酒井雄二「そう・・・だね。179あるからねぇ。」
安岡優「すっごぉい(*^^*)」
酒井雄二「・・・・・・・・・・・・」
安岡優「・・・・・・・・・・・・」
効果音「しーーーーーーーー・・・ぃん」
酒井雄二「何を話せばいいのだろう・・・」
安岡優「何を話せばいいのかなぁ・・・」
ト書き「何やら考え込む二人。」
酒井雄二「あ、そうだ。優ちゃんってさゲームとかやるの?」
安岡優「う・・・うん。」
[TOP|NEXT|BACK]